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「あと3万円分、契約しましょう」要介護の親に出費を強いた介護担当者。だが、家族の記録で状況が一変

  • 2026.7.14
「あと3万円分、契約しましょう」要介護の親に出費を強いた介護担当者。だが、家族の記録で状況が一変

母のためのはずが

要介護になった母のために、ケアマネージャーをお願いすることになった。

担当になった人は、一見すると物腰が柔らかく、口調も穏やかだった。

ただ、その提案はいつも母のためではなく、別の何かのためにあるようだった。

「あと3万円分、契約しましょう」

顔を合わせるたびに、新しいサービスを勧めてくる。母の体はもう十分に疲れているのに、予定を次々と詰め込もうとするのだ。

「これも入れておけば安心ですよ」

母は昔から、遠慮がちで我慢強い人だった。

少しくらい無理でも、頼まれれば断れない。担当者は、そんな母の性格を見透かしているようだった。

断りきれずに首を縦に振る母の横で、私はいつも歯がゆい思いをしていた。

「お母さん、少し予定が多すぎませんか」

「必要なサービスですから」

私が案じても、担当者は取り合わなかった。

慣れない予定が増えるほど、母は目に見えて元気をなくしていく。

夜も眠れず、食も細くなっていった。母の穏やかな笑顔が消えていくのが、そばにいて何より辛かった。

残しておいた記録

それからも、無理な提案は続いた。私は母を守るため、その日から毎日ノートをつけ始めた。

その日の母の体調、勧められたサービスの中身と金額、担当者の言葉。

気づいたことを、そのつど、すべて日付とともに書き留めていった。

眠れなかった夜のこと、食事に手をつけられなかった朝のことも、細かく記していく。

ページが増えるほど、この違和感は気のせいではないと確信していった。

ある日、母がサービスを断ると、担当者は聞こえよがしに舌打ちをした。

「せっかくご提案しているのに」

その一言で、私は事業所に相談することを決めた。

ノートを手に、責任者との面談の場を設けてもらう。

「この一か月、母に勧められた契約と、その後の体調です」

日付とともに並んだ記録を差し出すと、担当者の顔から、みるみる余裕が消えていった。

「いえ、それは、必要だと判断して…」

言いかけて、言葉に詰まる。責任者が一枚ずつ記録に目を通し、隣で表情を険しくしていくのがわかった。

「ご本人の体調を無視した契約は、うちでは認めていません」

責任者がそう告げると、担当者はうつむいて黙り込んだ。あれほど滑らかだった口が、もう一言も動かない。

私たちはその後、別の事業所に切り替えた。新しい担当の方は、何よりも先に母の体調を気づかってくれる人だった。

「今日はよく眠れましたか」

その一言だけで、母の表情がやわらいでいく。母のための介護が、ようやく戻ってきた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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