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共通の「推し」でつながった義母と嫁! さらに夫までも沼落ち! 嫁姑問題とは一切無縁の新時代ホームコメディ【書評】

  • 2026.7.18

【漫画】本編を読む

『嫁姑の推し活』(篠原とも/KADOKAWA)は、結婚したことで出会った嫁と姑が、まさかの「同担」だったことから始まるハートフルコメディだ。嫁姑といえば確執を連想しがちだが、本作で描かれるのはその真逆。共通の「推し」を愛する気持ちが家族の距離をぐっと縮めていく、新時代のホームドラマだ。

主人公は、ごく普通のサラリーマン・二郎。妻のリコと母親のアケミは、世間で語られる「嫁姑問題」とは無縁なほど仲がいい。なぜならふたりは、同じボーイズグループ「ネビュラ」を推すオタク同士だからだ。ライブ参戦、グッズ収集、SNSでの情報交換、尊い供給に対しての大騒ぎ……。推し活に全力を注ぐふたりの姿は、コミカルでうらやましさを感じさせる関係だ。好きなものを語り合える相手が家族にいるという幸福感が、ページいっぱいにあふれている。

オタクネタの面白さはもちろん、推し活を通じて、世代も立場も異なる女性ふたりが自然に理解し合っていく過程はとても温かい。普通なら気を使ってしまいがちな間柄でも、「推しが好き」という共通言語で一気に距離が縮まる。血縁というだけでつながるものではなく、好きなものを共有することで育まれる家族関係もあっていいのだと気づかされる。

さらに続巻となる『Season2』では、その楽しさがますます加速する。相変わらず元気にオタ活を楽しむ嫁姑に加え、これまでやや蚊帳の外感が否めなかった二郎までもが「沼落ち」し「激重強火オタク」として覚醒していくのだ。推しに人生を揺さぶられる家族が増えることで、物語はさらににぎやかで愛おしいものへとレベルアップする。

何かを好きでい続ける情熱は人と人をつなぐ力だ。そんな推し活の楽しさと尊さを全力で肯定してくれる本作。自分にも「推し」を語り合える家族がいたらと、つい考えてしまう作品だ。

文=馬風亭ゑりん

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