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彼女の相談に当たり障りのない返事を続けた僕。傷つけたくなかっただけなのに、届いた「私の相談、迷惑かな」

  • 2026.6.25
ハウコレ

彼女の悩みに、当たり障りのない言葉しか返せなくなったのには理由がありました。傷つけたくない。そのつもりが、いつのまにか彼女を遠ざけていたのかもしれません。

雑談ならいくらでも返せるのに

彼女とのやりとりは、僕にとっていちばんの楽しみでした。観た映画の話や、休みの日に食べたものの話。そういう軽い話題なら、言葉は自然にあふれてきて、思わず笑ってしまう返事を打ち込んでいました。好きな相手と気軽に話せる時間が、こんなに心地よいものだとは思っていませんでした。けれど、彼女が悩みを打ち明けてくれるときだけ、僕は文面の前で身構えてしまうのです。なんと返せば正解なのか、わからなかったからです。

率直に答えた日の、あの沈黙

きっかけは、彼女が職場の同僚とのいざこざを相談してくれたときのことです。僕は自分の考えを、めずらしく正直に伝えました。「相手にも、言い分はあるのかもしれないね」。彼女のためを思って、別の見方もあると示したつもりでした。

けれど返ってきたのは、「……そうだよね。ごめん、変な話して」という短い一言でした。それきり、彼女のメッセージはどこか沈んでしまい、僕はひどく後悔しました。味方になってほしかっただけなのに、正論で追い詰めてしまったのだと。友人に話すと「悩みごとは、解決じゃなくて共感を求めているものだよ」と言われ、僕はその言葉をそのまま受け取りました。

正解のつもりが、遠ざけていた

それからの僕は、彼女が悩みを打ち明けるたびに、ただ受け止めることだけを心がけました。「そっか、大変だったね」。次の相談には「無理しないでね」。よけいなことを言って、二度と彼女を傷つけないように。自分の意見はのみ込んで、当たり障りのない言葉を選び続けたのです。それが思いやりだと信じていました。

でも、ある日届いた彼女のメッセージで、その自信は揺らぎました。「私の相談、迷惑かな」。傷つけないための返事が、いつのまにか彼女を不安にさせていた。正解を探していたつもりが、いちばん大事な気持ちを伝えそびれていたのだと、ようやく気づいたのです。

そして...

僕は迷った末に、取り繕うのをやめて、思っていたことをそのまま送りました。「迷惑なわけないよ。ちゃんと返せてなかったのは、僕の方かもしれない」。

送ったあとは、彼女がどう受け取るか気がかりでなりませんでしたが、隠し続けるよりずっと素直な気持ちでした。これからは、正解の文章を探すのはやめようと思います。気のきいた言葉より、たとえ不格好でも自分の声で返したい。今度ゆっくり会えたら、画面の文字ではなく、ちゃんと顔を見て話そうと思います。彼女の悩みに寄り添うというのは、当たり障りのない優しさでやり過ごすことではなかったのだと、今ならわかる気がするのです。

(20代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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