1. トップ
  2. エピソード
  3. 「近いんだから毎週来てあげる」引っ越したらアポ無しで訪問するようになった義母。限界を迎えた私を救った夫の言葉

「近いんだから毎週来てあげる」引っ越したらアポ無しで訪問するようになった義母。限界を迎えた私を救った夫の言葉

  • 2026.7.10
「近いんだから毎週来てあげる」引っ越したらアポ無しで訪問するようになった義母。限界を迎えた私を救った夫の言葉

「毎週来てあげる」の宣言

夫の転勤が決まったとき、私の頭をよぎったのは仕事のことでも新居のことでもなかった。義母のことだ。

結婚してからずっと、義母は口ぐせのように言っていた。「近くに引っ越しておいでよ」。日帰りでは会えない距離に住んでいたころから、その誘いは何度も続いていた。

私は、内心ずっと身構えていた。

そして転勤先は、よりによって義母の家から車で行き来できる距離だった。

引っ越しの挨拶に行った日、義母は満面の笑みでこう言った。

「近いんだから毎週来てあげる」

来て「あげる」

その言い方に、私の笑顔は思わず固まった。

前触れのない週1訪問

宣言どおり、義母は週に一度、前触れもなく我が家の玄関に現れるようになった。

インターホンが鳴るのはいつも突然で、洗濯物を干している最中も、子どもを寝かしつけている最中もお構いなしだった。

「近所に来たついでよ」そう言いながら、義母は当然のように上がり込む。

冷蔵庫を開けられ、洗い物の残ったシンクを見られ、片付いていない部屋にため息をつかれる。自分の家なのに、気の休まる時間がどんどん削られていった。

休日に家族三人でゆっくりしようと決めていた日も、玄関のチャイムひとつで予定は崩れる。義母が帰るころには、夕方になっていることも珍しくなかった。

(このままだと、私の家じゃなくなる)

誰にも相談できず、モヤモヤだけが積もっていく。けれどある夜、私はついに夫に打ち明けた。

「毎週急に来られると、正直しんどいの。少しだけ、距離を置きたい」

夫が引いてくれた線

夫は、私が思っていたよりずっと真剣に受け止めてくれた。

「気づかなくてごめん。母さんには、俺から言うよ」

次に義母がアポなしで来た日、夫は玄関先で穏やかに、けれどきっぱりと切り出した。

「来る前に必ず連絡して」

夫は続けた。「俺たちにも、二人の生活のペースがあるんだ。急に来られると、こっちの予定が回らなくなる」

義母は一瞬、言葉を失った。

「あら……だって、近いんだから」

「近いからこそ、ちゃんと約束したいんだよ」

義母は口を開きかけて、そのまま閉じた。反論の言葉を探すように視線を泳がせたあと、小さく息をついて頷いた。

「……分かったわ。今度から電話するね」

それ以来、週1の突撃は嘘のようになくなった。今は来る前に必ず一本、連絡が入る。「今週の土曜、顔を出してもいい?」その一言があるだけで、私は心の準備ができる。

不思議なもので、身構えなくなったぶん、義母と笑って話せる時間が増えた。線を引くことは、突き放すことじゃない。ちょうどいい距離を、二人で決め直しただけだった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる