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「子どものペースに合わせています」と毎日遅刻してくる親子。「正解はないけど」保育士の私が葛藤した理由

  • 2026.6.12

これは筆者が保育士として働く中で、考えさせられた出来事です。「本人のペースに合わせています」と、毎朝ゆっくり登園してくる親子。その方針に理解を示しながらも、園でその子の姿を見ているうちに、私はあることが気になり始めて……。

画像: ftnews.jp
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「子どものペースに合わせています」そう話すお母さん

クラスに、毎日活動が始まってから30分ほど遅れて登園してくる子がいました。

お母さんは、「本人のペースに合わせています」と話しており、無理に急がせるつもりはないようでした。

子どもの気持ちを尊重したい、焦らせたくない、
その思い自体は、子どもを心から愛しているからこその、とても尊くて大切な方針だと私も深く共感していました。

運動遊びに参加できず、立ち尽くす姿

ただ、園では朝の時間に体操や運動遊びを行っていました。その子は毎日遅れてくるため、その活動には途中からの参加になります。

みんながすでに動いている輪の中へ、途中から入ることは大人でも少し勇気がいるものです。その子は最初のうち、少し戸惑ったようにみんなの様子をじっと見つめ、立ち尽くしてしまうことがありました。毎日少しずつ積み重なっていく活動だからこそ、本人も周囲との感覚の差を感じやすくなっているように見えました。

その姿を見るたびに、私は複雑な気持ちになっていました。

正解は、今もわからない

子どものペースを大切にすることは、決して悪いことではありません。

でも一方で、少しだけ背中を押して集団のルールや時間に合わせることで、子どもにとって貴重な経験や、お友達との深い関わりの時間を体験できることもあるのです。

何が正解なのか、子育てにおいて唯一の答えなんてありません。
“子どものペース”を大切に守りながら、時には「新しい世界へ一歩踏み出すひと押し」をするにはどうしたらいいか。お母さんと保育士の二人三脚の在り方について、今も考えさせられています。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:森奈津子
海外生活や離婚、社会人での大学再入学など、多彩な経歴を持つライター。現在は幼稚園教諭として保護者の悩みに寄り添うほか、日々の人付き合いの中から生まれるリアルな本音に耳を傾け、多様な価値観に触れてきた独自の視点でそれらを記事にしている。

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