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「えー、それ完全に脈ありじゃん!」新人にもらった連絡先。だが、社員が明かした事実に言葉を失った

  • 2026.6.13

どタイプすぎた新人さん

高校生の頃、近所のコンビニでバイトをしていた。そこに新しく入ってきたのが、当時二十四歳のどタイプの人だった。

「ここ、品出しのコツとかある?」

「えっと、賞味期限の近いやつを手前に…」

そんな何気ない会話から、彼との時間はいつも弾んだ。

「将来、警察官になりたくてさ」

「えっ、すごい。かっこいいです」

「まだ勉強中だけどね」

シフトの合間に参考書を開く横顔が、すごく大人びて見えた。

バイト期間は半年もないと聞いていたから、一緒に働ける日を私はこっそり指折り数えていた。

レジに彼が立つ日は、それだけで店に行くのが楽しみで仕方なかった。

最後の日にもらった連絡先

彼の最後の出勤日。

レジ締めを終えたあと、彼が小さなメモを差し出してきた。

「これ、よかったら。連絡先」

「えっ、いいんですか」

「うん、君にだけ」

君にだけ、の一言で、頭の中が一気に沸騰した。

これはもう、脈ありに違いない。さっそく今度ご飯に誘おう。どこの店がいいだろう。何を着ていこう。

退勤して制服を脱ぎながら、私はすっかり浮かれていた。

一緒のシフトだった友達にも、こっそり報告した。

「連絡先、もらっちゃった。しかも私だけにって」

「えー、それ完全に脈ありじゃん!」

そうだよね、と二人でひそひそ盛り上がる。

そこへ、レジにいた社員さんがのんびり声をかけてきた。

「彼、若いのに婚約者がいるんだよ〜」

甘い夢から覚めた帰り道

えっ、と私は固まった。

「えっ、婚約者…ですか?」

「そうそう、来年あたり式挙げるって言ってたよ」

「そう、なんですね……」

「あれ、もしかして気になってた?」

「い、いえ、全然」

必死に取り繕ったけれど、顔が熱くなるのが自分でも分かった。

手の中のメモが、急に重たく感じる。君にだけ、なんて、ただの社交辞令だったのか。

思わせぶりすぎる、と心の中で叫んだ。帰り道、自転車を漕ぎながら、私は何度もため息をついた。

でも、信号待ちでふと我に返る。もしあのまま誘っていたら、私は婚約者のいる人にのぼせ上がっていたわけで。それを未然に知れたのは、むしろラッキーだったのかもしれない。

「危ない橋、渡らずに済んだな」

声に出してみたら、なんだかちょっと笑えてきた。ペダルを漕ぐ足に、少しだけ力が戻る。あのメモはたぶん使わないけれど、捨てる気にもなれない。

これはこれで、ひとつの恋の終わり方なのだ。

翌朝、目が覚めたときには、もう胸のもやもやはほとんど残っていなかった。ほろ苦かったけれど、若い私には悪くない勉強代だった。

次はちゃんと、フリーの人を好きになろう。そう決めて、私はいつも通りに学校へ向かった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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