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化粧水をつけながらジャンプ、トイレでスクワット3回。【木村多江さん】の「ちょこちょこ運動」習慣とは?

  • 2026.7.3

化粧水をつけながらジャンプ、トイレでスクワット3回。【木村多江さん】の「ちょこちょこ運動」習慣とは?

演技の幅をますます広げ、乗りに乗っている俳優の木村多江さん。超多忙な中でもハッピーオーラ満開の秘訣を聞いてみると、そこには「リセット」という美活キーワードが……。

Profile

木村多江さん

きむら・たえ●東京都生まれ。学生時代から舞台活動を始め、96年ドラマデビュー。以後、数々の映画やドラマに出演し、2008年の初主演映画『ぐるりのこと。』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など多数受賞。NHK BS『美の壺』の天の声を担当し、NHK Eテレ「木村多江の、いまさらですが…」に編集長役でレギュラー出演。出演映画『Never After Dark』、『おそ松さん 人類クズ化計画!!!!!?』が公開中。初主演となる紀伊國屋書店創業100周年記念公演『わたしの書、頁(ページ)を図る』は7月3日~19日に東京・紀伊國屋ホールで上演される。日本舞踊(師範)、野菜ソムリエの資格を持つ。

図書館で繰り広げられる華やかな物語、とは

かつて映画やドラマで不幸な女性の役を頻繁に演じ、「薄幸女優」と呼ばれたこともある木村さん。50代半ばの今、シリアスからコメディまでさまざまな役を演じ分け、次はどんな顔を見せてくれるのか、と期待される存在だ。

穏やかな微笑み、優しい口調、凛とした清楚な色気。見ていると吸い込まれそうになる透明感のある肌……。

常に「顔と体のリセットを心がけている」という。だから、どんな役を演じても終われば元の定位置に戻り、次の役にもゼロから取り組めるのかもしれない。

7月に上演される舞台『わたしの書、頁を図る』では、主人公の図書館職員・柳沢町子を演じる。

『わたしの書、頁を図る』という、ちょっと難解なタイトルだが……。

「私も、どういう意味なんだろうと思って……」、いろいろ調べてみたそうだ。

図書館が舞台ということもあり、「書」は「本」のことだが、このタイトルの「書」は「人生」という意味に重なる、と木村さんは考える。

「『人生のページをめくる』という表現があるように、一冊の本をひとりの人の人生にたとえることってありますよね」

そして「頁を図る」の「図る」は? というと。

「『図る』には、目標を達成するための手段や方法を考えて行動に移す、という意味があるようです」

つまり、ただ漫然とページをめくるのではなく、主体的に意思をもって人生のページを進める、ということのようだ。

「図書館職員である町子は普段、仕事上、最低限のコミュニケーションだけ取って、あえて人との関わりを避けている女性。そして、図書館の常連たちを見ては、どういう人なのか勝手に妄想しているんです」

地味で孤独で退屈な毎日を送っているように見える町子。利用者たちのことも、社会になじめず、本の中の世界でだけ満たされ、そこを唯一の居場所とする自分と似たような人たちだろうと想像していた。

そんなある日、自主映画を制作しているという青年から「いつも通りの姿を撮らせてほしい」と突然の申し出があり、町子の心は大きく揺らぐ。

「やがて撮影は利用者をも巻き込んで、彼らの真の姿や想いを映し出していくんです。そこから浮かび上がった真実は、町子の妄想とはずいぶんかけ離れたものでした」

「図書館を舞台にした“華やかな”物語」とは、作・演出の小沢道成さんの言葉だが、図書館に集う人々の真の姿が明らかになることで、一見静かな空間が徐々に変化していくという。

「結局、人と人が関わることでしか物語って生まれないんです。町子は人と関わり、振り回されることで心の鎧を脱がなくてはいけなくなる。努力して行動することで新しいページを作る、つまり人生を図っていくことになるんです。結果、味気ないと思っていた自分の人生、何も起きない日常がいとおしく思えてくる。観客の方たちもそれを見て、自身の人生を振り返り、人間っていとおしいなと思えるんじゃないかと思います」

思わぬ出来事から人と関わらざるを得なくなった町子。と同時に過去の心の傷と向き合うことを余儀なくされ、ついには、これまで想像もしなかった思い切った行動へと踏み出す……。

ちょこちょこ運動を習慣化

今回の舞台では歌も披露するという。常に新たな挑戦を続ける木村さんだが、過密なスケジュールの中で、どうやってその体力、気力、美しさを維持しているのだろうか。

「時間があるとジムやマッサージにも行きますが、普段はセルフケア中心です」

忙しくて何週間もジムに行けないと、「運動していない」「体脂肪が増えた」……と落ち込む。それならば日常の中に運動やマッサージを少しずつ組み込むしかない、と切り替えたのだという。

「朝起きたときにベッドの端のところでべローンと背中を伸ばし、そこから腹筋で起きる、歯を磨きながらブツブツのある足つぼマッサージ器に乗る、化粧水をつけながらジャンプする、とか。あとはトイレの水を流すたびにスクワット3回、とか。たった3回でも、1日5回トイレに行けば15回できるじゃないですか」

たとえわずかでも、ちょこちょこ運動をルーティン化するのが木村さん流。これぞ、まさに「こっそり美活」だ。それにしても化粧水をつけながらジャンプって……。

「1日300回くらいは跳んでます(笑)。足首が柔らかくなるし、骨密度が落ちないし、血管のゴースト化も防いでくれますから。舞台では持久力が必要なので、ジャンプのほかにも早歩きやストレッチで心拍数を上げるようにしています。走る時間がないので、エスカレーターは使わずに階段をお尻の筋肉を意識しながら上る、とかも」

脳を勘違いさせちゃうのが長続きのコツ

続けるコツは?と聞くと「ワクワクすること」と返ってきた。

「俯瞰してみると、ジャンプしながら化粧水つけてる私ってアホすぎない?と笑えます。私、楽しいことしてるかも~と脳を勘違いさせることが大事なんです。でも、そんなにストイックにやっているわけじゃなくて、できなくても落ち込まないようにしています」

【Information】紀伊國屋書店創業100周年記念公演『わたしの書、頁を図る』

図書館職員として何の変哲もない退屈な日々を送る柳沢町子。よく見かける利用者らの人物像や生活を妄想しては、また元の退屈な日常に戻る。しかし、自主映画を制作する青年の出現により、常連利用者たちの真の姿や想いを知ることとなり、激しく葛藤し、変化していく。誰もが持ちうるそんな葛藤を、新進気鋭の脚本・演出家がデジタルとアナログを融合し情感豊かに緻密に描き出す。表現力豊かな個性あふれる出演者たちの演技、歌、演奏も見どころ。

7月3日(金)~19日(日) 紀伊國屋ホール
作・演出・美術:小沢道成
出演:木村多江/味方良介 光嶌なづな 中井智彦/坂口涼太郎 猫背 椿
https://watashinosho.jp/


撮影/中村彰男 構成・文/依田邦代

※この記事は「ゆうゆう」2026年夏号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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