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【アジサイの剪定】いつ・どこを切る? 7月中に終わらせたい旧枝咲き品種の切り方ガイド

  • 2026.6.7

【アジサイの剪定】いつ・どこを切る? 7月中に終わらせたい旧枝咲き品種の切り方ガイド

店先に並ぶ、花色も姿も個性豊かなアジサイたち。その多様さの裏にある性質やそのルーツなどは意外と知られていないもの。それらを知ることで、アジサイ栽培で悩みの多い「いつ、どう剪定したらいいのか」が解明できそうです。植物好き、特にアジサイ好きで知られる田島道男さんに、アジサイの剪定方法について考察していただきました。

田島道男さん

神奈川県川崎市の安楽寺住職。実家は花農家(たけいち農園)。種苗会社を退職後、現職に就く。アジサイ好きが高じてアジサイ生産者の吉岡麗子、真美子姉妹とアジサイ育種に携わる。

アジサイの剪定の仕方

アジサイは剪定をしなくても咲きます。しかし、剪定をしたほうがきれいに咲かせることができますので、剪定が推奨されます。剪定することで枝数を多くし花数を増やせたりしますし、逆に枝数を減らすことでより健康的な太い枝を残せたりします。ほかにも、樹形を整えられる、好みの高さに調節できるなどのメリットもあります。アメリカノリノキ(アナベル)やノリウツギは旧枝のほかに、春になって株元から出てくる新枝(ベイサルシュート・ひこばえ)にも花をつけるため、剪定は早春までに行えば大丈夫ですし、切る位置も難しくはありませんので、ここでは旧枝咲き品種(ガクアジサイ、ヤマアジサイ、園芸アジサイなど)についてご紹介します。

剪定時期はいつ?

花芽は、枝が成長し、秋までの間に形成されます。剪定時期が遅いと、枝の成長が不十分となり花芽形成できずに冬になってしまいます。このため剪定は7月中には終えたほうがよいでしょう。

また遅い時期の剪定は、形成された花芽を切り落としてしまうことになります。一方、側枝着花性品種については、花芽形成された側枝が出る部分を切り落とさなければ、8月以降に頂芽を切り落としたとしても、側枝が翌年に開花します。ただし、側枝着花性の品種であっても、側枝の着花率が高い品種もあれば、着花率が低い品種もあります。側枝着花性だからといって、すべての側枝が開花するわけではありません。

なお、頂芽着花性か側枝着花性かの見きわめ方ですが、旧枝からでた枝の先端のみに花がついていれば頂芽着花性、旧枝の側枝から伸びた新枝にも花がついていれば側枝着花性です。

どこを切る?

植物は全般的に、枝が多くなれば花は相対的に小さく、枝が少なくなれば花は大きくなります。パワーが分散、集中するからです。たくさん芽を残して切れば、枝数が多くなり花数も増えますが、ひとつひとつの枝は細くなり花も小さくなります。枝数を減らせば、枝は太く花は大きくなります。ただし、もともと枝が細いヤマアジサイの場合は、枝数を減らしても茎はあまり太くはなりません。

また上のほうで切れば、上のほうから枝が出て、株は大きくなります。茎が細い品種は大きくなりすぎると倒れやすくなりますので、注意が必要です。また切る位置が下すぎると、芽吹きが遅れ花芽形成できずに冬になってしまい翌年咲かないという場合もあります。剪定はそういったことを考慮して行います。

新旧枝両枝咲きとは?

最近、アジサイにも新旧両枝咲きという品種もでてきています。アメリカノリノキ(アナベル)、ノリウツギ以外の、園芸アジサイの新旧両枝咲きといわれる品種は、新枝(ベイサルシュート・ひこばえ)にも咲くこともありますが、アナベルのように安定的に新枝に花がつくわけではありません。“新枝に咲くこともある”というくらいに考え、旧枝咲き品種と同じように剪定するのがよいと考えます。

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枝数が少なくなるように剪定

剪定をあまり行わずに管理した株。枝数が少なく、花数も少ないが、そのぶん一本一本の枝が太く花も大きくなっている。

枝数が多くなるように剪定

側枝咲き性でもともと花数は多いが、毎年剪定を行って枝数を増やし、1株で300輪ほど開花。花数が多い分、花は小さめに。

庭植えの株の切り方

それ以上大きくしたくない場合、小さくしたい場合、樹形を整えたい場合

花の下2~3節で切ると、翌年さらに大きくなってしまいます。茎が細い品種の場合、樹高が高くなればひょろひょろして倒れやすくもなります。それ以上大きくしたくない場合のおすすめは間引き剪定です。古い枝やひょろひょろの細い枝を取り除き、新しい太い枝や、強い芽を残します。そして、最終的に残った枝を好みの高さで切るのが、翌年の草姿が想像しやすく簡単です。

❶大きくしたくない庭植えの株。

❷古い枝を基部から間引き剪定。

❸健康的な枝が出ている上でカット。

❹古い枝の基部の芽吹きは太い枝に育つ可能性があり使えるので残してもよい。

❺古い枝や分枝しすぎている枝、細い枝、不健康な枝は間引き剪定。

❻間引き剪定後。

❼翌年の伸びを計算し好みの高さで剪定。

株がまだ小さく、株を大きくしたい場合

花の下2~3節の芽吹きがある部分を残して切ります。

❶剪定前。

❷剪定後。花の下2~3節下で切ると、そこから枝が伸びることを想定して切る。

株元からの新枝や芽吹きがなく、古枝しかない株の場合

環境が悪かったり、株が健全ではないなどの原因が考えられるため、土壌改良や環境改善を行うことが第一です。翌年の開花はあきらめ、下の方でばっさり切り、芽吹きを期待しましょう。ただ、そのまま枯れてしまう可能性もありますので、挿し木をしなおし株の更新をしてあげるのも手です。

ヤマアジサイなど枝数が多い品種の場合

ヤマアジサイなど枝数がとても多い品種の場合、一本一本切っていたらとても時間がかかってしまいます。側枝咲き品種であれば、刈り込みすぎなければ、わりとどこからでも咲きますので、刈り込みバサミや生垣用のバリカンなどで刈り込み剪定してしまっても大丈夫です。

文・写真/田島道男 写真協力/園芸ネット、吉岡麗子

※この記事は『園芸ガイド』2026年夏号の記事を、WEB用に再編集したものです。

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