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「お前もやましい物、入れてるのか」他人のゴミを漁る女→笑顔で差し出された手に恐怖

  • 2026.7.17

ゴミ捨て場から飛び出してきた女

社会人2年目、初めての一人暮らしにようやく慣れてきたころのことだ。

その朝もいつものように、ゴミ袋を提げて集積所へ向かった。

角を曲がった瞬間、道沿いの一軒家から50代半ばくらいの女性が勢いよく飛び出してきて、私は思わず足を止めた。

「アンタ、そこのアパートの人だろう」

いきなり詰め寄られ、心臓が跳ねた。

何のことか分からず立ちすくむ私に、その人は聞き覚えのない名前を挙げて「あの女か」と迫ってくる。

まったくの人違いだと必死に伝えて、ようやく誤解は解けた。

けれど、ほっとする間もなかった。今度は延々と、名前も知らない誰かへの愚痴が始まったのだ。

曰く、そのアパートに住む女はルールを守らず、出してはいけない物まで平気で捨てていくのだという。

唾を飛ばす勢いでまくし立てられ、私はただ相槌を打つしかなかった。

なぜ通りすがりの私がこの話を聞かされ、しかも同じアパートの住人だというだけで最初は疑われなければならなかったのか、まるで分からなかった。

笑顔で差し出された手

話しながらも、その人の手はずっと動いていた。

集積所に積まれた他人のゴミ袋を一つずつ開けては、中をのぞき込んでいる。

自分の家から出したものではない。近所の誰かが出した袋を、当然のような顔で検分しているのだ。

誰が何を捨てたのか、この人はすべて把握しようとしているのかもしれない。そう気づいた瞬間、背筋がすっと冷えていくのを感じた。

愚痴はまだ続いていたが、私はもう内容が耳に入ってこなかった。

やがて、その視線が私の手元のゴミ袋に移った。

「そのゴミ袋、私が代わりに入れといてやる」

にっこりと差し出された手が、なぜかとても怖かった。

親切ではなく、中を確かめたくて言っているのだと直感でわかった。結構です、と丁重に断った瞬間、女性の顔から笑みがすっと消えた。

「お前もやましい物、入れてるのか」

低い声でそう凄まれ、私はもう何も言えなかった。

袋を握りしめたまま後ずさりし、そのまま来た道を駆け戻った。振り返る勇気はどうしても出なかった。それからしばらく、私はゴミを出す時間をわざとずらすようになった。

収集車の音が聞こえてから走って出しに行く。あの人と鉢合わせしないためだけに、毎回そうした。幸い、ほどなくして私は別の街へ引っ越すことになり、二度とあの人と顔を合わせずに済んだ。それでも、ゴミを出すというなんでもない行為が、あの朝を境にずっと緊張を伴うものになってしまった。

他人のゴミを一つずつ確かめる人が、すぐそばで平然と暮らしている。その事実だけが、いつまでも背中に張りついて離れなかった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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