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食とアートで韓国の伝統を味わう新しいソウル旅へ!

  • 2026.6.14

明洞を中心に「舌」と「アート」で韓国の伝統を味わう新しいソウル旅へ! かつての暮らしに光を当てた展覧会から、朝鮮時代から続く“一人一膳”の食文化を現代に落とし込んだレストランで心もお腹も満たす体験も。五感で味わう最新アドレスを巡り、まだ見ぬ魅力を発見して。

Index

  • 1. The Heritage Museum/ザ・ヘリテージミュージアム
  • 2. House of Shinsegae Dessert Salon/ハウス オブ シンセゲ デザートサロン
  • 3. Hansikgonggan Soban/ハンシクゴンガン ソバン(韓食空間小盤)

1. The Heritage Museum/ザ・ヘリテージミュージアム

現代作家40人による伝統とモダンの融合を体感。

新世界デパート本店内のザ・ヘリテージミュージアムで開催中のメイン展示『INNER ROOMS 内面の部屋』が注目を集めている。

展示会場に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのがキム・ギュンチョルの作品。制作過程において流動と凝固を繰り返すアルミニウムの物性に着目した表現が特徴的で、その独特な存在感に引き込まれる。
縄を編む技法をレザーへ昇華させ、現代的なオブジェへと再解釈したユ・ダヒョンの展示。一つひとつのオブジェが放つ美しさに魅了され、思わず足を止めて見入ってしまう。

本展では、韓国の伝統家屋における「サランバン(書斎兼応接間)」を現代的な感覚で再解釈。元々、来客をもてなし、学問や創作を行う場として機能してきたが、いまは人々が自然に集まり、対話する空間としてその意味をさらに広げてきた。

そんな空間に、40人の現代作家たちが、それぞれの視点を通して韓国の伝統的な空間概念を再構築。サランバンの空間構造にとどまらず、そこに積み重ねられてきた思索や交流、癒やし的な側面にも着目し、家具や器物を介して個人の美意識や社会的関係性が浮き出る場でもあることを表現した。本展はそうした文化的背景を現代的な表現へと昇華させた展示として来場者の関心を集めている。

フロアを上がった5階では、2024年に温陽民俗博物館で催された『バン、バン、バン(盤、盤、盤)』を継承する連携企画展示を開催。サランバンとともにあった重要な器物「ソバン(小盤:お膳)」に焦点を当て、かつてから親しまれてきた生活用品をモダンに昇華した作品が並ぶ。

ザ・ヘリテージミュージアム新世界百貨店本店としては初の規模感となるこの展覧会は、韓国的なライフスタイルと文化美学を深く見つめ直すことができるとして、大きな関心を集めている。ザ・ヘリテージミュージアムは深いテーマ性と洗練された空間演出で回を重ねるごとに評価されている。韓国を訪れる機会があれば、ぜひ足を運んで欲しいスポットだ。

2. House of Shinsegae Dessert Salon/ハウス オブ シンセゲ デザートサロン

アートとショッピングの余韻で、優雅なティータイムを。

ハウス オブ シンセゲ デザートサロンは、韓国の伝統的な茶文化と現代のライフスタイルを融合させた空間をゆったりと楽しめる複合文化サロン。

店内からは韓屋様式を取り入れた美しい中庭(チュンジョン)を望むことができ、展示やショッピングの余韻に浸りながら、静かで落ち着いた時間を過ごせる。

韓屋(ハノク)から着想を得たインテリアと洗練された空間を引き立てるカトラリー。ただお茶を味わうだけでなく、韓国ならではの美学や感性を五感で体験できる場となっている。厳選された韓国茶を使用し、お茶菓子には、韓国ならではの素材を使った旬の味覚を取り入れたものばかりが並ぶ。一杯のお茶から季節感と伝統を味わえるのも魅力だ。

ナツメ餡を包み、餃子の形に仕上げて揚げた伝統菓子。かつて宮中で楽しまれていた高級油蜜果(ユミルグァ)の一種で、上品な甘さが特徴。 マンドゥグァ(餃子菓子)9個入り 30,000ウォン(約31,700円)
開城地方の祝い膳に欠かせない伝統餅。もち米生地を揚げ、蜂蜜やシロップに漬け込んだもので、もっちりとした食感とやさしい甘さが楽しめる。 ケソン・ウメギ(開城揚げ餅)9個入り 27,000ウォン(約2,850円)
マッコリを加え、三度発酵させた米生地を蒸して作る伝統餅。ほのかな発酵香としっとりした口当たりが魅力の夏の風物詩。※7〜8月限定、その他の時期は要予約。 チュンピョン(発酵蒸し餅)9個入り 27,000ウォン(約2,850円)
ごま油を加えた小麦生地を四角い形に仕上げた薬菓。さっくりとした軽やかな食感と香ばしさが際立つ。 モヤックァ(四角薬菓)9個入り 27,000ウォン(約2,850円)
済州産よもぎと米粉を合わせて蒸し上げた餅。濃厚なよもぎの香りと、もちもちとした食感が魅力。 スクケントク(よもぎ餅)9個入り 25,000ウォン(約26,500円)
栗餡を包み、蜂蜜を塗って松の実の粉をまぶした伝統団子。ほのかな甘みと松の実の豊か な風味が調和する一品。チャッキョンダン(松の実団子)9個入り 35,000ウォン(約3,700円)

ハウス オブ シンセゲ デザートサロンは、いわば都会のオアシス。静寂のなか中庭を眺めながら韓国の伝統をおいしく堪能したあとは、また元気にショッピングが楽しめそう。さらに、ここで提供されているお菓子は購入も可能。綺麗に包まれた姿は、お土産としてもおすすめ。さまざま楽しめる新たなK-ティーカルチャーをトライしてみて。

3. Hansikgonggan Soban/ハンシクゴンガン ソバン(韓食空間小盤)

母と息子、ふたりが紡ぐ一膳の美学に出合う。

韓食空間ソバンは、韓国食文化の原点ともいえるご飯とおかずの価値を、最も本質的なかたちで体験できる空間として、昨年10月にオープン。

旬の味覚を盛り込んだ特別なクッパや、味噌だれに漬け込んだ豚肉の焼き物膳など、7種類の膳メニューが用意されている。スープ一品とキムチ、ナムルなど5種類のおかずは、日替わりで提供されている。ほかにも、マンドゥやチヂミなどのサイドメニューも楽しめる。

2021年に営業を終了したミシュラン1ツ星レストラン「韓食空間」の精神を受け継ぎ、新たなスタイルで再始動した「韓食空間 ソバン」。かつてのファインダイニングから一歩距離を置き、より親しみやすく、日常に寄り添う「膳」をアップデートしたことで、肩肘張らずに楽しめる場所へと生まれ変わった。

宮中料理や班家(両班)料理の研究を続けてきたチョ・ヒスクは、新羅ホテルや在韓米国大使館でシェフを務めたほか、韓国食文化研究の専門委員・顧問としても活動してきた韓国料理界の第一人者。その哲学を受け継いだ息子がシェフとなり、現代的な要素を加えながら運営している。

写真はサワラ焼き膳。17,000ウォン(約1,800円)

同店では、朝鮮時代から受け継がれてきた“一人一膳”の文化、「ソバン(小盤)」の精神を現代に再解釈。最もシンプルでありながら、栄養学的にも理想的とされてきたご飯とおかずの数々。それは、韓国人が大切にしてきた伝統でもある。

「韓食空間 ソバン」は、一膳ごとに込められた丁寧なおもてなしを通して、現代では少しずつ失われつつある韓国本来の端正で品格ある食文化を、いまへと伝えている。

●1ウォン= 100円(2026年6月現在)

 

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