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“歯に詰め物”をする40代男性。食事中にカリッと嫌な感触→「痛みがないから」と放置するが…歯科医から指摘された“思わぬ異変”

  • 2026.7.5
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

楽しく食事を囲んでいるとき、口の中で「カリッ」と嫌な感触がした。出してみると、金属の小さな詰め物——そんな場面に遭遇したことはありませんか。

こんにちは。歯科医師の鷹巣多紀です。

詰め物や被せ物が外れたとき、「痛みがないから様子を見ます」と数日もしくはかなり時間が経ってから来院するケースを、歯医者でよく経験します。

Aさんに起きたこと

Aさんは40代の会社員です。家族旅行の2日目、夕食に出た漬物を噛んだ瞬間、奥歯に違和感を覚えました。口から取り出すと、金属製の小さな詰め物でした。

舌で触れると歯にくぼみがあるのはわかりましたが、痛みはありません。「明日には帰るし、その間だけ気をつければいい」。そう判断して、ティッシュに包んでポーチへ入れ、旅行はそのまま続けることにしたのです。

帰宅後2日が経つと、食べ物がくぼみに入り込み、冷たい水もしみてきました。硬めのパンを噛もうとすると力が入らず、ようやく歯医者に連絡を取りました。診察では、歯の内部が直接口の中に触れ続けていたことと、詰め物の下で虫歯が進みかけていたことを指摘されたのです。

痛みがなくても、歯の内部は露出していた

詰め物や被せ物が外れると、補っていた部分が口の中にむき出しになります。外れた直後は痛みがなくても、歯の内部の組織が露出している場合があるのです。

特に、神経の処置を受けた歯では痛みを感じにくい傾向があります。AさんのケースもX線で確認すると、歯の壁が薄くなっていました。痛みの有無だけでは、歯の状態は判断しにくいのです。

詰め物や被せ物が外れたときは、取れた物を捨てずに保管し、歯医者に持って行くのが基本です。受診までの間は、外れた側で硬いものを噛まず、熱いものや冷たいものによる刺激も避けておきましょう。

旅先でできる初動

外れた詰め物は捨てずに、硬めの小さなケースで保管しましょう。ティッシュだけだと紛失しやすく、外れた詰め物が変形するおそれもあります。

歯医者へ行くときに伝えたいのは、いつ・何を食べているときに外れたか、痛みやしみがあるか、食べ物が詰まる感じがあるかです。外れた物が手元にあると、原因の確認にも役立ちます。

そのまま戻して食事をしたり、市販の接着剤で自分で戻そうとしたりするのは避けてください。誤って飲み込んでしまう、噛み合わせの位置がずれる、粘膜を傷つけるおそれがあります。

まとめ:外れた詰め物、痛くなくても変化を記録する

旅行中や週末に詰め物が外れると、すぐに歯医者へ行けない場面もあります。そのとき重要なのは、痛みの有無だけで判断しないことです。

しみる、詰まる、噛んだときに力が入らない——そうした変化をメモしながら、相談できる日をなるべく早く確保してください。外れた物は保管し、外れた側への負担は最小限にとどめましょう。

帰宅後は後回しにせず、歯医者へ連絡を入れてください。


参考:
Lost Filling or Crown(NHS 111 Wales)
歯の詰めものや被せものって?(日本歯科医師会) 

執筆・監修:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
歯科医師ママkiki|note: https://share.google/uUYsDiSMnkNKZCrOw
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