1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 「家のリフォームでお金が必要」急遽100万のローンを申し込み→5年後、40代男性が陥った“想定外の落とし穴”【元銀行員は見た】

「家のリフォームでお金が必要」急遽100万のローンを申し込み→5年後、40代男性が陥った“想定外の落とし穴”【元銀行員は見た】

  • 2026.7.9
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!金融ライターの元銀行員Cです。

「スマホで10分、来店不要」などというキャッチコピーは非常に魅力的ですが、その便利さの裏には思わぬ落とし穴が潜んでいます。

かつて銀行のローン窓口で多くのお客様と向き合ってきた私は、手軽すぎるがゆえに借入を重ねてしまう人を多く見てきました。今回ご紹介するのは、そんな「便利なフリーローン」をきっかけに、気づけば4本の借入を抱えることになった40代男性の実話です。

彼は地方の製造業に勤務し、年収約550万円で家族を支える、ごく一般的な会社員でした。最初はリフォーム資金という明確な目的から始まった借入が、スマホ一つの手軽さによって、徐々に生活費の補填へと変わっていってしまったのです。元銀行員の視点から、この事例と対策を解説します。

最初の1本から、気づけば3本の借入へ

「あと50万円借りられませんか?」

40代半ばの男性会社員が窓口に来店されたのは、私が銀行のローン業務を担当していた頃のことでした。男性は地方の製造業に勤務し、年収は約550万円ほど。妻と高校生、中学生のお子さん2人を扶養されていました。

最初の借り入れは5年前のことです。家のリフォームにお金が必要となり、100万円のフリーローンをインターネットから申し込んで利用されました。勤務先も安定しており、当行との他のお取引もあったため、比較的低い優遇金利が適用されました。

ところが、その2年後のことです。またスマホから、長男の塾代や学費として100万円を追加で借入されました。そして、さらに翌年には、家電の買い替えや生活費の補填として、3本目となる80万円の借入を申し込まれたのです。

借入件数が増えたことで、当初適用されていた優遇金利の対象から外れてしまい、適用金利は徐々に上がっていきました。

忍び寄る危機と、4本目の申し込み

その男性は、「毎月きちんと返済できていますから」とおっしゃっていましたが、どうも他行にも借入があるようでした。

延滞はこれまで1度もありませんでしたが、今後はわかりません。しかも、借入それぞれで金利が違っています。毎月の返済額は合計で5万円。決して返済不能な状態ではありませんが、他行からも借入されているならば話は変わってきます。

そして私が気になったのは、新たな借入の理由が「前の借入の返済があるので今月少し厳しくて…」と、生活費の補填に変わってきたことでした。

そして、その日のことです。男性は4本目となる50万円の借入を希望して来店されました。「これでしばらくは大丈夫かな」 そんなことをおっしゃっていました。私はものすごく心配になりました。

手軽さの裏にある罠と、早期相談の大切さ

借金が増えていく人の多くは、自分が危険な状態に近づいていることに気づいていません。「毎月返済できている」「延滞もしていない」、だから問題ないと思ってしまうのです。

だけど実際のところ、返済のために借りることが始まった時点で、状況が危ないことに気づいてほしいと思います。

フリーローンは便利な商品です。目的が自由で、急な出費にも対応できます。一方、「スマホで簡単」というその手軽さによって、借入が積み重なりやすい側面もあります。

もし借入件数が増えてきたなら、一度立ち止まって返済計画を見直してみてください。場合によっては借入を一本化(おまとめローンなど)することで、毎月の返済額や金利負担を軽減できる可能性もあります。

銀行員として多くのお客様を見てきた中で感じるのは、「もっと早く相談してくれていれば」ということでした。お金の悩みは、深刻になるほど相談しづらくなるものです。だからこそ、まだ返済できている早い段階で気づいていただきたいのです。

スマホで調べる、家族に話す、銀行に相談する。金利を下げる方法や借入を整理する方法に、少しでも早い段階で時間を使ってほしいと思います。


ライター:元銀行員C
銀行勤務15年。個人ローン、資産運用、保険業務などに従事。現在は個人で株式投資を行いながら、金融分野を中心に情報発信を行っている。

の記事をもっとみる