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鮭を食べると体はどう変わる?筋肉や疲労回復にいい理由[管理栄養士が解説]

  • 2026.6.15

「鮭は身体に良い」となんとなく知っていても、具体的にどのような栄養や効果があるのかまでは知らない方も多いのではないでしょうか。

鮭は、たんぱく質やDHA・EPA、ビタミンD、アスタキサンチンなどを豊富に含む栄養価の高い魚です。健康維持はもちろん、美容や筋力維持、トレーニングをする方の栄養補給にも役立つ栄養素が多く含まれています。

この記事では、鮭に含まれる栄養素や食べるメリット、筋トレとの相性、効果的な食べ方について管理栄養士が解説します。後半では、鮭の種類やサーモンの違いなど、気になるポイントもお届けしています。

鮭を食べるメリットは?

鮭には以下のような健康効果が期待されています。

  • 筋肉を作る
  • 筋たんぱく質の合成を高める
  • 骨を丈夫にする
  • 中性脂肪を下げる
  • 血液をサラサラに保つ
  • 生活習慣病予防
  • 美肌・老化予防
  • 疲労回復

それぞれ詳しく解説していきます。

豊富なたんぱく質で丈夫な筋肉を作る

▼鮭の栄養成分(100gあたり)

食材(生) エネルギー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g) 炭水化物(g) 白鮭 72 22.3 4.1 0.1 銀鮭 188 19.6 12.8 0.3 紅鮭 127 22.5 4.5 0.1 太平洋サーモン 218 20.1 16.5 0.1

鮭の種類によってエネルギーや脂質の量に違いがありますが、たんぱく質は平均的に100gあたり約20g含まれています。

また、鮭に含まれるたんぱく質はアミノ酸スコア100の良質なたんぱく質です。

アミノ酸スコアとは必須アミノ酸がバランスよく含まれているかを表す指標で、100に近いほど質の良いたんぱく質とされています。

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成人の1日に必要なたんぱく質の量は、男性で65g、女性で50gが推奨されています。100gの鮭を食べると、1日に必要なたんぱく質のうち、男性で約3割、女性で約4割を補うことができます。

ビタミンB6でたんぱく質の代謝をサポート

ビタミンB6は、たんぱく質やアミノ酸の代謝を助ける補酵素として働き、筋肉づくりやエネルギー産生に関わる重要な栄養素です。

筋トレや運動習慣がある方は、たんぱく質だけでなく、それを効率良く利用するためにビタミンB6も重要です。鮭はたんぱく質とビタミンB6をセットで摂れる点が大きなメリットです。

ビタミンDで骨と筋肉の健康維持

鮭はビタミンDが豊富な魚でもあります。

ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を高め、骨量維持に役立つ栄養素です。骨粗しょう症予防にも重要な栄養素とされています。

また近年では、ビタミンDが筋力維持や筋機能にも関与することが注目されています。

ビタミンDは紫外線により皮膚で合成することができますが、極度に紫外線を避ける生活や、屋内で過ごす時間が長い方は不足する可能性もあります。そのため食品からも意識して摂取することが大切です。

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DHA・EPAで中性脂肪を減らし生活習慣病予防

鮭には「DHA」「EPA」と呼ばれるn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)が含まれています。

これらは肉類からは摂りにくい良質な脂質で、中性脂肪を減らす作用や血液の凝固を抑える働きが知られています。血液をサラサラにし、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病予防にも役立つ栄養素です。

一方で、DHA・EPAは含まれている食品が限定的で、摂りにくい栄養素でもあります。魚を食べる機会が少ない方は、鮭だけでなく、さばやいわしなどの青魚も定期的に食べることが大切です。

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アスタキサンチンで美肌・老化予防と運動後のケアに

鮭の赤色からオレンジ色の色素成分は「アスタキサンチン」と呼ばれる成分によるものです。

アスタキサンチンには強力な抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑えることで、シミやしわを防ぎ、美肌の維持に役立つとされています。

さらに、動脈硬化やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防にも効果が期待されています。

また、筋トレのような中等度の運動では主に糖質(筋グリコーゲン)がエネルギー源として使用されます。このグリコーゲンが大量に消費されると、筋疲労や持久力の低下に繋がります。

近年ではアスタキサンチンにはグリコーゲンの使用量を抑える働きがあることが報告されており、疲労軽減や運動パフォーマンスの向上への関与が注目されています。鮭は運動後のケアにも役立つ食材です。

また、鮭の身の色が濃いほどアスタキサンチン量が多いと言われており、一般的には紅鮭 > 銀鮭 > 白鮭の順に多く含まれています。

アルギニンで疲労回復と筋力維持

鮭には「アルギニン」というアミノ酸も含まれています。

アルギニンは体内でも合成されますが、ストレスが強くかかっている状態や、大きな怪我をしているなど、身体の状態によって不足しやすい栄養素のため「準必須アミノ酸」と呼ばれています。

アルギニンには、疲労の原因となるアンモニアの排出を助ける働きがあり、疲労回復に役立つとされています。

加えて血流を促進したり、成長ホルモンの分泌をサポートすることで、筋たんぱく質合成を高める働きも期待されています。

次:鮭の栄養を引き出す効果的な食べ方は?

鮭の栄養を引き出す効果的な食べ方は?

DHA・EPAをしっかり摂るなら「生」

DHA・EPAは酸化や加熱によって一部減少します。よって刺身やカルパッチョのように生で食べた方がこれらの栄養素を効率よく摂取できると言われています。

ただし、生食する場合は必ず刺身用・生食用として販売されているものを選び、鮮度管理に十分注意しましょう。

消化吸収を良くするなら「加熱」

鮭は脂質を含むため、消化には比較的時間がかかるとされています。加熱することで身がやわらかくなり、消化吸収しやすくなります。

胃腸への負担を抑えたい場合や、体調が気になる時には加熱調理がおすすめです。

ビタミンB2を含む食品と組み合わせる

ビタミンB2はビタミンB6の活性化をサポートする働きがあります。ビタミンB6はビタミンB2と一緒に摂ることで働きを補い合うため、摂取したたんぱく質の利用効率をさらに高めることができます。

ビタミンB2を多く含む食品には以下があります。

  • 卵、納豆、レバー、乳製品

卵や納豆、乳製品は常備しやすい食品なので、献立に一緒に組み込むと良いでしょう。

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次:鮭はいつ食べるのがいい?

鮭はいつ食べるのがいい?

朝食と昼食で食べよう

朝食に鮭を食べることで体内時計を整え、生活リズムを整えることに繋がります。昼食は活動量が多い時間帯のため、鮭に含まれるたんぱく質や脂質を効率よくエネルギーとして使いやすくなります。

一方で脂質の多い鮭を夕食で食べると、消化に時間がかかり、睡眠の質の低下や疲労の蓄積に繋がる可能性があります。

夜よりも日中食べたほうが、効率よく鮭の栄養素を活用できておすすめです。

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運動習慣がある方は運動後がおすすめ

鮭は運動後に食べることで、たんぱく質による筋肉の合成を助けたり、アスタキサンチンやアルギニンの効果で疲労回復もサポートします。

一方で運動前に食べると、脂質によって消化に時間がかかり、運動パフォーマンスの低下に繋がる可能性もあります。

食べる時間が夕食や遅めの時間帯になる場合は、消化への負担を軽くするために脂質が少ない種類を選んだり、加熱して余分な脂を落として食べるのがおすすめです。

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鮭はどれくらい食べれば良い?

鮭は1食あたり100g程度(約1切れ)が目安です。

鮭100gで約20g前後のたんぱく質を摂取できます。 一般的に、筋たんぱく質合成は一定量以上のたんぱく質を摂取すると大きく増えにくくなると言われており、1食20g前後がひとつの目安になります。

ただし、必要量は年齢・体格・活動量によって異なるため、自身に合った量を調整することが大切です。

次:鮭とサーモンの違いは?

鮭とサーモンの違いは?

「鮭」と「サーモン」は似ていますが、一般的には以下のように区別されています。

  • 鮭:加熱用
  • サーモン:生食用

天然の鮭にはアニサキスなどの寄生虫がいる可能性があるため、基本的に加熱が必要です。一方で、刺身用サーモンは養殖管理されており、生食できるよう処理されています。

鮭にはどんな種類がある?

加熱用の鮭は大きく分けて3種類あります。それぞれ味わいはもちろん、栄養素にも違いがあります。

白鮭(秋鮭)

一般的に「鮭」と言う場合、白鮭を指すことが多いです。9〜11月頃に出回る「秋鮭」は脂質が控えめで、カロリーは低め。さっぱりとした味わいが特徴です。

銀鮭

銀鮭は脂のりが良く、身色が濃いオレンジ色をしています。ふっくらとした食感で、脂の旨味を楽しめるバランスの良い品種です。

紅鮭

紅鮭は鮮やかな赤色の身が特徴です。身が締まりつつ、程よい脂のりがあり、旨味も強い傾向があります。アスタキサンチン量も一番多く含まれている点も大きな特徴です。

安全に食べるために「アニサキス」に注意

鮭には「アニサキス」という寄生虫がいる場合があります。アニサキスが付着した魚を生や加熱不十分な状態で食べると、腹痛や吐き気、嘔吐などを引き起こすことがあります。

アニサキスは以下の条件で死滅します。

  • −20℃で24時間以上冷凍
  • 70℃以上で1分以上加熱

予防のためには以下を意識しましょう。

  • 生食用を選ぶ
  • 内臓は早めに取り除く
  • 内臓を生で食べない
  • 目視で確認する
  • 十分に加熱する

鮭は食べるメリットがたくさん

鮭は、DHA・EPAやアスタキサンチン、ビタミンDなどを含む栄養価の高い魚です。

中性脂肪対策や生活習慣病予防、美肌づくり、筋力維持など、幅広い健康メリットが期待できます。種類によって脂質量や特徴も異なるため、目的や体調に合わせて選ぶのがおすすめです。

鮭のような栄養価の高い食材を日々の食事にうまく取り入れるには、自分の体質や目的に合った食事設計が大切です。「何をどう食べればいいのかわからない」という方は、管理栄養士によるオンライン食事指導サービス「CHONPS」で、あなたのお悩みに合わせた食事サポートを受けてみてください。

【公式】オンライン食事指導サービスCHONPS

【CHONPS(チョンプス)】食生活を変えたい、でもできない人へ。「食べちゃダメ」がない“食事版”パーソナルトレーニングならどうだろう?

〈参考文献〉
食品成分データベース
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省
筋肉をつくる食事・栄養パーフェクト事典|ナツメ社
アニサキスによる食中毒を予防しましょう|厚生労働省

監修者プロフィール

田中宏佳(たなかひろか)

ドラッグストア、保育園、フィットネススクールにて管理栄養士として勤務し、幅広い年代への栄養サポートを経験。その後、オーストラリアで飲食業に携わりながら、オンラインでの栄養指導を実施。現在は特定保健指導とWebライティングを中心に活動している。

<Edit:編集部>

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