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「これ、賞味期限まだ三日前よ」倹約家な義母。だが、皿代わりに出された容器に絶句

  • 2026.7.24

孫に出された一皿

義実家へ行くと、子どもが先に食卓へついていた。

小さな手の前に置かれた皿を見て、私は思わず立ち止まった。

それは食器ではなかった。

何度も洗って使い込まれた、納豆の空き容器だったのだ。

「義母さん、子どもの分、こっちのお皿に…」

「もったいないでしょ。洗えばちゃんと使えるんだから」

義母は迷う様子もなく言い切った。結婚して十五年、関係はずっと良好だ。

義母は私にやさしく、これまで大きな衝突もなかった。

それでも、この家に来るたびに私は同じ場所でつまずく。

家の中はいつも薄暗い。昼でも電気はつけない。窓からの細い光だけを頼りに、義母は淡々と料理を運んでくる。

輪郭のぼやけた台所で、影だけが静かに動いていた。

期限切れの食卓

並んだ小鉢の脇に、開封済みの惣菜パックがあった。印字された日付に目をやって、私の喉が鳴った。

「これ、もう期限が…」

「これ、賞味期限まだ三日前よ」

三日前。

とっくに過ぎている。

けれど義母にとって、それは「まだ食べられる」の範囲なのだ。

「ちょっとくらい平気。捨てるほうがもったいないもの」

笑顔のまま言う義母に、私は何も返せなかった。

日付を指摘したところで、その笑顔が曇るだけだとわかっていたからだ。

子どもの口に運ばれていく食事を、私はただ見守るしかなかった。

(悪気がないからこそ、止められない)

孫への贈り物も、いつも誰かのお下がりかもらい物だ。

新品を買うという発想がそもそもない。それを愛情だと信じている義母の顔は、どこまでも穏やかだった。

帰り際、私は持たされた袋の中身をそっと確かめた。やはり期限の過ぎた瓶詰めが入っていた。

「いつもありがとうございます」

声は出せても、笑顔は作れなかった。

優しい義母を嫌いになれない分だけ、この隔たりは深く、冷たい。

薄暗い廊下を抜けて外に出た瞬間、ようやく息ができた気がした。明るい外の光がまぶしくて、目を細めた。背筋に残った寒気は、それでもしばらく消えてくれなかった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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