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「私がやるから触らないで!」お墓参りで私の手から花を奪い取ったいとこの妻。帰り道、夫が告げた一言に絶句

  • 2026.6.11

春彼岸のお墓参りで起きた異変

春のお彼岸、夫の実家の墓参りに親戚一同が集まった。

義両親、夫の伯父夫婦、夫のいとこ夫婦、私たち夫婦の総勢8人。

供花と線香、桶を分担して墓地へ向かう道は静かで、川沿いの桜が散り始めていた。

墓前に着き、私は持ってきた花束の包みを解いた。長さを揃えるため、茎の余分を花鋏で切り、細かい枝葉を整える。

よくある手順を始めようとしたそのとき、横から白い手がすっと伸びてきた。

「私がやるから触らないで!」

夫のいとこの妻だった。義実家の集まりで挨拶を交わした程度の、初対面に近い相手。

年齢は私とそう変わらない。彼女は私の手から鋏ごと花束を奪い取り、自分の前へ引き寄せた。

目だけが妙に据わっていた。周囲の親戚は何が起きたか分からないまま、彼女の動きを目で追っている。

とっさに声が出ず、私は「あ、はい…」と曖昧に答えるしかなかった。

彼女は地面に花束を置き、長い茎をひと振りで切り落としていった。指先に迷いはなく、慣れた手つきとも違う、何かに取り憑かれたような正確さだった。

葉も枝も自分の感覚だけで断ち、整えていく。

義母が小声で「いいよ、嫁さんがやるから」と止めに入ろうとしたが、彼女の手は止まらなかった。

むしろ義母の声が聞こえた瞬間、鋏を握る指に一段と力がこもった。墓石の前で線香の煙が流れる中、彼女の鋏の音だけが規則的に響いた。伯父夫婦は気まずそうに視線をそらし、夫は私の背中にそっと手を添えていた。

凍りついた親戚一同の沈黙

15分ほどたって、彼女はようやく顔を上げた。

整えた花束を私にずいと差し出し、無言で一歩下がった。

礼を言うべきか、戸惑いを伝えるべきか、判断がつかず、私は黙って受け取った。

墓前で頭を下げ、親戚と順に手を合わせている間も、背筋に冷たいものが走り続けていた。

帰り道、夫がぽつりと漏らした言葉で、ようやくゾッとした理由が分かった。

彼女は実家でも、人が触ったものを自分の手で整え直さないと気が済まない癖があるのだという。

お皿の並びも、玄関の靴も、すべて自分の感覚に合わせないと落ち着かない。今回の花も、おそらく私の切り方では納得できなかったのだろう。

悪気はなかったのかもしれない。けれど墓前で、嫁いだばかりの私の手から無言で鋏と花を奪い、目を据わらせて切り続けた姿は、忘れようとしても忘れられない。

あれ以来、親戚の集まりで彼女と顔を合わせると、まず手元を確認してしまう。お線香の煙の向こうで響いた、あの鋏の音は、今も耳の奥にこびりついたまま消えてくれない。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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