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「お小遣いがもらえなくなるじゃないか!」借金がバレた僕の口から出たのは、この情けない一言だった→母の前で頭を下げたあの日を、一生忘れない

  • 2026.6.15
ハウコレ

財布には、妻から渡された今月分の小遣いと、母にそっと握らされた数枚の札が、いつも一緒に入っていました。結婚してから、お金の管理はすべて妻に任せきりでした。その二つのお金の境目が、いつのまにか僕を抜け出せない場所へ連れていったのです。

お小遣い制という引け目

結婚して家計を妻に任せたのは、僕自身が決めたことでした。それでも、毎月決まった額を受け取るたびに、どこかで子ども扱いされているような引け目がありました。

そんな僕を見て、母は会うたびに小遣いを握らせてきました。「足りてないんでしょう」と。断りきれずに受け取る回数は、少しずつ増えていきます。妻に黙っていれば、誰も困らない。そう自分に言い聞かせていたのです。

競馬にのめり込んだ僕

母からの小遣いは、いつしか競馬の元手に変わっていました。当たれば妻に内緒で少し贅沢ができる。外れても、また母を頼ればいい。その甘えが、僕の歯止めを外していったのです。

やがて小遣いと援助だけでは足りなくなり、借りたお金で次の勝負をするようになりました。負けを取り返そうとするほど、借金だけがふくらんでいきます。郵便受けに届く封筒を、僕は妻より先に抜き取る日々を続けていました。

隠しきれなくなった日

ある日、妻に封筒を見つけられました。差し出された封筒を前に、僕はうつむいたまま打ち明けました。

「……競馬で借金を作った」

問い詰められるうちに、母からこっそり小遣いをもらっていたことも、僕は白状しました。妻は、お義母さんに頼んで、もう僕にお小遣いを渡さないようにしてもらうと言いました。その瞬間、僕の口から出たのは、あまりに情けない言葉でした。

「お小遣いがもらえなくなるじゃないか!」

これだけのことをしておきながら、僕が守ろうとしたのは小遣いでした。妻の腕をつかんで止める自分が、どれほどみっともなかったか。妻は黙ったまま、かばんを手に取りました。

そして...

玄関で、僕は妻と並んで頭を下げました。妻が「お義母さん、お願いします」と切り出し、もう僕にお金を渡さないでほしいと伝えます。

話を聞いた母は、僕を見て厳しい声で言いました。「あなた、奥さんを騙して恥ずかしくないの」そして妻には、「甘やかしてしまった私の責任だわ」と言って、援助をやめると約束し、残った借金まで肩代わりすると申し出ました。

うつむく妻の背中を、母はそっとさすっていました。妻はお金を求めに来たわけではなかったのに、結局、僕はまた母に救われたのです。妻を裏切り、母に甘え続けた末に、二人に守られている。その情けなさを、僕は忘れてはいけないと思いました。

これからは隠さず、自分の足で返していきます。妻の隣に並べる人間に、もう一度なるために。

(30代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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