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最終回後に振り返って気付く“巧妙”な伏線「変わった」「今のセリフって」視聴者が見逃さなかった主人公の違和感【日曜ドラマ】

  • 2026.8.29
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森川葵 (C)SANKEI

さまざまな謎を抱え、毎話視聴者を驚かせてくれた『マイ・フィクション』。第1話からは想像もつかないような形で、物語が展開していった。SNSでは、「一人称が変わってるよね」「今のセリフって」など、考察が相次ぎ、盛り上がりを見せていた。あらためて振り返ってみると、後半の展開を思わせるようなセリフが散りばめられていたことに気づく。

※【ご注意ください】本記事はネタバレを含みます。

公式も言及した一人称の変化

本作の一番の驚きは、第1話で街の人々にも、愛する妻・真弓(宮澤エマ)にも忘れ去られた伊川正樹(玉森裕太)が、実は二宮祐介(同・玉森裕太)という名の記憶の書き換え技術を持つ張本人だったことだろう。そして、記憶を取り戻しておきながら、妻である由梨(森川葵)と賢人(日影琉叶)を守るために、伊川のフリをしていたことが、真弓を裏切るような形で明かされる。

大きな伏線の一つが、伊川の一人称の変化だ。第4話で、伊川が由梨と対峙したときは「僕」と言っているのに、その後、車のなかで津村(野村周平)と話すときには「俺」と言っているのだ。「僕」から「俺」に変化する前後に、伊川は由梨に手を掴まれ、後ろから抱きしめられている。この瞬間に、伊川は二宮としての記憶を取り戻したのだろう。

『マイ・フィクション』の公式Xでは、第6話放送前に脚本とともに該当シーンが、考察のヒントとして投稿された。しかし、SNSではその前から「一人称が変わった」と指摘する人が相次いでいたのだ。セリフを拾えば、真実に近づけるようなヒントが散りばめられたドラマだったのだ。

違和感のあるセリフが随所に

散りばめられていた伏線は、一人称の変化だけではない。セリフの随所に、後半の展開を予想させるヒントがあった。

たとえば、第4話で由梨が「祐介も警察官だった」と言ったときの、津村の反応。祐介と津村が古くからの友人で、同じ警察組織に属していたのなら、祐介のことも知っているはずだろう。それなのに、津村は「え?」と、知らないような反応をしていた。

また、第5話では伊川が由梨に「誰も信じちゃダメです。津村さんのことも」と告げている。津村が人の命を奪っている可能性を、あえて由梨に示していたのだ。最初に第5話を見たときは、伊川も混乱状態だから、由梨に津村の事件のことを話したのだと思ったが、第4話の時点で二宮に戻っていたことを踏まえれば、津村に何があったのか知っているはずだ。由梨と津村を引き離したくて、あえて津村のことを伝えたのかもしれない。

最終回で二宮は、由梨に自分を見ていてほしかったこと、津村には、由梨の幸せのためには津村が邪魔な存在であることを告げている。二宮が津村と由梨を引き離したかったのは、由梨の記憶が戻り、彼女が傷つくことを懸念していたのだろう。

だが、二宮は最終的に由梨、津村、賢人から自分に関する記憶だけを消すことを選んだ。自分が消えることが、大切な人の幸せのためになるだなんて、切なすぎる。二宮は、自分の中にだけ残っている由梨と賢人との日々を抱きしめて生きていくのだろう。


出典:『マイ・フィクション』 | ABCテレビ公式サイトより

ライター:古澤椋子
ドラマや映画コラム、インタビュー、イベントレポートなどを執筆するライター。ドラマ・映画・アニメ・漫画とともに育つ。
X(旧Twitter):@k_ar0202

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