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「K-POPも韓ドラも、字幕なしで楽しみたい」なら“ひたすら聞く”は逆効果?元アナ講師直伝、1カ月で聞き取れるようになる韓国語練習法

  • 2026.7.16

K-POPアイドルのライブ配信を見ながら、翻訳が表示されるのを待つ。韓国ドラマでは、俳優の表情より字幕を追うことに精いっぱい...。韓国のエンタメが好きな人なら、一度は「そのままの言葉を理解できたら」と思ったことがあるのではないだろうか。

ハングルや単語を覚え、字幕を読めば意味はわかる。だが、実際の会話になると速すぎて聞き取れない。「自分には語学の才能がないのかもしれない」と感じ、勉強を諦めてしまう人もいるかもしれない。しかし、元アナウンサーで韓国語講師のスンジュンさんによれば、“文字を読んで理解する力と、耳から入った言葉を処理する力は別物”だという。

練習の仕方を変えれば、1カ月でも、これまで聞き流していた推しの言葉に気づいたり、ドラマで覚えた短いセリフを口にできたりする。韓国語の聞こえ方を変えるには、どのような練習をすればよいのか。スンジュンさんに、1カ月で日常会話の土台を作る方法を聞いた。

文字では理解できる韓国語も、会話では音がつながり、聞き取りにくくなる 【画像提供=写真AC】
文字では理解できる韓国語も、会話では音がつながり、聞き取りにくくなる 【画像提供=写真AC】

字幕を見ればわかるのに、なぜ耳では聞き取れない?

「単語と文法を覚えれば、自然に韓国語も聞き取れるようになる」。そう考える人もいるかもしれない。ところが、ネイティブ同士の会話では、教科書の音声のように、一語ずつはっきり区切って話してくれるわけではない。

「韓国語は文字で見ると理解できるのに、音声になると急に難しくなる言語です。音がつながったり、弱く発音される部分があったりします。感情によって話す速さが変わり、息や間、話し言葉特有のリズムも入るからです」(スンジュンさん、以下同)

たとえば、好きなアイドルの受賞スピーチには、声の震えや言葉に詰まる間、急に語気が強くなる場面もある。知っている単語でも、感情が加わることで教科書とは違う音に聞こえることがあるのだ。

1つの単語が聞き取れないたびに意味を考えていると、その間にも会話は先へ進んでしまう。細かな音ばかりを追っているうちに、話の流れを見失うこともあるだろう。

「リスニングは、1回聞いて理解できるかどうかを確かめるテストではありません。今まで聞こえなかった音を、少しずつ聞き取れる音に変えていく練習です。最初から、すべてを理解しようとしなくて大丈夫です。知っている単語が1つ耳に入ったり、文の切れ目が少しわかったりする。それだけでも、以前とは聞こえ方が変わってきています」

オンライン韓国語スクール「K-PRO」を主宰するスンジュンさん 【画像提供=スンジュン】
オンライン韓国語スクール「K-PRO」を主宰するスンジュンさん 【画像提供=スンジュン】

韓国語は「耳」より先に「口」を鍛えよう

では、1カ月でどのように韓国語の音に慣れていけばよいのか。

「1週目は、あいさつや返事、感謝など、日常でよく使う短い表現から始めてください。まずは字幕を見ずに聞き、拾えた言葉をそのまま口に出します。そのあとで意味を確かめ、見本をまねながら3回ほど発音しましょう。1日3~5フレーズなら、無理なく続けられると思います」

覚えた言葉がドラマやライブ配信から聞こえてくれば、「今の言葉、わかった」という喜びも生まれる。2週目は、韓国ドラマの一場面やアイドルのコメントなど、10~30秒程度の音声に挑戦する。

「同じ音声を5~10回聞きますが、ただ繰り返すのではなく、毎回注目するポイントを変えるのがコツです。最初は会話の速さ、次は知っている単語や文の切れ目を意識します。慣れてきたら、強く発音される部分や、感情のこもった間にも耳を向けてみてください」

聞くポイントを絞ることで、ひと続きに感じられた音声から、単語や短いフレーズが少しずつ聞き分けられるようになるという。

3週目には、聞いた文を自分の口で再現する「リピーティング」を取り入れる。一文を最後まで聞き、音声を止めてから言い直す練習だ。

「聞き取れなかった部分はスクリプトで確認し、元の音声をもう一度聞いてみましょう。自分で発音できる音は、耳でも拾いやすくなります。話す速さやリズムも意識しながら、何度か声に出してみてください」

4週目は、覚えた表現を自分の話に置き換えていく。

「もしも『私は韓国ドラマが好きです』というフレーズなら『韓国ドラマ』を『韓国料理』に変えたり、『昨日見ました』というフレーズなら『昨日』を『今日』に入れ替えます。このように人物や場所、好きなものを自分に合わせて変えていくと、暗記した例文が、実際の会話で使える言葉になっていきますよ」

リスニングは1日10分ほどでもOK。短い音声に毎日触れることが上達につながる 【画像提供=写真AC】
リスニングは1日10分ほどでもOK。短い音声に毎日触れることが上達につながる 【画像提供=写真AC】

長時間の勉強は不要。まずは1日10分から

「そうはいっても、毎日かなり練習しなければならないのでは」と思う人もいるだろう。

しかし、毎日まとまった時間を取る必要はない。平日は10〜15分ほど短い音声に触れ、休日に50分〜1時間かけて復習するだけでもよい。時間に余裕がある日は、字幕なしで聞き、意味を確かめたあと、音読やリピーティングまで取り組みたいところ。

もちろん、1カ月ですべての韓国語が聞き取れるようになるわけではない。

「一度の練習ですぐに聞き取れるようになるわけではありません。それでも続けていると、今まで聞き流していた言葉に気づいたり、短い返事が自然に口から出たりするようになります」

推しのライブ配信で、翻訳が出る前にひと言だけ意味がわかる。韓国ドラマで、字幕を読むより先に登場人物の気持ちが伝わる。韓国旅行で、簡単なあいさつや注文が口から出る。1カ月でも、そうした変化は少しずつ感じられるという。

手応えが出てきたら、次は使える場面を広げていく。飲食店や買い物、道案内などの表現を覚え、慣れてきたら少し長めの動画にも挑戦する。オンラインレッスンや言語交換で、覚えた言葉を実際に使ってみるのもよいだろう。

「まずは、好きなアーティストのコメントや、何度も見た韓国ドラマから10秒ほどの音声を選び、聞こえた言葉を1つだけまねするところから始めてみてください」

【図解】聞く・まねる・使う。韓国語の耳を育てる1カ月のステップ [【画像監修=スンジュン/作図=生成AI】]
【図解】聞く・まねる・使う。韓国語の耳を育てる1カ月のステップ [【画像監修=スンジュン/作図=生成AI】]

1カ月後に同じ音声を聞き返せば、以前は気づかなかった言葉が耳に入るかもしれない。その変化が、「もう少し続けてみたい」と思えるきっかけになるはず。

※本記事内のイメージ画像(図解)は、生成AIで作成しています。

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