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「見た目ではまったく…」車のプロも驚愕、お盆の高速道路で40.57%を占める“油断できないトラブル”

  • 2026.8.10
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

本記事では、夏の高速道路で多発するタイヤトラブルの仕組みと、出発前に確認したい危険なサインを解説します。

夏の高速道路で注意したいタイヤトラブルの現状

夏の高速道路では、実際にどれくらいタイヤのトラブルが起きていたのでしょうか。JAFが公表している2025年お盆期間のデータによると、高速道路におけるロードサービス出動理由の第1位はタイヤのパンク、バースト、エアー圧不足であり、同道路での要請の40.57%を占めています。

この数字のすべてが破裂というわけではありませんが、お出かけの際に誰もが直面しうる身近なトラブルであることがわかるのではないでしょうか。とはいえ、これらのトラブルは決して気温の高さだけで起きるわけではないようです。そこには複合的な要因が絡み合っていると考えられます。

猛暑だけが原因ではない?バーストが起きる仕組み

その複合的な要因のなかでも、大きな引き金として考えられるのが空気圧不足です。

空気が足りない状態のまま高速走行を続けると、タイヤの側面が通常よりも大きく変形し、元に戻りきらないまま波打つような状態になることがあります。これはスタンディングウェーブ現象と呼ばれており、変形と復元が繰り返されることで内部に異常な熱が発生します。この内部の熱に、夏の高い路面温度や外気温がさらに影響を及ぼしていくのです。

くわえて、多人数での乗車やたくさんの荷物を積むことによる過大な負荷、タイヤ自体の経年劣化などが重なると、限界を超えてトラブルに至る危険性が高まるようです。

つまり過酷な暑さは、単独でタイヤを破壊する原因というより、空気圧不足などを抱えたタイヤへの負担を増大させる要因といえます。この根本的な原因になりやすい空気圧不足ですが、ご自身の車は見た目が普通だから大丈夫だと油断してしまうケースが多いようです。

見た目が普通でも油断できない空気圧不足

実はタイヤの空気圧不足は、外見だけでは判断しにくいという特徴があります。とくに最近の車に多い扁平率の低いタイヤは、空気が減っていても潰れて見えにくいため、目視の確認だけでは十分と言えないようです。目立った異常やパンクの兆候がなくても、内部の空気は1ヶ月に約5%程度、自然に抜けていくと言われています。

私も最近この事実を痛感する出来事がありました。2025年の年末にディーラーで法定点検を受けたばかりだったため安心しきっていたのですが、この夏の長距離移動に向けて改めて測ってみたところ、基準値の20%程度減っていたのです。見た目ではまったく空気が減っているようには見えず、思った以上に抜けているものなのだなと、正直かなり驚かされました。

定期的にプロの点検へ出しているからといって安心しきらず、エアゲージという専用の器具を使ってご自身でも数値を測定することが大切になってきます。また、空気圧の調整においては測るタイミングにも注意が必要となります。走行によってタイヤが温まると、内部の空気が膨張して数値が高く表示されますが、その状態で空気を抜いてはいけません。走行後の高い数値に合わせて空気を抜くと、タイヤが冷えた際に大幅な空気圧不足に陥ってしまう可能性があります。

このように、目視に頼れず測るタイミングにも注意が必要だからこそ、乗車前のチェックが重要になります。では、具体的にどのようなポイントを確認すればよいのでしょうか。

出発前に確認しておきたい5つの危険サイン

ドライブへ出発する前に、ご自身で確認できる具体的なポイントを5つご紹介します。

1つ目は適正な空気圧が保たれているかという点です。指定されている空気圧の数値はタイヤの側面ではなく、運転席側のドアを開けた部分などに貼付されているラベルや、車両の取扱説明書で確認できます。

2つ目は、釘やネジなどの異物が刺さっていないかの確認です。接地面に異物が刺さっていてもすぐには空気が抜けない場合がありますが、自分で抜くと急激に空気が漏れるおそれがあるため、抜かずに、専門店へ相談することをおすすめします。

3つ目は、側面や溝周辺のひび割れや傷です。もしご自身の車のタイヤにひび割れや傷を見つけた場合、それが表面的なものなのか、内部に達するほど深いものなのか、見た目だけでは判断に迷うことがあるかもしれません。そのように深さや状態が少しでも気になる場合は、そのまま放置せずにプロへ点検を依頼していただくと安心です。

4つ目は、側面のコブのような膨らみです。これは内部のコードが損傷しているサインの可能性が高いため、発見した場合は走行を控え、すぐに点検を受けてください。

5つ目は、残り溝と偏摩耗です。法律上は溝が1.6mm未満になると使用できませんが、それ以前から雨天時の排水性能は低下し始めるため、余裕を持った確認が望まれます。

万が一のときに慌てないための対処法

出発前にしっかり確認をしていても、走行中に急激な空気漏れやバーストが起きてしまう可能性はゼロではありません。もし異常が発生した場合、車が左右に流れたり強い振動を感じたりすることがあります。その際、驚いて急ハンドルや急ブレーキを操作すると、かえって車両のコントロールを失う原因になりかねないため避けたほうがよいでしょう。

まずはハンドルを両手でしっかりと保持し、アクセルペダルからゆっくり足を離して自然に減速させることを心がけてみてください。そして周囲の安全を確認しながら、可能な範囲で路肩などの安全な場所へ車を停めることが基本となります。停止後はハザードランプや停止表示器材などで後続車に危険を知らせ、高速道路の場合はガードレールの外側などへ避難することが命を守る行動につながります。

本線や路肩において自力で作業を行うことは大変危険です。必ず道路管理者やロードサービスへ連絡し、援助を求めてください。

猛暑は車にとっても厳しい環境ですが、出発前の数分の点検が安全なドライブを守ることにつながるでしょう。お出かけ前にタイヤの状態をしっかり確認しておくことをおすすめします。


参考:JAFロードサービス 主な出動理由TOP10 2025年お盆「四輪・二輪合計」(一般社団法人日本自動車連盟)



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


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