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W杯セネガル代表のキャプテン、アメリカの「入国制限措置」に苦言。浮き彫りになったサポーター不在の現実

  • 2026.6.26
Rob Newell - CameraSport / Getty Images

現在、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で開催されている「2026 FIFAワールドカップ」。世界中のサポーターが現地に集まり大会を盛り上げるなか、セネガル代表のキャプテンが、アメリカの入国制限措置によって、一部のアフリカ諸国のサポーターが渡航できない状況に疑問を投げかけた。

「なぜアフリカの人々は応援に来られないのか」

日本人サポーターによる清掃活動や、スタジアムを包み込むような大声援が話題となっている今大会。サポーターの存在が大会を大きく盛り上げる一方で、入国制限措置によって現地観戦を断念せざるを得ない人々もいる。

6月16日(現地時間)、アメリカ・ニュージャージー州にある「ニューヨーク・ニュージャージー・スタジアム」で行われたフランス代表対セネガル代表の一戦は、3-1でフランス代表が勝利。

フランス代表のキャプテン、キリアン・エムバペとセネガル代表のキャプテン、カリドゥ・クリバリ。 Hannah Peters - FIFA / Getty Images

試合後、セネガル代表のキャプテンであるカリドゥ・クリバリは、戦術やフォーメーションではなく、「なぜ多くのセネガル人サポーターが現地で応援できないのか」という問題について言及し、アメリカの入国制限措置によって多くのサポーターが現地観戦の機会を失っている現状を批判した。

2025年12月、ドナルド・トランプ大統領はセネガルに対する一部入国制限措置を含む大統領令に署名。この措置は複数の国を対象としており、ワールドカップ出場国ではセネガルのほか、コートジボワール、イラン、ハイチの計4カ国が影響を受けているという。

今回W杯に出場する選手やチーム関係者、その家族については入国が認められたが、応援のために渡航するサポーターは対象外となり、フランス代表との試合後に『The Athletic』のインタビューに応じたカリドゥ・クリバリは、このように語った。

Marc Atkins / Getty Images

「両親や家族が現地に来られるよう、連盟がサポートしてくれました。でも、アメリカへ来ることができなかったサポーターがいたのも事実です。どの代表チームにも応援してくれるサポーターがいます。なのに、なぜアフリカの国々だけが自分たちのサポーターを連れて来られないのか理解できません」

「私は政治について語りたいわけではありません。ただサッカーについて話し、サッカーを楽しみたいだけ。サッカーはみんなのものだと思っています。私が伝えたいのはそれだけですし、この状況が良い方向へ向かうことを願っています。でも、私たちにとって何より大切なのは、自分たちを応援してくれる人々のためにプレーすることなのです」

入国制限措置の理由

ホワイトハウスが2025年12月に公表した資料では、入国制限措置の理由としてビザの超過滞在率が挙げられており、商用や観光目的で発給されるB1/B2ビザの超過滞在率は、コートジボワール国民が8.47%、セネガル国民が4.30%だったとのこと。

さらに、セネガル国民の学生ビザおよび文化交流ビザにおける超過滞在率は13.07%で、コートジボワール国民は19.09%に達していたという。一方で、この措置には例外規定も設けられており、永住権保持者や既存のビザ保有者、アスリートや外交官など特定の資格を持つ人々、さらにアメリカの国益にかなうと判断された人物については入国が認められている。

Stephen Nadler/ISI Photos / Getty Images

そして、セネガルサポーターの多くが渡航できなかったフランス代表との試合では、アメリカ在住の移民や海外からのサポーターたちがスタンドを盛り上げることに。セネガル代表を応援するためスタジアムを訪れていたブルックリン在住のジェシカ・アンブレスさんは、『Reuter』の取材に応じ、アフリカ系アメリカ人としてアフリカ系コミュニティとのつながりを感じていると語った。

「かなり上の方の席ですけど、ピッチにいる選手たちに声援が届くことを願っています。けれど開催国のひとつであるにもかかわらず、私たちが世界中の人たちをこのように扱っているのを見るのは、とても残念です」

世界中のサポーターが集い、大いに盛り上がるW杯。しかし今大会では、応援したくても現地に足を運べない人々がいるという現実も浮き彫りとなった──。

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