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無難な「黒スーツに白ネクタイ」から卒業しませんか?アラサー男子5人の結婚式コーデが参考になった話

  • 2026.6.29

最近、結婚式にたくさん参加させてもらっているな……。

ただ、毎回ちょっとだけ困るのが服装です。20代前半の頃は「黒スーツに白ネクタイ」で何も考えず乗り切っていたのですが、最近になって、さすがにそれだけだと味気ない気がしてきたのです。かといって、派手にすると浮く。この絶妙なさじ加減、地味に難しいのです。

実際、データを見ても“無難”派は数多く、結婚式の参列服はスーツが31.1%、礼服が25.8%、ベスト付きスーツが24.8%と、ダーク系で堅実にまとめる人が多数派(洋服の青山の調査/有効回答1,392名)。

ただ、面白いのは、同じ調査で組み合わせる小物を聞くと約9割がネクタイと答え、その中で蝶ネクタイやバロックタイなど、それぞれにおしゃれを楽しんでいること。つまりみんな、土台は外さずに”一点だけ”で遊んでいるわけです。

しかし、本当にそうなのでしょうか?同じく最近多くの結婚式に参列している友人4人に聞き取り調査を敢行しました。

① 派手にせず、“ダブル”で攻める|私(20代後半)の場合

まずは私の話から。先日の式で選んだのは、濃い緑色のダブルのスーツでした。

主役はあくまで新郎新婦なので、色は派手すぎないダークに抑える。そのうえで、定番のシングルではなくダブルブレストにすることで、さりげなく個性を出そうという作戦です。調べてみると、ダブルとシングルに格式の差はなく、どちらでも結婚式のマナー上は問題ないとのこと。

ただ、ダブルには弱点もあります。前合わせが二重になっている分、どうしてもシルエットが大きく、重たく見える。“おじさんっぽい”と言われがちなのも、バブル期の極端な肩パッドと箱型シルエットの名残らしいです。

そこで私は、あえてシルエットをタイト目に仕立てて、そのギャップで勝負することにしました。今のダブルはウエストを絞った細身が主流で、体にフィットさせて着ればむしろモダンに見えるそうで。重く見えるはずのダブルを、あえて細身で着る。我ながら、なかなかの”外し”だったと思っています。

② 父から、祖父から。” 受け継ぐ” という贅沢|友人Bさん(30代)の場合

次に聞いたBさんは、ゲストとして参列。着ていたのはブルックスブラザーズの「レッドフリース」というカジュアル目のラインのセミオーダースーツでした。聞けば、ブルックスブラザーズ好きの父親が、社会人になるタイミングで買ってくれた一着だそう。いい話です。

しかも、ネクタイは祖父から譲り受けたもの。つまりBさんは、父と祖父、二世代から受け継いだアイテムを一度に身につけていたことになります。

スーツ自体は派手ではないのに、背景を聞いた途端、装い全体がぐっと深く見えてくる。アラサーになると、若い頃に親からもらった良いものが、ちょうど体にも気持ちにも馴染んでくる。そういう時期なのかもしれません。

③ 洗える、シワにならない。” 割り切り” も正解|友人Cさん(20代後半)の場合

3人目のCさんは、ぐっと現実路線。彼が式で着ているのは上下とも洗濯できるワークウェアスーツです。

理由が潔く、「汗をかいても、二次会の居酒屋でニオイが付いても、上下まるごと洗える。あと、シワにならなくてラク」。

二次会まで一日中動き回るアラサー参列者にとって、これはかなり刺さる視点です。おしゃれを突き詰める人がいる一方で、メンテナンスのしやすさで割り切る人もいる。

実際、自宅で洗えてケアの手間が少ないスーツは忙しい毎日の味方になるとされていて、これはこれで立派な大人の合理性です。式の格にもよりますが、カジュアルな式や二次会主体の日なら、十分アリだと思いました。

④シンプルすぎた”余白”に、思い出の一本|ゲストDさん(30代)の場合

次のDさんは、攻めた私とは対照的に、王道からのスタート。スーツは濃紺(ネイビー)で、そこに青シャツを合わせたそうです。

ただ、同系色でまとめた結果、我ながらシンプルすぎる仕上がりになってしまったとのこと。たしかに、ネイビーは結婚式の定番カラーゆえ、ともすると無難に寄りすぎてしまう難しさがあります。

そこでDさんがワンポイントとして挿したのが、前職でお世話になった方からいただいた、思い出のルイ・ヴィトンのネクタイ。濃紺一色のなかでブランドタイの華やぎが効いて、ぐっと印象が締まったそうです。

色を抑えたコーデだからこそ、一点投入の効果が際立つ。しかも”もらいもの”という背景があると、ただおしゃれなだけでなく、その人の物語まで一緒に身につけている感じがして、いい。シンプルになりすぎたときの”逃げ道”として、思い出の小物を一つ持っておく。これは私も次から真似したい発想でした。

⑤そして主役は、会場と妻に”色”を合わせた|新郎Aさん[A4.1](20代後半)の場合

最後は、自身の結婚式を挙げたばかりのAさん。さすが主役、こだわりの密度がまるで違いました。

まず挙式では、式場のガーデン(緑)に映えるよう茶色系のタキシードを選択。ブラウンは温かみとナチュラル感のあるカラーで、ガーデンウェディングと好相性とされています。会場の世界観に、衣装のほうから歩み寄っていく発想です。

そして見事だったのがお色直し。妻のカラードレスが赤系だったので、2人で明るい印象にしようとオレンジの差し色(チーフと蝶ネクタイ)を取り入れたそう。

これは王道のテクニックで、新郎はベスト・蝶ネクタイ・ポケットチーフといった小物だけ替えれば、費用を抑えつつ花嫁のドレスとリンクできると紹介されています。衣装一式を替えなくても、小物で2人の一体感を出せるわけです。

極めつけが祖父の形見のカフス。「一緒に参加している気分になりたかった」という理由に、不意打ちで沁みました。ちらっと見えるカフスにこだわるとおしゃれ度が上がるとされますが、Aさんの場合は、おしゃれを超えた意味がそこにありました。主役の一着は、やっぱり強い。

”無難”を少しだけ外す。それがアラサーの余裕かもしれない

4人に話を聞いて、共通していたことがありました。それは、誰も「全身を派手に」していないこと。土台はちゃんと押さえたうえで、自分なりの理由で”一点だけ”遊んでいたのです。スーツの型、受け継いだ装い、割り切った実用性、そして会場と妻への色合わせ……アプローチはバラバラなのに、どれも不思議としっくりきました。

20代前半の「とりあえず無難に」から、「自分の物語を、一点だけ着る」へ。そう考えると、結婚式の服選びも案外悪くない時間です。まあ、ここまで偉そうに書いておいてなんですが、私のダブルスーツ、タイト目にした結果、筋トレと体重増加によって当日ボタンがちょっとキツかったことは、ここだけの話にしておいてください。

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