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「物置代わりに使おう」亡くなった義母の部屋に荷物を置く夫と義兄。我慢出来ずに本音をぶつけた結果

  • 2026.7.11

物で埋まった義母の部屋

春先に、長く病んでいた義母が息を引き取った。

同居はしていなかったけれど、いつも穏やかに迎えてくれた人だった。

悲しみを整理する間もなく、葬儀の準備が慌ただしく始まった。

驚いたのは、夫と義兄たちの動きだった。通夜を待たずに、それぞれが自分の家からいらない家具や段ボールを持ち込み、あろうことか義母の部屋へ次々と積み上げていく。

「物置代わりに使おう」

義兄が荷物を放るように言った。

生前はきちんと片づいていた部屋が、わずか3日で足の踏み場もない物置に変わった。義母の面影は、もうどこにも見当たらない。

ようやく片付けの話になると、兄弟たちは示し合わせたように口をつぐみ、そろって私の方を見た。

「片付けは嫁がやるだろ」

当たり前のように、そう言い放たれた。

喪主の妻というだけで、他人が持ち込んだ荷物の始末まで背負わされる。飲み込んできたものが、そのとき確かに形を持ったんです。

実子で分担してください

私は一度深く息を吸って、散らかった部屋の真ん中に立った。ここで引き受ければ、この先ずっと私ひとりの役目になる。それだけは違うと思った。

紙とペンを持ってきて、その場で表を書いた。

誰の荷物を誰が引き取るのか、掃除はいつまでに終えるのか。役割を一つずつ書き出して、兄弟たちに配って回った。

「実子で分担してください」

はっきりと、私はそう告げた。義兄が気色ばんで口を開く。

「なんで嫁のあんたが仕切るんだ」

「ここはお義母さんの部屋で、皆さんのお母さんの遺品です。嫁の私が勝手に手をつけていいものではありませんよね」

兄弟たちは互いに顔を見合わせ、みるみる言葉を失っていった。「いや、それは……」と義兄が言いかけて、あとが続かない。言い返せる筋が、どこにもなかったからだ。

「その通りよ。お母さんの物を、お嫁さんに丸投げなんて筋が違うでしょう」

台所から出てきた親戚の伯母が、静かにうなずいた。ほかの親族も次々と同調し、場の空気が変わっていく。

義兄はもう反論しようとはせず、ばつが悪そうに目を伏せ、渋々といった様子で自分の段ボールに手を伸ばした。

結局、期限までに全員が自分の荷物を引き取り、遺品は実子たちの手で少しずつ片づけられていった。私に押しつけようとした義兄は、目も合わせないまま黙々と段ボールを運んでいた。

「……悪かったな」帰り際、夫がぼそりとそう言った。

特別なことは何もしていない。ただ、負う人と逃げる人が分かれたままなのはおかしいと、線を引いただけ。静けさを取り戻していく義母の部屋を見て、私はようやくそっと手を合わせることができた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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