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遠距離恋愛、あなたは寂しくないの?つらい「温度差」を埋めるためにやってみてほしいこと

  • 2026.6.27

はーいみなさん、ごきげんよう!女装のゲイ、満島てる子です。
いよいよ夏の香りがそこかしこに漂い始めた、北海道は札幌から、こちらのコラムお届けしております。

(今年は猛暑になるかもしれないんでしょ?イヤよねぇ。もう今からすでに怯えるザビエルだわぁ…)

絶賛季節の変わり目を迎えている、ここ北の大地。
そんな折、よく交わされる話題のひとつに「暑いのと寒いの、どっち耐えられる?」なんていうのがあったりしますが。

人間、寒暖はもちろんのこと、飢えや渇きであるとか、怒りや悲しみであるとか、グッと堪えなければならない様々な要素に対して、どれぐらい我慢がきくかは千差万別らしいわね。

Sitakke
ライター・満島てる子

この差というのは、恋愛にも当てはまるようで。
寂しさの感度だったり、パートナーへ要求することの度合いだったりが、相手とどれぐらい一致しているのか(あるいはしていないのか)、どの程度なら折り合いをつけられるのかといった点は、関係性を続けていくにあたって大事になってきますよね。

今回は、この不一致に悩んでいる方からのお手紙みたい。早速見てみましょう。

読者からのお悩み「彼氏とまさかの遠距離に。こちらは寂しさ募る中、向こうは全然気にしておらず…温度差が辛い…」

Sitakke
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Sitakke
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あらぁこりゃ大変。お付き合いしているお相手との様々な不一致と、目下の人生の風向きの塩梅悪さに、ダブルパンチでかなり精神状態がやられていらっしゃるのね。

「寝坊」さん、まずはお手紙ありがとうございます。
そして、今どうなのかしら?大丈夫?
きっとここしばらく、ずっとお辛いわよね。

「自分に自信をつける」「趣味の時間を作る」といった様々なトライをしているだけでも、あなたはとってもえらい。よくやってる。

だからこそ、そんな試みを経た上で吐き出された「本当に生きるのも辛い」という「寝坊」さんの叫びに、あたしはかなり深刻なものを感じました。

(ちなみに「幸せな季節に相応しくない」なんて考えなくても大丈夫です。どちらかというとあたしは昔から、個人的にではありますが、冬に下りゆく冷えた空気感よりも、夏へと昇っていくあたたかさの方が、その後の盛りの過ぎゆきを感じて切なくなるタイプ。だからなんだか、この話題も今まさに扱うべきものだって思っているの。季節感も、人それぞれよね)

あなたの感情は自然で当たり前、そして

Sitakke
お花シリーズ「青いバラ」花言葉は「夢かなう」「奇跡」

そうかぁ。遠距離恋愛のスタートが、全ての引き金になってしまってるのね。
現代では、交通インフラが大いに発達したために、昔と違って遠方に赴くのも一世一代の出来事ではなくなっているし。

ビデオ通話などを使うことで、対面コミュニケーションも擬似的にではありながら、一種気軽にとれるようになっているとはいえ。
恋慕の情が募る大切な相手が、すぐ会うことのできる場所にいないというのは、どうしてもメンタルに小さくない負荷がかかるもの。

あなた自身は辛さを「誤魔化し」たり、寂しさを抱いてしまう自分を「思いやりがない」なんておっしゃってるけれども。
それはきっと、自然なことで、当たり前なこと。もっと言えば、どうしようもないこと。

だからまず「寝坊」さんには、自分の抱いている明るくはないかもしれない諸々の感情を、なんなら、そんな感情が湧いてくるおのれのこころ自体を。
どうか否定することなく、まずはそのまんま受け止め、肯定的に受け入れてほしいなとあたしは思っています。

とはいえ、悪だと一方的に責めたいわけではないんだけれども、あなたの彼氏さんったら、なかなか酷なことをする人よねぇ。

断ることのできる異動を「寝坊」さんに相談もなく受諾したりだとか(「こういう選択ってどう思う?」と、一言ぐらい聞いてくれてもいいわよね)、1ヶ月ぶりに会ったあなたの前で「全然寂しくない」とのたまい、あまつさえ新しい職場の楽しさを披露してしまったりだとか(もし本当に寂しさに苦しんでいなかったとしても、ポーズとして「会いたかった!」「寂しかったよ」ぐらいは言えよって思うわ)。

極めつけは、あなたを「家に送り届けることなく、滞在先のホテルに帰ってしま」うだなんて。
そりゃ「涙が止まらなく」なって当然よぉ……。

遠距離恋愛のつらい点となると、物理的な遠さがまず目にはつくはずですが。
それ以上にしんどいのは、ときにその計測可能な実際の距離のひらきと連動するかたちで、お互いの心理的な遠さが可視化されてしまうこと。
「寝坊」さんの事例は、まさにその典型だよね。しんどかろうに。

「彼のキャリア」を考えて、相手を新天地へと送り出したり。

「彼氏が楽しく過ごしていることを喜ぶべき」と、自分本位にならない行動を取るようみずからを律しようとしたりしている「寝坊」さんの甲斐甲斐しさが、あたしにはとっても誠実に映ると同時に、とっても悲しくも思えたりして。

なんだかこちらまで切ないわぁ。

「寝坊」さんの味わっている虚しさ、どうにかして別のテイストに変えることってできないもんなのかしら。
そうあたしは、今虚空を見つめながら考えています。

あたしなりのAnswer

Sitakke
DJとしての活動も、楽しみながら続けています

さて、「寝坊」さん。
アドバイスを書いていくにあたってまず伝えたいのは、あなたは現段階できちんと「彼を大切にでき」ているということ。

相手のことが好きで、一緒に人生を歩んでいきたいからこそ。
あなたは遠距離という要因を、2人の関係性を揺るがすものとして不安に感じたり、その不安を相手に正直に伝えて、しっかり話し合おうとしている。

それは、パートナーを愛しく想い、かつその意思を重んじようとしているから出てくる姿勢です。
この点はご自身のことを、むしろ誇ってもいいぐらいだと思うの。

それにね。
「寝坊」さんは「もっと大切にされたかった」というおのれの願いを、まるで一方的なわがままかのように位置付けてらっしゃるようだけれど。

想いびとに愛されたい、大切にされたいという気持ちは、ロマンスの只中にいる人間なんだから、そんなもの持って当然。

あなたは自分のことを、もう不必要に責めなくていい。
それはいの一番にわかってほしいなと、あたしはそう願っています。

その上でなんだけどね。
あたし、「寝坊」さんの恋愛観で、ひとつだけ心配なところがあるの。

それは、恋人の存在や相手からもたらされるはずのリターンを、自身の生存理由に近しいものとして位置付けているようにも思える、あなたの他律的なスタンス。

相手と会えることを「心の支え」にするのもよくわかるんだけれど、文面からして、その支えられている比重というのは、どうやらかなり大きそうだし。

大切にする/されることについてのギブアンドテイク的な考え方も、逆を返せば、自分が大切にしているのと同じぐらい相手からも大切にされたい、そうしてくれれば救われるという、あなたの彼への切実すぎる望みが、透かし細工のように表れている気がするのよね。

「寝坊」さんの生の基盤って、パートナーであるとはいえど、自分以外の他者の一挙手一投足に過度に侵食されているのでは?
あたしは、そう感じたんです。

自分を愛することは、きっと誰かを愛する燃料になってくれる

Sitakke
最近のあたしの「ご自愛」お香をたいてみました

でもね、大変シビアなことに。
恋人って自販機とかじゃないから、注いだ愛情の分に応じて、欲しい何かが必ず戻ってくるなんてことはありえません。

他人だから自分と異なるものを見ているし、他人だからこちらの欲求に気づいていないときも往々にしてある。
価値観も違う部分があったりする。

だからこそ、相手に自分のことを預けすぎてしまうのは危険。
それって、知らない間にどんどん傷ついちゃう。
自分の中に、自分でコントロールできない要素を増やしすぎてしまう。

まず「寝坊」さんには、この事実を認識していただいた上で、自分の機嫌は根本的には自分で取るものなんだと、そう考えられるようになってほしいなと思いました。

ちなみに、この自分で自分の機嫌を取るという「ご自愛」って、すごいなと思うんだけど。

個人的な感覚かもしれませんが、これ、誰かをまっすぐに愛するための、しっかりとした燃料になってくれる気がするんだよね。
もっと言えば、恋する相手の気持ちまでをもよりあったかいものに変えていける、その種火になってくれるように思うの。

そう、「寝坊」さん。
相手との恋愛の温度差を埋めていくためにも、あなたはどうかまず、自分で自分のことを愛してあげてください。

やり方はなんでもいい。ごほうびにおいしいものを食べたり、ジムでリフレッシュしたり、エステみたいなセルフケアに時間を割いてみたりするでもいい(「趣味の時間を作る」も、実はそうした方法のひとつだという意味で、ネットからおすすめされたんじゃないかな)。

そうやって、おのれの調律をかっちり行った上で、彼と会えるチャンスが来たときには、ベストコンディションの自分をお届け!ぐらいの勢いで、相手を徹底的に愛してみてはどうかしら。

芯からのぬくもりというのは、心ある人には必ず伝播します。

なんなら、万が一伝播しなかったとしても、そのぬくもりはあなたの人生を根底から豊かにしてくれるはず。
生きることをつらいだなんて嘆かなくてすむ、確かな希望をもたらしてくれるでしょう。

「寝坊」さんのこころが、どうかこの札幌の今の気候のような、気持ちのいいあたたかさに包まれてくれるようにと。
そう願いながらあたしは、今回のコラムをあなたに贈ります。

ま・と・め♡

というわけで、今日は遠距離恋愛について考えてみる回となりました。

大好きな人がそばにいないというのは、寂しいことでもあるけれど。
その分、会えたときに最大限の喜びを互いにもたらしあえるような、度量と器量を自分に身につけようって、そんなトライをしていくいいきっかけにもなってくれるんだよなぁ。

愛する人のためにも、ステキな生き方をしたいものです。
それでは今日はこの辺で。Sitakkeね〜!

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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部あい
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。

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