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グリーンと花のプロがアドバイス!植物空間のスタイリング術

  • 2026.7.4
Photo : MIKAEL LUNDBLAD Styling:MYRICA BERGQVIST

海外の住まいをヒントに、初心者でも取り入れやすい植物の飾り方とおすすめの品種をプロが解説。観葉植物専門店「ティアナストア」と「ザ ファーム ユニバーサル」、人気フラワーショップ「malta」が監修した、インテリアと植物を美しく調和させるテクニックは必見。『エル・デコ』6月号より。

Photo : MIKAEL LUNDBLAD Styling:MYRICA BERGQVIST

ソファの横には“高さ”を添えて空間を格上げ

グリーン初心者におすすめが、ソファの横に「背の高い植物」を合わせること。難易度は高くないのに、空間がグッとあか抜ける。写真のスウェーデンの住まいではゼブラ柄のソファ横にドラセナを配置している。

「ドラセナなどのストレートでシャープなタイプがコンパクトで置きやすい一方、シェフレラなどの樹形にうねりがあり、座った時に頭の上に葉がかかる品種もおすすめです。緑を見上げるような感覚になり、木陰にいるような心地よさが生まれます」とティアナストアの新行内。

シェフレラは枝が白っぽく、葉は深い緑で、どんなインテリアにもなじみやすい。「ドラセナは南国感があり、シェフレラはナチュラルな雰囲気。どちらも個性的な家具と好相性です」

Shiho Akiyama

シェフレラは手入れがしやすく耐陰性もあり、寝室や玄関にも取り入れやすい。マルチング材で土の表面を覆うことで、インテリアになじむ。“シェフレラ・アルボリコラ”(H170cm)¥89,100※鉢込み/ティアナストア

Shiho Akiyama

南国の雰囲気を醸し出すドラセナ。縦に伸びるので、狭いスペースに置きやすい。“ドラセナ・ナビー”(H160cm)¥60,500
※鉢込み/ティアナストア

Photo : FREDRIK SWEGER Styling:SASA ANTIC

家の第一印象を決める玄関は“葉の色と模様”を決め手に

日本では古くから来客を出迎えるために、玄関に花を飾ることが一般的。しかし、写真の北欧の住まいのように、花の代わりに観葉植物で華やかさを添えるのも今の気分だ。「花を玄関に飾るのは、その色や柄の華やかさが求められてきたからだと思います。それをグリーンに置き換えるならアンスリウムやモンステラのようにユニークな模様のあるものがおすすめ。耐陰性も強いため、日当たりの取りづらい玄関でも安心です」と新行内。

日照不足が気になる場合は照明で補う工夫を。「植物はLEDライトで光合成が出来る為、インテリア照明を照らしてください。よりしっかりと育てる場合は植物専用のライトが最適です」

styling:SASA ANTIC

Shiho Akiyama

葉の彫刻的な切り込みが華やかなモンステラ。自然界では着生し、気根を伸ばし成長するため、モスポールと呼ばれるこけを詰めた支柱で環境を整えている。美観を重視するなら、流木での代用も可能。“モンステラ・エスケレート”(H120cm)¥55,000※鉢込み/ティアナストア

Shiho Akiyama

花のイメージが強いアンスリウムだが、こちらは原種。独特な葉の模様が特徴。“アンスリウム・レガレ”(H35cm)¥17,600※鉢込み/ティアナストア

Photo : FREDRIK SWEGER Styling:SASA ANTIC

垂れ下がる植物はつるさずに棚に置いてみる

下に垂れて成長する植物は、ハンギングプランツと呼ばれることもあり、日本ではつるして飾ることが多い。こなれ感を演出するなら、海外の住まいを参考に、棚置きで飾ってみて。

「多肉植物のリプサリスなどはハンガーフックと共に流通していることが多く、つるして飾るものだと思われがちです。しかし棚置きにすることで葉が広がり、より華やかな印象になるんです。通常、植物は2~3年育てると鉢から葉があふれていくのですが、垂れ下がる植物を棚に置くことで、初めから“こなれ感”が出せます」。新行内は植物を飾る際には、家の中に自然の景色をつくるという意識が大切だと語る。「その感覚があることで、色の変化や枯れていく過程も楽しめます」

Shiho Akiyama

ロープのような形が個性的なリプサリス。葉が紅葉する。“リプサリス・ラムローサ”(H35cm)¥9,900※鉢込み/ティアナストア

Shiho Akiyama

こちらもリプサリスの一種。葉は深い緑で、渋めのカラーの鉢とも好相性。“リプサリス・カスッサ”(H35cm)¥7,150※鉢込み/ティアナストア

Shiho Akiyama

ジャングルに生息するサボテンの一種レピスミウム。“レピスミウム・クルシフォルメ”(H60cm)¥8,250※鉢込み/ティアナストア

解説してくれたのは…
新行内大輝(TIANA STORE)

神奈川県相模原市の観葉植物専門店「ティアナストア」。大型の植物や棚置きサイズ、ハンギングプランツなど、インテリアに最適なさまざまな観葉植物とセレクトした鉢を販売する。植え替えやアフターメンテナンスにも対応する。



Photo : MIKAEL LUNDBLAD Styling:MYRICA BERGQVIST

植物がシンプルか個性的か、鉢と植物の関係性を見極める

観葉植物を棚やテーブルに置いて飾る場合、大きく分けて2つの視点があるとザ ファーム ユニバーサルの木下は話す。

「上の写真のスウェーデンの住まいにはクッカバラが置かれています。株の状態は決して良好とは言えませんが、鉢とアート、照明とのバランスがすてきです。飾る際は、鉢を主役にして植物はシンプルなのものを合わせるか、もしくは植物の樹形自体がオブシェのようなものを選ぶのか。この2つの方向で考えてみるとよいでしょう」。

デザイン性のある鉢を引き立てるならサンセベリアなど葉に主張が控えめなもの、個性的で美しい樹形を求めるならアロエなどがおすすめ。メンテナンスとしては風通しに気を付けて、水やりだけでなく霧吹きでの葉水も忘れずに。

Hearst Owned

モコモコとした質感と曲がりのある樹形が個性的なキンモウコウ。鉢はシックに仕立てた。(H70cm)¥27,500 ※鉢込み/ELLE SHOP

Hearst Owned

葉のフォルムと横に広がる枝ぶりが個性的なアロエ・デラエティ。(H50cm)¥20,900 ※鉢込み/ELLE SHOP

Hearst Owned

ミニマルな葉が特徴のサンセベリア・ファーンウッドには、デザイン性のある鉢を合わせた。(H50cm)¥80,300 ※鉢込み/ELLE SHOP

解説してくれたのは…
木下健二(the Farm UNIVERSAL)
全ての人が楽しめる植物の楽園をテーマに、東京や千葉、大阪など全国に展開するグリーンショップ「ザ ファーム ユニバーサル」。さまざまな植物を取りそろえ、植物のある暮らしのアイデアを提案している。ELLE SHOPでも取り扱い中。

Photo : ROMAIN RICARD Styling:OCEANE ALGARON

花は潔く1種類のみという選択。ポット苗の活用もおすすめ

欧米では花の値段が日本に比べて手頃で、花を飾りやすい環境が整っている。そのためか、1種類の花をたっぷり生けるスタイルも多く見られる。しかし、そのスタイルを踏襲しようとすると、予算面でハードルが高くなってしまう。そこでmaltaの布山が提案してくれたのが、園芸用のポットに入った花を活用する方法だ。

「写真の住まいでは、おそらく鉢植えのバラを棚に飾っていますよね。それを参考に、園芸店やホームセンターでも買えるポット苗を複数まとめて器に入れてみるのはどうでしょうか。庭に植えるものという概念にとらわれず、ポットが隠れるような器に入れてみましょう。また、1本でもボリュームが出せるスプレータイプの花もおすすめです」

SATOSHI TAMURA

園芸用のポットに入ったアロンソアを、ポットごとウッドの器に入れた。園芸用の花は、切り花として出回らない意外な品種に出合えるのも魅力。手頃な価格なので、気軽にトライしやすい。

SATOSHI TAMURA

1本にたくさんの花と緑をつけるガマズミは、ボリュームが出やすくおすすめ。ここでは10本を、あえてクリアなワインクーラーにラフに生けている。

Vincent Leroux

枝もの+花の合わせは複数の花瓶でレイヤードを楽しむ

このスペイン・マドリードの家のように、花と緑の枝ものを合わせて生けると動きが生まれ、ラフで海外らしい雰囲気に。ただし、一つの大きな花瓶に長さの異なる枝と花を一緒に生けるのは意外と難しい。そこで布山が提案するのが複数の花瓶に分け、それぞれの位置を調整するやり方だ。

Stylist:OCEANE A LGARON

SATOSHI TAMURA

「大きな花瓶にサンキライなどの枝ものを入れて、その手前に花を生けた小さな花瓶を配置すると、花瓶も簡単に動かせバランスも調整しやすくなります。また、花は咲き方が異なるもの同士を合わせると、無造作でもおしゃれに見えますよ」。枝ものは長く楽しめるため、手前の花を入れ替えれるだけで印象が変わる。花を愛らしく飾るなら、空き瓶を取り入れるのもおすすめだ。

後ろのグリーンはサンキライ、黄色のラナンキュラス ラックスと紫のサマースイートピー、一番手前にシャクヤクとミニコチョウランを合わせた。一つの花瓶に生けようとせず「一輪挿しや、家にある空き瓶を活用してみて」と話す。

解説してくれたのは…
布山瞳(malta)
世田谷区羽根木にある花と緑のアトリエ「マルタ」を運営するフローリスト。花と緑から感じとる季節の美しさ、そこから生まれる余白を大切に、花と緑のある暮らしを提案する。ウエディングやショップの装花も手掛ける。

Hearst Owned

『エル・デコ』2026年6月号

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