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入会金は100万円! 「覚悟」を持つ人だけの結婚相談所で、さまざまな事情を抱えた相談者たちが本当の幸せを見つけ出す。現代ならではの婚活ドラマ『結婚したい私たち』【書評】

  • 2026.7.12

【漫画】本編を読む

年齢、仕事、収入、価値観、過去の恋愛、家族観など、「結婚」にはさまざまなことが絡み、「結婚したい理由」も「結婚できない理由」も人によってまったく違う。『結婚したい私たち』(あいかわももこ/秋田書店)は、そんな複雑な事情を抱えた現代人の婚活事情を描いた作品である。

舞台となるのは、完全紹介制の結婚相談所「寿マリッジファクトリー」。入会金はなんと100万円。しかしそれはセレブ向けのサービスではなく、「本気で結婚したい人だけが来る場所」だからである。代表・寿聖来は、個性豊かなスタッフ集団「セイラーズ」とともに、相談者たちの悩みと向き合っていく。

入会を希望するのは、仕事も趣味も充実していて「結婚なんてしなくてもいい」と思っていたが、環境の変化によって婚活を意識せざるを得なくなった35歳バリキャリ女性や、「家事は女性がやるもの」と信じ込み現代の価値観とズレていることに気づいていない男性など。そうした自覚と無自覚とを問わず「ワケあり」の人間たちが100万円という覚悟を持って扉を叩いてくるのだ。

婚活漫画というと、マッチング成功率の上げ方や、服装や会話のテクニックを指南する内容をイメージするかもしれないが、本作で描いているのは、「なぜ結婚したいのか」「誰かと生きる覚悟があるのか」という根本的な部分である。とはいえ華やかなキャラクターたちがテンポよく物語を引っ張っていくため作品全体の空気は軽やかだ。そして悩みを抱えた相談者たちが少しずつ変わっていく姿には爽快感もあり面白く読み進めることができるだろう。

結婚が当たり前ではなくなった現代において、本作が投げかけるテーマは考えさせられる。そして結婚に迷っている人には、どこか拭い去れないモヤつきを消してくれる作品かもしれない。

文=ゆくり

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