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【職業紹介】「好き」が未来の仕事につながる。ボイストレーナーという職業を選んだ理由

  • 2026.7.11

今の仕事を選んだのはなぜ?どんなルーツを辿ったの?学生時代の学びは今の職業にどう活かされている?今回はRainbow Voice株式会社代表取締役の金丸明日香さんにお伺いしました。

ママ広場

現在、私は4歳と8歳の息子を育てながら、ボイストレーナー、シンガーとして活動しています。
また、運営しているボイストレーニングスクールでは、講師育成や企業研修など、「声」を通して人の可能性を広げる仕事に携わっています。
こうして今の仕事を続けられている私ですが、始まりは特別なものではありませんでした。

「歌が好き」という気持ちが人生の土台に

きっかけは、2歳頃から歌うことが大好きだった、一人の子どもだったことです。
私が歌うと、祖父がとても喜んでくれました。その笑顔を見ることが何より嬉しく、「もっと歌いたい」という気持ちが自然と育っていきました。
4~5歳になる頃には家でステージごっこをするようになり、幼稚園のお店屋さんごっこでも、お店を出さずにステージを出して、歌を披露していまし た。

人前で歌い、誰かが笑顔になってくれることが本当に楽しく、「歌は人を元気にできる」という感覚を幼いながらに感じていたのだと思います。
もちろん、その頃は将来ボイストレーナーになるとは想像もしていませんでした。
ただ、今振り返ると、この「好き」という気持ちが、私の人生の土台になっていたことは間違いありません。

学生時代の味方は「歌うこと」

中学・高校では地元の伝統校へ進学しました。
勉強や学校行事に取り組む一方で、歌への情熱は変わることなく持ち続けていました。
中高時代の受験勉強は、主に図書館でしていました。
高校は、ほとんどの生徒がその伝統から大学推薦を受けて進学していました。一方、私は放課後になると毎日のようにカラオケへ行き、歌っていました。私にとっては真剣な活動でしたが、学校から評価されることはなく、ごく一部の推薦をもらえない生徒となり、一般受験をすることになりました。
周りはすでに大学進学が決まっている中での受験勉強。かなり孤独な状況でしたが、そんな時の息抜き方法、そして自分の味方は、やはり「歌うこと」でした。

現在は、「声」を通してボイストレーナーとして活動するだけでなく、起業家としても仕事をしています。周りとは違う道を歩んでいるため、理解してもらうことが難しく、どうしても『孤独』が伴います。しかし、この時の経験があったからこそ、

・みんなと一緒でなくて良い
・自分の時間やタイミング、そしてペースがある

ということを大切にできるようになりました。

大学は女子大学の英語英米文学科へ進学しました。当時は「東京で本格的なボイストレーニングを受けたい」という思いが強く、夢に近づける環境を優先して進学先を選びました。
大学では英語だけでなく、英米文学や異文化理解についても学びました。文学作品を読み解く授業では、登場人物の心情や背景を考えながら文章を深く理解する力が養われました。また、英語で自分の考えを伝える力や、相手の話を正確に理解する力も身につけることができました。
また、毎日外国人の先生方の中で過ごしていたため、現地でも物おじせずに生活することができました。語学が上手になること以上に、

「物おじしないこと」
「自分を持つことができること」

この二つを身に付けられたことは、今振り返っても、本当に良かったと思える財産です。
一方で大学生活では、約10校の大学が集まる音楽・バンドサークルに所属し、多くのライブステージを経験しました。

音楽は一人では成り立ちません。
仲間と一つのステージを作り上げる中で、責任感やコミュニケーション力、そして人に伝える力を実践を通して学ぶことができました。
これらの学びは後に、ハリウッドでボイストレーニングを学ぶ際、大きな支えとなります。

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ボイストレーナーを目指したきっかけ

卒業後は、大手企業でSE(システムエンジニア)のサポート業務に就職しました。
当時は「音楽とは違う仕事を選んだ」と感じていましたが、この経験も現在の仕事に欠かせないものとなっています。
起業後、自社ホームページの運営やメールマガジンの配信、オンラインレッスンの構築などをスムーズに進められたのは、この頃に身につけたITスキルがあったからです。
人生には、一見遠回りに思える経験でも、後から振り返るとすべて意味があったと気付くことがあります。

その後、ご縁をいただき、アメリカ・ハリウッドへ渡り、世界的に有名なアーティストのボイストレーナーや、120人以上のアーティストを育てたボイストレーナーから直接学ぶ機会をいただきました。レッスンはすべて英語です。
大学で学んだ英語があったからこそ、専門的な内容を理解し、質問し、自分の考えを伝えることができました。

学生時代には「この勉強が将来何の役に立つのだろう」と思うこともありました。しかし、社会に出てから、その一つひとつが確実につながっていたことを実感しています。
ハリウッドに渡米していたときは、まさか自分がボイストレーナーになるとは思ってもみませんでした。歌うこと、ステージの仕事をすること、そのクオリティーを上げること、CDを出すこと、テレビCMソングに自分の歌声が採用されること。当時は、そのことばかり考えていました。
そんな私がボイストレーナーを目指したきっかけは、

「声そのものが好き」

という、自分自身の想いに気が付いたことでした。
帰国後はボイストレーニングスクールで講師を務め、約2年後に独立。
当時は大手企業で働きながらボイストレーニングを学んでいたため、ボイストレーニングスクールで働くと時給は半分になりました。
山梨から出てきて一人暮らしをしていた私にとって、それは生活に関わる大きな決断でしたが、
それでも「声」というものに魅了され、「自分本来の声」を出すことを日常にしたい。そう強く思い、思い切って大手企業を辞め、ボイストレーナーになりました。
実は、両親が厳しかったこともあり、ボイストレーナーになったことをすぐには伝えられませんでした。

独立して3か月後、ようやく母に、ボイストレーナーという仕事をしていることを明かしました。その後法人化し、現在ではレッスンだけでなく、ボイストレーナーの育成や企業研修も行っています。
第一子を出産する約5か月前には、出版社からボイストレーニングに関する書籍を出版する機会にも恵まれました。
出産前後も仕事を続ける日々でしたが、「好きな仕事だからこそ頑張れる」という気持ちが、私の原動力でした。

「好き」の積み重ねが未来につながる

コロナ禍では、多くの人が対面で集まることが難しくなりました。しかし、以前からアメリカ文化に触れ既にオンラインレッスンを取り入れていたことで、学びを止めることなく全国の生徒さんとつながり続けることができました。ここでも、英語を学び海外の文化に触れてきた経験や、SE時代に身につけたITスキルが役立ちました。

子どもの頃に好きだった歌、大学で学んだ英語、社会人になって身につけたITスキル、海外で学んだ経験。そのすべてが一本の線となり、今の仕事へとつながっています。

現在、私自身も二人の子どもの母になり、以前より強く感じることがあります。それは、お子さんが今夢中になっていることを、ぜひ大切にしてあげてほしいということです。もちろん、「好き」という気持ちだけで仕事になるわけではありません。 しかし、その好きな気持ちを支える学校での学びや、社会で経験するさまざまな出来事は、決して無駄にはなりません。

私自身、幼い頃から歌が好きでしたが、それだけで今の仕事に就けたわけではありません。学校で学んだ英語や国語、大学での学び、社会人になってから身につけたパソコンスキルなど、一見関係がないように思えた経験が、すべて今の仕事につながっています。だからこそ、お子さんが今夢中になっていることを大切にしながら、学校での学びも「将来どこかで役に立つかもしれない」という気持ちで応援していただけたら嬉しいです。

好きなことと学びは決して別々ではなく、人生の中で少しずつつながっていくものだと、私は自分自身の経験から実感しています。
未来は、今日の小さな「好き」の積み重ねから始まるのだと思います。

執筆者

プロフィールイメージ
金丸明日香
金丸明日香

Rainbow Voice株式会社代表取締役
山梨県出身。本場ハリウッドの技術をベースに、その人の「声をブランド」として確立する独自メソッドを開発。アーティスト、経営者、政治家などのボイスプロデュースを行う。

[キャリア]
 ハリウッドにてマイケル・ジャクソンのトレーナーに師事。帰国後、J-WAVE最優秀作品賞を2曲受賞。つのだ☆ひろバックコーラス、大手企業TVCM(Yahoo!オークション、JA共済、ランチパック等)やディナーショーでシンガーとして活躍。2015年に独立。

[メディア実績]
 NHK BS、TOKYO FM、文化放送、経済誌「エコノミスト」、米国メディア「Valiant CEO」「Mind My Business NYC」など国内外で多数紹介。

[著書]
『人生が変わる!! 本当に「いい声」になる方法』(小学館)

Rainbow Voice株式会社

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