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渋滞で5分遅れの送迎バス「遅れた理由を言え!」怒鳴る男性。渋滞のためと伝えると→直後の言葉に唖然…

  • 2026.7.16
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

暑い季節がやってきましたね。夏特有の蒸し暑さを感じる朝には、とある病院の送迎バスの乗務をしていたときのできごとが頭をよぎります。

今回お話するのは、14年ほど前に経験した「乗客の言葉に拍子抜け」したできごとです。

バス停で遅延しているバスを待っていると、時間が長く感じるものです。暑い季節は、さらに長く感じ、怒りさえ覚えるのも無理はないでしょう。

そんな暑い時期に起きた珍トラブルをご紹介します。

5分遅れの運行に激怒する乗客

交通渋滞は、季節や時間を問わず発生します。そのため、寒い日も暑い日も、バスは交通渋滞で遅れることがあります。

そんなバスを待つ乗客は、イライラすることもあるでしょう。

当時、病院の送迎バスに乗務していた私は、いつもの交通渋滞によって5分遅れの運行となっていました。バス停で待つ乗客からは、遅れに対する苦言をよく言われたものです。

気持ちの良いお天気とは言えない30度を超える気温に、乗客も気が立っているのだと理解し「遅れて申し訳ございません」と誠心誠意、謝罪しつつ運行していました。

しかし、バス停に停車したとき、再び憤慨している乗客に遭遇しました。

「遅い!遅れた理由はなんだ!理由を言え!」

そんな問いに、私は「交通渋滞で遅れました」としか言えません。さらに、乗客は乗降口で答弁を始めたため、なかなかバスを発車させられない状況でした。

これ以上話が長引くと、更に遅れてバス停で待つ乗客に迷惑がかかる・・・そう判断した私は、「お気持ちは重々理解しております。ただ、更に遅れが生じてしまいますので、まずはご乗車ください。」と丁寧に伝えました。

遅れが出るのは運転士が下手だから

渋い表情のまま乗車した高齢の男性は、車内でも私の近くに立ち、不満を漏らしていました。

「暑さのせい……だから、みんな苛立っている。」

そう自分に言い聞かせながら、私は安全運転に徹しようとしていました。しかし、乗客から驚く言葉が飛び出しました。

「交通渋滞のせいにするな!5分も遅れるお前の運転が下手だからだ!」

車内でもこの言葉に驚いた人がいるようでした。もちろん、敏感に反応したのは紛れもなく私自身です。

当時の私は30代に入ったところでしたが、見た目は20代半ばと言われていました。プライベートでは嬉しい話ですが、運転士としては、この若さが残る見た目にコンプレックスがありました。

運転士は見た目で判断されがちです。当時は、若くても男性なら安心、女性は年齢に関係なく乗客に不安を与えがちでした。

だからこそ、このときの乗客も、「女性=運転が下手」というイメージがあったのだと思います。

降車しない乗客……一体なぜ?

乗客の言葉に耐えつつ、私はたまに乗客に「申し訳ございません。」と謝罪しつつ、安全運行を続けます。

降車する乗客からは、「がんばってね」と声をかけてもらえたのも、私のメンタルを支えてくれました。

病院に到着し、すべての乗客が降りていくなか、激怒していた乗客は運転席の後ろにある座席に座ったまま動こうとしません。

「まだ文句が言い足りないのかな」などと考えながら、「病院に着きましたが、どうかされましたでしょうか」と男性に声を掛けてみました。

すると、男性からは「忘れ物をしたから、一度帰る」という言葉が返ってきました。

忘れ物なら仕方がありません。まだ小言が続くのかと、少しうんざりしながらも、私はまた同じルートの運行時間が近づき、出発準備を始めました。

いつものように、病院の正面玄関から入ったところで、バスが出発する旨をロビーに向かって伝え、バスへ戻りました。

降車時の言葉に唖然……バスは移動時の手段として使って欲しい

病院を出発し、男性が乗車したバス停に近づくと、ピンポンと降車ボタンの音が聞こえました。バス停で停車すると、その男性からは降車する様子が伺えました。

乗降ステップへ来た時、その男性が言った言葉に私は唖然としました。

「あぁ涼しかった。これで家に帰れるな。」

まさかとは思いましたが、その後、そのバス停から男性が乗車することはありませんでした。他の運転士に聞くと、暑い日はたまに涼むためだけにバスに乗車する人がいるそうです。

ただ車内で涼みたかっただけ。そう思ったときにバスが遅れていたことに苛立ちを感じたのだと、なんとも腑に落ちない1日となったのを今でも覚えています。

また、そのとき「バスは涼む場所ではない!!」と心の中で叫んだことが、忘れられないできごとになった理由の1つです。

バスは移動に使うものです。時には、車内が混雑することもあります。緊急事態なら涼む必要があります。

ただ、それならあんなに文句を言わなくても……そんなできごとでした。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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