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「お宅の収入は、いったいどれくらいなの」顔合わせの場で踏み込む質問を続ける親戚。角を立ててはいけないと思いながら返した一言とは

  • 2026.7.27

両家がそろった昼下がり

娘の婚約が調い、両家の顔合わせの席が設けられました。しゃれた個室に、両家が向かい合って腰かけます。私は穏やかな会になればと、心から願っていました。

前菜が運ばれる頃までは、和やかそのものでした。互いの近況を語り合い、娘とお相手のなれそめに、みなで目を細めたりもしていました。

空気が変わったのは、先方の親戚だという男性が、ふいに身を乗り出してきた時からでした。

踏み込みすぎる質問

「ところで、お宅の収入は、いったいどれくらいなの」

初対面だというのに、その男性は遠慮なく懐へ踏み込んできました。

私が言葉を濁すと、少し間を置いてまた同じことを尋ねてきます。

答えたくないと察してもよさそうなものを、男性はいっこうに引き下がりません。

それどころか、質問はさらに際どくなっていきました。

「将来は、どっちの家に寄って暮らすつもりなのかな」

あまりの踏み込みように、先方の親御さんまでもが気まずそうに目を伏せています。

娘とお相手も、どう取りなせばいいのか分からず、固まったままでした。

穏やかにかわした帰り際

私は角を立てぬよう、けれど芯だけは通して受け答えを続けました。

笑顔を絶やさず、答えたくないことは、やんわりと受け流していったのです。

「そのあたりは、これから二人でゆっくり決めていくことですね。若い二人の好きにさせてやりたいと思っておりますの」

穏やかな口調のなかに、これ以上は踏み込ませないという線を、そっと引いた返しでした。

男性も、さすがにばつが悪くなったのか、それきり口をつぐみます。

それでも帰り際、男性は念を押すように言いました。

あなたはしっかりした人で安心したよ、でも、うちは何かと大変な家だから覚悟しておいてね、と。

私はまた、にこやかに頷いてみせました。

「ええ、覚悟なら十分に。娘は良い子ですから、どんなお家に入ってもきっと大丈夫ですわ」

言い負かすのではなく、品よくかわして受け流す。それだけで、場の主導権はいつの間にかこちらへ戻っていました。

娘の幸せな門出は、最後まで穏やかな空気のまま、無事に締めくくられたのです。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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