1. トップ
  2. エンタメ
  3. ロス必至!「本能寺の変」で織田信長(小栗旬)が退場。『豊臣兄弟!』における信長の名場面を振り返る――小栗旬はイケメン俳優から国民的俳優へ

ロス必至!「本能寺の変」で織田信長(小栗旬)が退場。『豊臣兄弟!』における信長の名場面を振り返る――小栗旬はイケメン俳優から国民的俳優へ

  • 2026.7.15

*TOP画像/信長(小栗旬) 大河ドラマ『豊臣兄弟!』27話(7月12日放送)より(C)NHK

 

『豊臣兄弟!』(NHK総合ほか)ファンのみなさんが本作をより深く理解し、楽しめるように、40代50代働く女性の目線で毎話、作品の背景を深掘り解説していきます。今回は『豊臣兄弟!』で織田信長を演じた小栗旬の魅力に迫ります。

 

孤高のカリスマ武将・織田信長を好演……。小栗の演技が力強くも切なかった

豊臣秀吉、徳川家康と並ぶ戦国三英傑の一人、織田信長。日本一の城と称された安土城を本拠とし、天下統一に向け着々と勢力を拡大していきましたが、明智光秀の謀反による本能寺の変で48歳の若さでこの世を去りました。

 

数々の映像作品で本能寺の変における信長の最期が描かれてきましたが、いずれも作品の見せ場となっています。反町隆史や江口洋介をはじめとする名俳優らが演じた信長は、炎に包まれた本能寺の中で自らの運命を静かに受け入れ、壮絶に散っていきました。

 

そして、『豊臣兄弟!』の27話では、小栗旬が本能寺の変での織田信長を好演していました。信長は炎に包まれた本能寺で、人生における喜怒哀楽を回想し、弟・信勝(中沢元紀)が待つあの世へと旅立ちました。信長の最後の微笑みには、人生の苦しみ、無念、罪の意識、そして生のあっけなさ――。そんな複雑な思いが豊臣兄弟に出会えた喜びとともに混じり合っていました。

 

本作では、小栗扮する信長のカリスマ性に圧倒されつつも、彼が背負うものの重さに胸が締め付けられる思いを抱くこともありました。信長のカリスマ性がもっともキラッと光っていたのは、小一郎(仲野太賀)と秀吉(池松壮亮)が初めて信長と対面する1話の場面だと思います。馬上の信長は「じっとしていては 欲しいものは手に入らぬ。自分の進む道は 自分で切り開くのじゃ」と、ひれ伏す豊臣兄弟に向かって力強く伝えていました。

 

また、信長は自身の感情を表に出さないイメージがありますが、必ずしもそうではありません。4話では、桶狭間の戦いに勝利した信長が「ああ。 勝った。わしは勝った」と、床に寝転びながら、市(宮崎あおい)の前で喜びを噛みしめ、笑みをこぼす場面がありました。史実通りであれば、この時の信長は27歳。若々しい青年の面影を滲ませつつ、安堵感が全身からあふれていました。

 

信長と浅井長政(中島歩)が相撲を取る13話におけるシーンも印象的でした。全身でぶつかり合う二人の姿からは心の通い合いが伝わってきました。相撲の後、信長は「つい 楽しくての。また こうして 弟と相撲がとれるとは 思ってもみなかった」と本音を明かしつつ、長政にあたたかな眼差しを注いでいました。しかしその後、信長は長政に裏切られます。長政の裏切りを知らされてもなお、彼を信じ続けようとする信長の姿は痛切でした。

 

そして、26話では、信長は「空には境目がない。境目がなければ 争いが起きることもない。空はどこまでも一つじゃ。わしは そういう国をつくりたい」と、秀吉と夢を共有していました。青空の下でどっしりと立ち、遥か先の地平をじっと見据える信長の姿。彼の関心が過去ではなく、未来にあることが伝わってきたと同時に、天下統一をその手に掴もうとする意志が感じられました。

 

本作における信長は振る舞いは荒っぽいものの、心は繊細で、数々の重荷を背負っていたと思います。だからこそ、感情的で、怒りっぽく、ときには残酷な命令を下します。身近な者たちに繰り返し裏切られながらも、それでも人を真っ直ぐに見つめ、信じようとする姿が切なくも美しい。そんな信長にとって、秀吉という自分に絶対的な信頼を寄せる優秀であるが、どこか馬鹿げた男に出会えたことが、苦しい人生における大きな喜びでもあったのです。

 

イケメン若手俳優から国民的俳優へ

小栗旬は日本を代表する俳優の一人であり、数々の話題作・名作に出演し続けています。

そんな彼は1998年放送の『GTO』(関西テレビ系)に生徒役として出演しています。小栗が演じたのは、飛び降り自殺も試みた、いじめられっ子の吉川のぼる。のぼるの心の弱さと、成長を巧みに表現していました。小栗のブレイクのきっかけは『花より男子』(TBS系)で演じた花沢類といわれています。F4の中でもとりわけ繊細で優しい心の持ち主である類は、道明寺司(松本潤)を中心に学園全体からいじめの標的にされた牧野つくし(井上真央)の唯一の味方であり続けました。2007年に放送された『花ざかりの君たちへ〜イケメンパラダイス〜』(フジテレビ系)では、佐野泉を好演。口数が少なくクールな佐野と、堀北真希演じるヒロイン・芦屋瑞稀との掛け合いは、多くの女性視聴者の胸を高鳴らせました。

 

2000年代初頭は、クールでありながらも内に熱い情熱を秘める青年役が多かった小栗ですが、年齢を重ねながら役の幅をさらに大きく広げています。2021年には日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』(TBS系)で日本未来推進会議の環境省代表・天海啓示を好演。また、2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、主演・北条義時を演じました。

 

さらに、小栗は舞台俳優としても高い評価を得ており、蜷川幸雄演出のシェイクスピア作品に多数出演しているほか、劇団☆新感線のステージにおいて主演を何度も務めています。圧倒的な存在感と美しさを放ち、作品によっては見事な殺陣も披露するなど、舞台上でも存在感を輝かせています。

 

シャイで内面的な魅力を持つ男性というイメージを打破し、現在は多彩な役柄に果敢に挑み続ける小栗旬の活躍は今後も目が離せません。

 

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ