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【ネトフリドラマ3選】闇の朝ドラから絶望的な逆転劇まで… ドラマ評論家が推薦する、シルバーウィークに“一気見”したい作品

  • 2026.9.18
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岡田准一 (C)SANKEI

9月19日から23日にかけて、5日間の大型連休(シルバーウィーク)となるが、こういう時間に余裕がある時は、Netflixドラマを一気見したくなるもの。
今回はドラマ評論家の筆者が、連休に一気見したら楽しめる3作のNetflixドラマを紹介したい。

※以下本文には配信内容が含まれます。

『イクサガミ』明治時代が舞台の生き残りゲーム型時代劇

まず1作目は全6話の『イクサガミ』。本作は明治時代を舞台にした時代劇で、主演の岡田准一はプロデューサーとアクションプランナーを担当している。
明治11年。京都の天龍寺には莫大な賞金を得る機会があると知った292人の志士が集まっていた。彼らは『蠱毒』と呼ばれる“遊び”に参加することになる。参加者には木札が配られ、木札を集めながら東海道をめぐり東京を目指せと言われる。
しかし、東京へ向かうには7つの関所があり、通過するには複数の木札が必要となる。そのため、参加者たちは木札を奪い合うことになり、旅先で激しい戦いが繰り広げられることに。

コレラに冒された妻と子を治療するために大金を求めて『蠱毒』に参加した志士・嵯峨愁二郎(岡田准一)は、自分と同じように病気の母親を治すための『蠱毒』に参加した少女・香月双葉(藤﨑ゆみあ)を助けることになり、一緒に東京に向かうようになる。

『イカゲーム』を筆頭に、謎のゲームに参加した者たちが、生き残りと報酬をかけて熾烈な戦いを繰り広げる作品が、Netflixでは大ヒットしているが、時代劇の中で“遊び”(ゲーム)に翻弄される人間の姿を描いているのが『イクサガミ』の面白さだろう。
何より、岡田准一が作り上げた破格のアクションシーンはどれも素晴らしく、とても見応えがある。

『地獄に堕ちるわよ』細木数子を主人公にした闇の朝ドラ

次に紹介したいのは、戸田恵梨香が主演を務めた全9話の『地獄に堕ちるわよ』だ。
本作は昭和から平成にかけて活躍した占い師・細木数子(戸田恵梨香)の半生を描いた実録ドラマ。物語は細木数子の自伝小説を書くことになった作家・魚澄美乃里(伊藤沙莉)に数子が自分の過去を語る形式で進んでいく。

彼女の幼少期を描いた戦後の混乱期から物語は始まり、数子が大人に成長していく中で様々なビジネスを成功させていく様子と、その時々で出会った男たちとの恋愛が描かれる。数子は出会った男に何度も騙されて失敗するが、その経験を糧にして女として成長していく。そんな数子の姿が、戦後の焼け野原から復興して経済発展していく日本の姿と共に描かれる。

何かを成し遂げた女性を主人公にして戦後史を語る構成は、NHKの連続テレビ小説(以下、朝ドラ)のようだが、細木数子を演じる戸田恵梨香が2019年度後期の朝ドラ『スカーレット』でヒロイン役を演じていたことを考えると、朝ドラに近い作品だと言える。だが、ヤクザとのつながりや霊感商法に手を染めていた疑惑がある細木数子は、悪の主人公と言える存在で、品行方正なヒロインが求められる朝ドラでは主人公にできない存在だ。

一方、Netflixは悪人が成り上がっていくドラマを積極的に配信しており、『地獄に堕ちるわよ』の細木数子も悪のヒロインと言える存在だ。 つまり本作はNetflixの王道を行く悪の物語なのだが、同時に朝ドラ的でもある。 その意味で“闇の朝ドラ”とでもいうような新しいジャンルを切り開いた作品だと言えよう。

『喧嘩独学』喧嘩のライブ配信で成り上がる少年少女の青春

最後に紹介したいのが、全6話の『喧嘩独学』だ。 本作は高校生の志村光太(鈴鹿央士)が、同級生のカネゴン(菅生新樹)と後輩の八潮秋(見上愛)と共に喧嘩動画をライブ配信するチャンネル『喧嘩独学』を立ち上げることで、人気配信者として成り上がっていく姿を描いた青春バトルドラマだ。

光太は学校で同級生の不良でライブ配信者のハマケン(長田拓郎)にいじめられていた。また、母親の治療に多額の入院費用が必要だったが、毎日のバイトでは少額しか稼げず貧しい日々を過ごしているという絶望的な状況にいる。

しかし、鶏のマスクを着けた『闘鶏』と名乗る配信者がレクチャーする喧嘩の勝ち方を教える解説動画で戦い方を学んだ光太は、ハマケンを番組配信中に倒し一躍人気配信者となる。その後も光太は様々な相手に喧嘩を挑み、戦う姿を配信することで、多額の投げ銭を獲得していくのだが、目立ちすぎた『喧嘩独学』は、ある人物から敵視されてしまう。

Netflixのドラマは主人公の人生が波乱万丈で浮き沈みが激しい。この『喧嘩独学』も光太が、いじめられている場面から始まり、次々と強敵が現れ喧嘩することになる。その度に精神的に追い詰められて、何度も配信者を辞めようとするのだが、ギリギリの所で戦う意思を貫き、窮地を脱出する。

本作の魅力は弱々しい少年の光太が必死でがんばって戦う姿だが、彼には特別な才能があるわけでも豊かな資金があるわけでもないため、いつ負けてもおかしくないという緊張感が常に漂っている。だからこそ、観ていてハラハラドキドキするのだが、毎週1話ずつ放送されるテレビドラマだったら、苦しくて観るのをやめていたかもしれない。

だが、Netflixのドラマは全話一気見が可能だ。そのため、辛いシーンで終わっても、すぐに次の話を観ることができ、『喧嘩独学』も脱落せずに最後まで観ることができた。『喧嘩独学』は、主人公を取り巻く状況がハードで絶望的だが、だからこそ、危機的状況を打破するシーンにカタルシスがある。この逆転劇の興奮を一気見で味わってほしい。

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