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店員「老害って本当にいるんですね」→悪質なクレーム客が自分の父親だった?古い価値観のまま自分の正しさを主張する両親…【作者に聞く】

  • 2026.7.12
【漫画】外に出ればクレーマー!!自分の親が老害? 画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA
【漫画】外に出ればクレーマー!!自分の親が老害? 画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA

すし屋で順番待ちをしているとき、店員が人数の少ない客をカウンター席に優先して案内すると、「順番を抜かすな、非常識だぞ!」と店内で騒ぎ出す人物がいた。周囲から冷たい視線を浴びているのは、主人公・栄子の父親である。現代の常識とのズレに気がつかず、古い価値観のまま自分たちの正しさを主張する両親。その押し付けをわずらわしく感じる娘の葛藤を描いた漫画「わたしの親が老害なんて」が話題だ。

「わたしの親が老害なんて」02 画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA
「わたしの親が老害なんて」02 画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA
「わたしの親が老害なんて」03 画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA
「わたしの親が老害なんて」03 画像提供:(C)西野みや子/KADOKAWA

【漫画】本編を読む

主人公の栄子は夫と2人暮らし。すでに成人して結婚した娘の美咲がいる。栄子の80代になる両親は近所に住んでおり、子どもが幼いころは面倒を見てくれるありがたい存在だった。しかし、娘が巣立って夫婦2人の時間が当たり前になると、近所に住む親の存在がわずらわしくなっていく。元教員の父と、父に逆らわず昔の価値観を押し付けてくる母。一緒に外出しては店でクレームを言い、悪びれない親の代わりに栄子が謝罪することもあった。周囲から「老害」と呼ばれるのが自分の親だという事実に、「面倒を見るしかない」「こんな自分は薄情か」と栄子は思い悩む。

つわりの娘にすしの出前!押し付けられる「古い価値観」

そんなある日、妊娠した美咲が帰省する。父と母は「つわりでほとんど食べられない」という美咲の声を無視してすしの出前を取り、「生ものは控えている」と言っても「お祝いだから」「少しならいいじゃないか」と聞く耳を持たない。さらには、「染めた髪は赤ちゃんに悪い影響があるのでは」と言い出す始末だ。

著者の西野みや子(@miyakokko61)さんは、本作を描いた経緯について「限界集落で育った環境の中で、男尊女卑や古い価値観に触れる機会が多くありました。都会での1人暮らしを経て、田舎の独特な考え方に改めて気づかされることもあります」と語る。自身も妊娠中につわりで苦しんだ際、周囲から悪気なく「2人分食べないと」とプレッシャーをかけられた経験があるという。「出産の痛みはみんなが通った道」と無痛分娩を反対されたり、仕事と育児の両立について偏見を持たれたりした実体験が、作中の美咲に対する祖父母の描写に色濃く反映されている。

誰もが陥る可能性も…漫画に込めた「世代間のズレと理解」

西野さんは、「老害」とは決して特別な誰かを指す言葉ではないと指摘する。「年齢に関係なく、自分の価値観や経験を他人に押し付けてしまったり、異なる文化や考え方を受け入れようとしない態度が、摩擦を生む原因になるのではないかと考えています」

作中では、理不尽な祖父母だけでなく、心配性で世話焼きな母親など、あえてどこにでもいるような人物を登場させることで、この問題が誰にでも潜む可能性があることを表現している。西野さんが過去に手掛けた「子どもの安全第一ハーネス」を題材にした作品でも、世代間の価値観の違いによる偏見と、ちょっとしたきっかけで生まれる理解が描かれていた。

「『老害』という言葉はインパクトが強く、軽々しく使うべきではないと思います。でも、その実態は身近な人、そして自分自身にも起こりうるものです。なぜそうなってしまったのかを知ることで、自省するきっかけになればうれしいです」と西野さんは締めくくった。古い価値観の押し付けに直面したとき、私たちはどう振る舞うべきか。本作はそんな問いを静かに投げかけている。

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