1. トップ
  2. ファッション
  3. 未来をつくるウエディング【素敵な花嫁になる方法】遠藤佳奈子さんエッセイ第2回

未来をつくるウエディング【素敵な花嫁になる方法】遠藤佳奈子さんエッセイ第2回

  • 2026.7.3
Hearst Owned


Hearst Owned

遠藤佳奈子さん
PROFILE
ウエディング・プランナー。ビジュアル面だけでなく、結婚式の本質や意義にこだわり、時間をかけて総合的につくり上げるスタイルが人気。新郎新婦やご家族、ゲストの評価が高いのはもちろん、会場側からも厚い信頼が寄せられています。wedding-lab.com

ゲストの記憶に残るウエディングについて

私の仕事は「良い結婚式をつくること」。皆さんはそれを求めて、私にプランニングを依頼してくださると思っています。それでは「良い結婚式」とは、どのようなものなのでしょうか。「感動的であること」「ゲストに喜ばれること」など、さまざまな側面があると思いますが、実は案外漠然としているのではないかと思います。

「感謝の気持ちを伝えたい」「ゲストに喜んでほしい」という思いをもつカップルが多い結婚式。あなたはその思いをどんな形で表現していきますか? Hearst Owned

私のところへカウンセリングにいらっしゃるカップルで少なくないのが、今まで結婚式に参加してあまり良い印象をもっていないという体験談が語られることです。「懐かしい友達との会話が楽しかったけれど、ふたりとの思い出はほとんどない」「オシャレな結婚式だったということ以外は覚えていない」「自分たちの理想を叶えたんだなと感じた」など。もっと手厳しいものもありますが、それは控えますね(苦笑)。

Hearst Owned

一方である食事の席、知人の親戚ご夫妻に会ったときのこと。自己紹介をして私がウエディング・プランナーと知るやいなや、「何年前だったかな。姪っ子の結婚式に参加しましてね。本当に素敵で味わい深いものだったんですよ」と話してくださいました。どこの会場で結婚式をされたとか、どういう装飾だったのか、どのような衣装を着ていたのかなどは、全く分かりません。何もディテールは語られていませんが、私はこれこそが最高の結婚式だと考えています。何年たっても、参加された方にとっても良い思い出として覚えられていて、こうして話題に出るほどなのですから。

結婚式は人生の通過点。未来へと続く関係とは?

結婚式は確かに人生のBIGDAYです。それと同時に、普段と同じように24時間で過ぎていき、明日がやってくる人生の“通過点”でもあります。決して“ゴール”ではないんですね。なので私は結婚式自体、当日を目標にするのではなく、結婚式のその後の未来を目標にしています

Hearst Owned

「結婚式を通してふたりをより深く知った」とか、「一緒に掛け替えのない思い出がつくれた」「より一層ふたりのことを好きになった」と感じてもらえるように。これからもお世話になるであろう大切な方々をお招きする場ですから、ふたりとゲストの関係性を後押しし、未来を明るくするものになるといいなと思っています。

ではどうやってそのような一日を実現するかなのですが、それはその思いを漠然とではなくしっかりともつこと、これに尽きます。できれば最初の会場選びからです。

Hearst Owned

絵画や音楽を鑑賞するとき、そこに込められた思いが伝わることは多くの方がご存じだと思いますが、結婚式も同様。どのような思いを込めて準備してきたかは、ゲストに伝わるものです。ゲストに喜んでほしいという気持ちはあっても、自分の希望にフォーカスしてしまっては「自分の理想を叶えたんだなと感じた」という感想になってしまうのも、無理ないんですね。結婚式は「選択」で変わります。

何かを決めるとき、考えるとき、「どれが好きか」も大事ですが、ふと立ち止まってゲストの顔を思い浮かべてください。「どれが嬉しいだろう?」「自分がゲストだったらどうだろう?」と考える癖をつけることで、結婚式は良くなります。ゲストの顔を思い浮かべた分だけ、その思いは必ず伝わります。

Text:KANAKO ENDO

※『25ansウエディング 2025-26 Winter&Spring』掲載(2025年12月5日発売)

元記事で読む
の記事をもっとみる