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2026年型Kawasaki KX85Lをテクニクスが徹底解析|サスペンションチューニングで引き出す真価

  • 2026.7.18

2026年モデルで大幅な進化を遂げたKawasaki KX85L。KYB製43mm倒立フロントフォークや305mmのリアホイールトラベルなど、フルサイズモトクロッサーに迫るシャシー性能を獲得した。そのポテンシャルに早くから着目したテクニクスは、実車を導入して独自のサスペンション開発をスタート。テストを重ねる中で見えてきた、新型KX85Lの実力とさらなる進化の可能性を紹介する。

大人仕様の要となるリアショック強化

2026年モデルでサスペンションを大幅にアップデートしたKawasaki KX85Lは、新たにKYB製43mm倒立フロントフォークを採用。従来モデルよりフォーク径を拡大することで剛性を高め、さらにフルサイズモトクロッサーと同等となる305mmのリアホイールトラベルを獲得するなど、シャシー性能を大きく引き上げている。

この進化にいち早く注目したのがテクニクスだ。フルモデルチェンジに合わせて車両を導入し、全日本モトクロス参戦ライダーや海外テストライダーによる評価を重ねながら、専用モディファイの開発を進めている。

開発陣によれば、新型KX85Lはベースとなる基本性能が非常に高いという。特にフロントフォークは、純正状態でも十分な剛性感があり、「このままでも十分走れる」と感じるほど完成度が高かった。一方で、前後のサスペンションバランスには改善の余地が残されていた。

課題となったのはリアショックだ。純正では全体的にソフトな設定となっており、スピードレンジが上がるにつれてリアの沈み込みが大きくなる傾向があった。フロントの完成度が高いだけに、そのアンバランスさが際立っていたのである。

そこでテクニクスが最初に着手したのがリアショックの強化だった。純正スプリングは51N/mm、純正ハードスプリングでも53N/mmだが、大人向け仕様では58N/mmのオリジナルスプリングを採用。55N/mmもテストしたものの、モトクロスコースでハイペース走行を行うライダーには、58N/mmが最も適しているという結論に至った。

さらに、リバルビングによって減衰特性も最適化している。新型KX85Lは内部構造そのものが進化し、従来モデルよりもカスタマイズ性が大幅に向上。これまで採用されていた特殊な9mm内径シムから、フルサイズモトクロッサーと同様の12mm内径シムへ変更されたことで、シムセッティングの自由度は飛躍的に高まった。

加えて、コンプレッションアジャスターの性能も向上している。テクニクスでは独自のワンウェイ機構を組み込むことで、リバウンドアジャスターを独立制御化。従来はリバウンド側を調整するとコンプレッション側にも影響が及んでいたが、この仕様ではそれぞれを独立して調整できるため、セッティングの幅と分かりやすさが大きく向上している。

フロントフォークについては、単純に硬くするのではなく、「より動くサスペンション」を目指して開発が進められた。純正フォークは減衰力がやや強めで、初期の張り感によって車体を支えている印象がある。しかしテクニクスでは、よりストロークを積極的に使いながら接地感を高める方向性を選択。スプリングレートは変更せず、ダンパーセッティングを見直し、ビッグポートピストンを採用した。

2026年型Kawasaki KX85Lをテクニクスが徹底解析|サスペンションチューニングで引き出す真価
新型KX85Lの高いポテンシャルを引き出すため、テクニクスは前後サスペンションを専用チューニング。フロントはビッグポートピストン採用で作動性を向上し、リアは58N/㎜のオリジナルスプリングと専用リバルビングで強化。大人がハイスピードで走行しても安心して攻められる前後バランスを実現した。

これにより、高速入力時でもオイルの流れを妨げることなく、ギャップやジャンプ着地での衝撃をスムーズに吸収。ライダーがタイヤの接地感をしっかり感じながらコントロールできる特性へと進化している。

ストローク量の増加、剛性の向上、そしてチューニング自由度の拡大。2026年型KX85Lは、ノーマルの段階で大きく進化したモトクロッサーだ。その高いポテンシャルをさらに引き出すため、テクニクスは独自のノウハウを惜しみなく投入している。

85ccクラスの枠を超える性能を秘めた新型KX85L。その真価は、サスペンションチューニングによって、さらに磨き上げられていく。

Kawasaki KX85L
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