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「明日のデート楽しみだね」に「普通」と返した彼。当日、気合い満点の彼を見て笑いをこらえた話

  • 2026.5.31
ハウコレ

彼は普段から感情を表に出さない、いわゆる「クール」なタイプ。デートの予定が決まっても「うん」「了解」くらいしか返事がありません。けれど、デートの前日に送ったメッセージで、私はその「クール」の正体を知ることになりました。

「普通」のひとこと

金曜の夜、私はベッドに寝転がりながら明日のデートのことを考えていました。久しぶりの2人きりの休日です。お気に入りのワンピースをクローゼットから出して、明日のアクセサリーまで選んでから、ふと思い立って彼にメッセージを送りました。

「明日のデート楽しみだね」ほんの一行。返ってきた言葉も一行でした。「普通」

画面を見つめたまま、しばらく動けませんでした。私だけが楽しみにしていたのかな。明日のためにあれこれ準備していた自分が、急にひとり空回りしていたみたいで恥ずかしくなりました。

当日、駅前に現れた彼

土曜の昼すぎ、駅前で待っていると、向こうから彼が歩いてくるのが見えました。その姿に、私は思わず二度見してしまいました。

明らかに新しいシャツ。きちんとアイロンのかかったジャケット。いつもより整えられた髪型。普段はパーカーとデニムが多い彼が、今日はどう見ても「気合いの入った装い」だったのです。

「普通」って言ったのにな。心の中でつぶやきながら、彼に近づきました。隣に並んでも、彼は前を向いたまま「行こうか」とだけ。表情はいつも通り。でも、その服だけが雄弁すぎました。

歩きながら、そっとメッセージを送ってみました。「それ新しい服?」。直接聞くと詰めているみたいで嫌だったからです。すぐに返事が来ました。「前からあるよ」。本当かな、と首をかしげつつ、黙って隣を歩き続けました。

カフェで見つけたタグ

カフェに入って席に着いてしばらくすると、彼が「ちょっとトイレ」と立ち上がりました。何気なく目を向けた椅子の背に、彼の脱いだジャケットがかけてあります。襟元に小さな白いものが見えました。よく見ると、値札のタグでした。

笑いをこらえながらスマホを取り出し、そっと写真を撮りました。それから、その写真をそのまま彼にメッセージで送ったのです。

トイレから戻ってきた彼は、スマホを見た瞬間に表情が少し変わりました。それから視線をそらして、なぜか手元のメニューを真剣に眺め始めます。彼の耳が、みるみる赤くなっていくのが見えました。

そして...

しばらくして、彼から短いメッセージが届きました。

「…楽しみすぎて買った」

その文字を見たとき、私は思わず声を上げて笑ってしまいました。彼は俯いたまま「言うなよ」と小さくつぶやきます。

「普通」と返した夜、彼はどんな顔をして服を選んでいたのだろう。クローゼットの前で迷っている彼の姿を想像したら、もう前夜の落胆はどこかへ消えていました。

クールに見せたくて「普通」と返したくせに、その夜こっそり何度も鏡の前で着替えていたのかもしれない。そんな照れ隠しが、ようやく愛おしく思えた休日でした。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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