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「あの人、私たち見下してるよね」→「さあ、よく分からない」と陰口に乗らなかった私。後日、陰口グループが解散したワケ

  • 2026.6.29

夜ご飯の席で始まった悪口

子どもの保育園が同じで仲良くなった、ご近所のママ友グループ。その日は、そのうち3人がうちで夜ご飯を囲んでいた。

取り皿が一巡したころ、ひとりがふと声を落とした。その場にいない2人の名前を、わざわざ出してきた。

「あの人、私たち見下してるよね」

「潔癖症だからって、自分の家では子どもを遊ばせないのおかしくない?」

もうひとりも、待ってましたとばかりに乗っかった。

「調子いいこと言って、内心バカにしてるんだよ」

箸が止まった。確かに、思い当たる部分がないわけではない。けれど、ここで一緒になってうなずいたら、自分も同じ穴のムジナになる。

そう思った瞬間、口から出ていたのは、当たり障りのない一言だった。

「さあ、よく分からない」

場が、一瞬しんとした。

「えっ」という顔で、3人がこちらを見る。

「私、その場にいない人のことは何とも言えなくて。お料理、冷めちゃうよ」

そう言って、私は鍋に取り分け直した。悪口に乗らない。ただそれだけのことが、その夜の私にできる精一杯の防衛だった。

乗らなかった私だけが残った

帰り道、ふと怖くなった。

今この瞬間、いない人が悪く言われているなら、私がいない場では私も同じように言われているはずだ。

仲良く見えるこのメンバーは、結局そういう関係なのだと気づいてしまった。私は、付かず離れずの距離を取ることにした。

誘われればたまに顔は出す。でも陰口が始まると「さあ、私には分からないな」と受け流し、決して同意も追従もしない。

すると、おかしなことが起こり始めた。私が乗らないと、悪口は行き場をなくす。そして矛先は、いつの間にかグループの内側へ向かっていった。

「実はあの人、こないだ私の悪口言ってたらしいよ」

陰口で結ばれた関係は、陰口で崩れる。誰かを下げる会話しか持っていない人たちは、最後に必ず仲間同士で同じことをやる。

最初に顔色を失ったのは、あの夜いちばん饒舌だった人だった。

自分が陰で言われていた言葉を聞かされ、次の集まりではほとんど黙り込んでいたという。

数か月後、あれほど結束していた5人組は、互いの陰口がそれぞれの耳に入り、見事に空中分解した。気まずそうに目を逸らし合い、もう一緒に集まることはなくなった。

ある日、そのうちのひとりが浮かない顔で私に言った。

「あなただけ、誰の悪口も言わなかったよね」

「言うことがなかっただけだよ」

私はそう返して、笑った。乗らなかったから、巻き込まれなかった。一度も汚れなかった私の手元だけが、今も静かで、あたたかい。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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