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【絶品!郷土メシ】長崎県の「ろくべえ」は江戸時代の飢饉を乗り切った命の味!唯一無二のさつまいも麺

  • 2026.6.2

郷土料理のネーミングで、北海道の「三平汁」、中部地方の「五平餅」など、人名らしきネーミングをたまに見かけます。今回挑戦するのは、長崎県の郷土料理「ろくべえ」。これはもしや六兵衛さんの名前が由来かな?麺料理のようですが、なんとさつまいも粉で麺を作るそうで…?



この記事は、「農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト」という肩書で活動している山本謙治さんこと、やまけんさんが『家の光』で2021年12月号~2024年4月号まで連載していた「やまけんのニッポン郷土食遺産」を参考にしています。

『家の光』はJAグループである家の光協会が、農家向けに毎月発行しているファミリー・マガジンで、今から100年以上前の大正14年(1925年)に創刊しました。「食と農」「暮らし」「協同」「家族」という4つの柱を基本に、JA組合員をはじめ地域の人々の暮らしに役立つ情報を掲載しています。

今回挑戦するのは長崎県島原半島の郷土料理「ろくべえ」です。名前からはどんな料理か想像もつきませんが、考案者が「六兵衛」さんなのかな…と思いましたら大正解でした。江戸時代後期の飢饉のとき、深江村(現・南島原市深江町)の名主だった六兵衛さんが「痩せた土地でも育つサツマイモを粉にして、麺を作ろう」と考案。これによって多くの人々の命が助かったという話が残されています。

さつまいもの麺とは珍しいですね。さっそく挑戦してみようと思います!

長崎県の郷土料理「ろくべえ」の材料と作り方
※今回はやまけんさんの記事と、その他いくつかのレシピを参考にして作りました。

【材料】※2人分
さつまいも粉…200〜240g
山芋(すりおろし)…80g
水…適量(生地の硬さで加減します)
だし汁…300ml
しょうゆ…40ml
みりん…10ml
酒…適量
塩…適量
かまぼこ(薄切り)…6枚
青ねぎ(小口切り)…1/2本分



【作り方】※調理時間:15分+生地を冷やす時間:15〜30分
1. ボウルにさつまいも粉と山芋を入れ、水を少しずつ加えて粘りが出るまでよくこねます。



2. 耳たぶ程度の柔らかさになったら、冷蔵庫で15〜30分冷やします。



3. 鍋にだし汁、しょうゆ、みりん、酒を加えて強火にかけ、ひと煮立ちしたら塩で味を調えます。



4. 生地を細長く延ばし、包丁でうどんの半分程度の長さに切って沸騰したお湯で茹でます。

やまけんさんの記事では、おろし金に似た「六兵衛おろし」という道具を使って麺を作っていましたが、都内のわが家の近所では手に入りませんでした。別の作り方を調べてみると、うどんのように板状にして包丁で切る方法が見つかりましたので、今回はこの方法で作りました。



麺が浮き上がってから2〜3分経ったらすぐに冷水に取り、表面のぬめりをしっかり洗い落とし、水気を切ります。


5. 器に麺を盛り、3のだしをかけ、かまぼこと青ねぎをのせて出来上がりです。



麺を口へ運んでみると、うどんよりも表面はツルツルしていてコシが強い感じがしました。シンプルな汁ですが、それだけにだしの味が際立っていておいしく感じられました。かまぼこが入っているところに、なんとなく長崎っぽさを感じます。

やまけんさんの記事では麺が黒っぽかったのですが、実際に作ってみるとそこまで黒くはなりませんでした。この違いは何だろう?と調べてみると、さつまいも粉は水で溶くと酸化によって黒くなるのだそうです。そこまで黒くならなかったのは、市販のさつまいも粉の中には小麦粉が混ざっているものもあるため、100%さつまいも粉のものほどは黒くならないようです。今回の粉には小麦粉が混ざっていたということですね。



参考にしたレシピの中には、材料に「せんだんご」と書かれたものもありました。こちらは対馬地域の「ろくべえ」に使われている伝統的な発酵食品です。さつまいもを発酵させてでんぷんを取り出した保存食「せん」を団子状にしたものなんだとか。

次回はなんとかさつまいも100%の粉を入手して、黒い麺で作ってみようと思います。

普段の麺料理とは違った麺の味と食感が味わえますので、ぜひ作ってみてください!

山本謙治さん プロフィール

農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト。学生時代にはキャンパス内に畑を開墾して野菜を生産し、卒業後は畜産関連の調査・コンサルティングの仕事や流通業を経て会社を設立。農業・畜産分野での商品開発やマーケティングに従事する傍ら、日本全国の食を取材して地域の郷土料理や特産物を、書籍やテレビを通じて一般に伝える活動を続けている。

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