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夏帆さん、「35歳になった今も自分自身が一番わからない。 新しい役に出会うたび、自分探しをしています」

  • 2026.6.23

先日ギャラクシー賞を受賞したドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』で演じた
鮎美役は、夏帆さんのキュートなイメージとピッタリで、まさにハマり役。
でも、「実は、鮎美の性格とは正反対で……」という夏帆さんですが、共演する俳優陣や
仕事をしたスタッフから「サバサバして男前な性格」といった証言も続々。
では、リアルに夏帆さんって、どんな人――?
と、ご本人に直撃インタビューしました!

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私の性格は、「3つ年下の照明部の後輩と仕事しているようにサバサバ」……!?

先日ギャラクシー賞をいただいたドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』は、みんなから
愛していただいた分、ドラマで演じた“鮎美”のイメージを私自身に抱く人が多いようなのですが、
実際の私はというと、鮎美とは正反対の性格。
今回初めてご一緒した吉田監督にも、「ご一緒してみると過去の出演作のイメージと違う。
3つ年下の照明部の後輩と一緒に仕事しているみたいにサバサバしていた」と言われて(笑)。

そもそも、35歳を迎える今も、自分がどういう人間なのかって、わからないんです。
こうしてインタビューをしていただく中で、「自分をどんな性格だと思いますか?」
と聞かれることがあるのですが、なかなかサッと言い得ることができません。
演じる役の中で、「自分に似ているところはどこだろう?」と共通点を探したり、
「自分の中にもそういうところがあるよな」なんて、小さなフックを見つけて、それを広げて役作りをする中で、
自分にも色々な面があることを知るんです。
だから、新しい役を演じるごとに、自分の中に発見があります。
その過程で、「認めたくないな」と自分の見えなかった部分と向き合うこともあります。
でも、そうこうするうちに、「私って、本当はどういう人間なの?」と、
またわからなくなったりするんです(笑)。

変わったこと、変わらないこと――

でも、私自身、「変わりたい」という願望は常にあります。
そして、節目ごとに、「変わる」きっかけになる作品との出会いがありました。
10代では、様々な新人賞をいただいて女優としての背中を押してくれた映画『天然コケッコー』と出会い、20代では苦手意識のあった舞台に挑戦して、少しずつ自分が変わっていったのを感じます。
でも、「変わったな」と思っていても、気を許すともとに戻っていたり……(笑)。
そんなことの繰り返しです。
私は、ものごとを悲観的に考えがちなので、もっと楽観的に考えることができたら、
と常々思っているのですが、「同じ出来事でも違った側面から見ると、景色が違って見える」
最近それを知っただけでも、「変わった」と言えるかもしれませんね。

それにしても、12歳で女優デビューしてから20年以上が経つのですが、
毎回、初日は緊張しますし、毎回悩みますし、まだ出来ないこともたくさんあります。
それが、「変わらない」ことでしょうか――。
一つ一つの作品ごとに演じる役も変わりますし、共演する役者さんやスタッフの方も
変わるので、20年以上経っても、緊張感は変わりません。
「いつになったら自信を持ってこの仕事ができるんだろう……?」そう思います。

私が、女優を続ける理由

私は旅が好きで、時間を見つけると、一人で、友達と一緒に、旅に出かけます。
私自身、「知らないことを知りたい」「体験したいって」という欲求がすごく強くて、
知らない土地を訪れ、生活するのが好きなんです。
初めての土地で、新しい人と出会い、新しい景色を見る――。
自分のカラダで、心で、色々なものを感じてそれを持ち帰り日常の生活に戻ると、
自分がどこか違う人間になれているような気がして。
それが面白いんです。

そして、“女優”の仕事は、どこか“旅すること”と似ています。
自分の心とカラダを使って、ある種別の人となり、異なる人生を疑似体験して、
新しいものに出会い、新しい景色を見る――。
そんなふうに旅をする感覚と似ているから、私は“女優”という仕事に
すごく魅力を感じるのでしょう。
一つの作品を越えるごとに、たくさん悩んで、考えて、学んで……。
ちょっとずつ違う自分へと進化できたらいいな、と思います。

KAHO

1991年6月30日生まれ、東京都出身。2007年映画『天然コケッコー』で主演を務め多くの新人賞を受賞。以降ドラマ・映画・CMなどで幅広く活躍。近年の主な出演作に、ドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(25/TBS)、「ブラッシュアップライフ」(23/NTV)、「silent」(22/フジテレビ)、映画『BAUS 映画から船出した映画館』(25)、『違国日記』(24)、『さかなのこ』(22)などがある。

『四月の余白』
監督:𠮷田恵輔
出演:一ノ瀬ワタル、夏帆 上阪隼人 篠原 篤 占部房子
山﨑七海 和田 庵 髙田万作 松木大輔 小沢まゆ パトリック・ハーラン
海の見える地方都市で全寮制更生施設「みらいの里」を運営する、元半グレで元受刑者の過去を背負う西健吾。実体験を糧に道を踏み外しかけた子供たちを体当たりで指導するが、体罰も辞さない更生方針は教育関係者から批判されていた。ある時、中学教師の冬子から手に負えない生徒の海斗と、鑑別所帰りの悠について相談を受ける。2人に会った西は、一瞬で海斗の狂気を見抜き、激しい家庭内暴力に疲れた母も息子を「みらいの里」に託すと決意する。しかし、海斗は施設でも寮生とトラブルを起こして脱走し、傷害事件で逮捕されてしまう。一方西は、若い頃に西からリンチされ、左脚に障害が残ったという海斗の父から責め立てられる。記憶のない過去と向き合う西にできる贖罪は、海斗を更生させることだけ。「ひとは変われる」と信じて新たな取り組みに踏み出すが――。6月26日新宿ピカデリーほか全国公開

撮影/田頭拓人 取材・構成/河合由樹

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