1. トップ
  2. エンタメ
  3. ゼンデイヤのチャニ、『DUNE』完結編で原作を超える存在に “傷ついた心”が物語を動かす

ゼンデイヤのチャニ、『DUNE』完結編で原作を超える存在に “傷ついた心”が物語を動かす

  • 2026.7.17

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『DUNE/デューン』三部作、その完結編『DUNE/PART3』が2026年12月18日に全米公開される。原作小説ではほとんど出番のないチャニを演じるゼンデイヤが、映画版では物語の鍵を握る存在へと引き上げられているという。(フロントロウ編集部)

原作にほぼ登場しないチャニが、映画では“主役級”に

完結編の原作は、フランク・ハーバートによる叙事詩の第2巻『デューン 砂漠の救世主』(1969年)。前作の出来事から時を経て、皇帝となったポール・アトレイデスが、栄光の裏で進む破滅と、彼を神と崇める信仰がもたらす惨禍に直面していく物語だ。じつは原作のこの巻で、ゼンデイヤ演じるフレメンの戦士チャニは、ほとんど姿を見せない。

ところが完結編の予告編では、チャニがはっきりと物語の中心に据えられている。ティモシー・シャラメ演じるポールが、政略結婚の相手であるイルーラン皇女(フローレンス・ピュー)を妻に迎えたことで、ポールとチャニの関係は複雑にこじれていく。そして子どもを望むチャニの願いが、二人の運命を大きく揺らしていく——。米Varietyによれば、予告編はチャニを前作以上に大きく映し出しており、砂漠の救世主となったポールの物語に強い感情の軸を与えているという。巨大なサンドワームや激しい戦闘シーンも映し出され、公開に先駆けて世界のファンを大いに沸かせた。2024年公開の前作は批評・興行の両面で大きな成功を収めており、その完結編への期待はいやが上にも高まっている。

前作『DUNE/デューン PART2』のラストで、チャニはポールが権力の階段を昇っていく姿に背を向け、一人サンドワームにまたがって砂漠へと去っていった。原作ではおとなしくポールに寄り添う存在だった彼女を、ヴィルヌーヴ監督は前作の時点ですでに、権力に懐疑的なまなざしを向ける自立した女性へと描き替えていた。その延長線上で、完結編のチャニもまた原作を超える重みを担うことになる。あの決別を、物語がどう引き継ぐのかが最大の見どころだ。

ヴィルヌーヴが「最も個人的」と語る完結編

ヴィルヌーヴ監督は本作を、三部作のなかで最も個人的な一本だと位置づけている。1作目が「発見」の物語、2作目が「戦争の叙事詩」だったのに対し、完結編はより激しいアクションと、より深い感情の代償を描くという。監督によれば、物語はポールが率いる聖戦(ホーリー・ウォー)の始まりから幕を開け、チャニの心は打ち砕かれていく。

シャラメもインタビューで、この完結編には監督の手腕が最も表れていると語り、原作では明示されていなかった筋書きを織り込むことで、ヴィルヌーヴが三部作を通じた物語をひとつに束ね上げたと明かした。原作にない要素を大胆に加えながらも、それが全体を美しくつなぐのだという趣旨だ。ゼンデイヤ演じるチャニの存在感が増しているのも、この“監督の解釈”の延長線上にある。

続投キャストと、いよいよ迫る完結

完結編の撮影は2025年7月に始まり、同年11月にハンガリーのブダペストとアラブ首長国連邦のアブダビで撮り終えている。現在は視覚効果や編集といったポストプロダクションが進行中だ。前2作と同じく本作もIMAXの大判フォーマットで撮影されており、スケール感あふれる映像が期待される。配給は米ワーナー・ブラザースとレジェンダリー。音楽は前2作に続き、アカデミー賞受賞作曲家ハンス・ジマーが担当する。

キャストは、ポール役のティモシー・シャラメ、チャニ役のゼンデイヤに加え、レベッカ・ファーガソン(レディ・ジェシカ)、フローレンス・ピュー(イルーラン皇女)、ジョシュ・ブローリン(ガーニイ・ハレック)らが続投。さらに、前作で命を落としたはずのダンカン・アイダホを演じるジェイソン・モモアの“復活”も確認されており、彼がどのような形で物語に戻ってくるのかも見どころのひとつだ。

2026年7月8日には、ロサンゼルスを拠点にIMAXのファンイベントが開催され、新たな映像がお披露目された。会場の模様はシカゴ、ダラス、トロント、モントリオール、ロンドン、ベルリン、メキシコシティ、そして撮影地でもあるアブダビへと同時中継され、世界中のファンを沸かせた。米Deadlineによれば、この場では登場人物ごとのキャラクターポスターも公開されている。2021年に公開された第1作でアカデミー賞6部門を制し、続く第2作も批評・興行の両面で高い評価を得た。足かけ5年にわたり社会現象を巻き起こしてきた一大サーガも、これでいよいよ完結を迎える。三部作の掉尾を飾る一本で、ゼンデイヤがどんなチャニを見せるのか。全米公開は2026年12月18日。日本での公開時期は本稿執筆時点で未定だ。


参照ソース:

  • 米Variety(https://variety.com/2026/film/news/dune-3-trailer-timothee-chalamet-zendaya-1236735660/)
  • 米Deadline(https://deadline.com/2026/07/dune-part-3-trailer-character-posters-1236756805/)
  • 米IndieWire(https://www.indiewire.com/news/trailers/dune-part-three-trailer-timothee-chalamet-zendaya-1235204157/)
  • Wikipedia「Dune: Part Three」(https://en.wikipedia.org/wiki/Dune:_Part_Three)
元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ