1. トップ
  2. “世界ぜんたいの幸福”を目指す主人公たちの言葉が刺さる 「毎話名言」「メモしたい」と話題の『銀河の一票』

“世界ぜんたいの幸福”を目指す主人公たちの言葉が刺さる 「毎話名言」「メモしたい」と話題の『銀河の一票』

  • 2026.5.31
ドラマ『銀河の一票』より(左から)黒木華(星野茉莉役)、野呂佳代(月岡あかり役) (C)カンテレ width=
ドラマ『銀河の一票』より(左から)黒木華(星野茉莉役)、野呂佳代(月岡あかり役) (C)カンテレ

黒木華が主演を務め野呂佳代が共演する現在放送中のドラマ『銀河の一票』(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜22時)。4月のスタート当初から、本作についてはSNS上で「毎話名言が飛び出す」「メモしたい言葉が多すぎる!」などの反響が続出している。ここでは第1話から5月25日放送の第6話までを振り返って、視聴者の心を掴んだ名ゼリフの数々をまとめていきたい。

【写真】キャストの好演も胸を打つ 『銀河の一票』心揺さぶられた瞬間を振り返り

ドラマ『銀河の一票』は、若くして政治の世界で生きてきた女性と市井に生きる女性がバディを組み、東京都知事を目指して奮闘する50日間を活写したオリジナルストーリーのヒューマンドラマ。告発文をきっかけに現与党幹事長の父・鷹臣(坂東彌十郎)から政界を追われてしまう秘書の星野茉莉を黒木が演じ、スナックのママとして働きながらも茉莉との出会いをきっかけに東京都知事を目指す月岡あかりを野呂が演じている。『舟を編む』(NHK)、『あの子の子ども』(カンテレ・フジテレビ系)などの作品で知られる蛭田直美が脚本を手がける。

■茉莉とあかりが目指す「きれいなこと」

本作の見どころは数あれど、真っ先に挙げたくなるのは主人公・茉莉ともう一人の主人公・あかりの“バディ感”。まったく異なる人生を歩んできたものの“世界ぜんたいの幸福”という理想を共有する茉莉とあかり。二人が互いにリスペクトし合い、支え合う間柄であることは、劇中に散りばめられたセリフから感じ取ることができる。

第1話での運命的な出会いを経て、あかりがスナックのママを辞められない理由が描かれた第2話では、あかりが立候補を固辞しつつも、家を失った茉莉を自宅に迎え入れる。“自分より理想的な候補者はいる”と励ますあかりに対して、茉莉は理想の都知事像を熱っぽく語る。茉莉は、ふと我に返った様子で黙って話を聞いていたあかりに「きれいごとかもしれませんが…」と自嘲気味にポツリ。これにあかりは「きれいごとじゃないよ」とつぶやき、優しく微笑みながら「“きれいなこと”だよ」と断言。そして「きれいなことを諦めないって一番強いよ」と茉莉を励ます。真っ直ぐに理想を掲げること、それが政治的な内容であればなおさら“イジリ”の対象になってしまいかねない現代。あかりが茉莉に向けた言葉に、テレビの前で励まされたという人は少なくないはず。

そして都知事選の告示日を直前に控えた第6話では、選挙の準備に勤しんでいた茉莉が、与党の推薦を得て都知事選に出馬表明した幼なじみの若手政治家・日山流星(松下洸平)から、記者を通じて“神輿(みこし)は誰?”と問いかけられる。第6話のラストでは、茉莉が流星に電話で宣戦布告。茉莉は短いながらも濃い時間を共にしたあかりについて「神輿じゃない」と断言。そして「あなたは神輿だろうけど。彼女は違う。これから見せてあげる」と言い放つ。“世界ぜんたいの幸福”に向けて、第7話から本格的にスタートする都知事選への期待を抱かせてくれるエモーショナルな名ゼリフだ。

■人はなんのために生きる? シンプルで力強い答え

“人はなんのために生きるのか?”という根源的な問いに真正面から応答しようとするのも、このドラマの見逃せないポイント。あかりがスナックのママとなった経緯が明らかになった第2話では、回想シーンであかりと先代のママ・とし子(木野花)の出会いが描かれる。10年前、あかりは死を覚悟し、ビルの屋上から飛び降りようとしていた。その時、そこにとし子が現れる。とし子はあかりを自分の店へ連れていき、手作りのサンドイッチを差し出す。そこで、憔悴しきったあかりは「分からなくて…なんのために生きてるのか…」とポツリ。彼女の問いかけに、とし子は少し考えると優しい笑顔で「念のため」とキッパリ。続けて「あるかもしれないでしょ? また。甘いこと。ないかもしれないけど、あるかもしれないから…」と語りかけ、再び「念のため」とあかりに言い聞かせる。

この「念のため」という言葉は、第6話のクライマックスでも再登場。茉莉とあかりは都知事選を前に認知度アップを図るため、暴露系インフルエンサーの透(渡邊圭祐)と動画撮影をすることに。そこで二人は、自暴自棄となり凶行に及ぶ通り魔の男と遭遇。自らの首にナイフを当てた男を、思いとどまるよう説得するあかり。「生きてよ!」と語りかけるあかりに、男は「なんのために?」と聞き返す。これにあかりは即座に「念のため!」と、かつて自分がかけられた言葉で応じる。生きることをあきらめない「念のため」というシンプルかつ力強い答えは、多くの人の心に響くはず。

■この社会は誰もが“穴”に落ち得る

かつて鷹臣(坂東彌十郎)の秘書を務めながらも、政界を追われた“選挙の天才”こと五十嵐(岩谷健司)の「穴に落ちる。準備も覚悟も待ってはくれず、人は不意に穴に落ちる」という意味深なモノローグから幕を開けた第4話。このエピソードでは「穴」をキーワードに、さまざまな登場人物の心情が描かれる。

そんな第4話には、五十嵐が営む「よろず困りごと相談所」に出入りする日雇い労働者の青年・北斗(阿久津仁愛)が登場。ある日、北斗が相談所に姿を見せなかったことから五十嵐や茉莉、あかりは彼の自宅へ急行する。玄関を開けると、そこには腹を押さえながら倒れる北斗の姿が。北斗の保険証を探していた五十嵐は、奨学金の返済が滞っていることや国民健康保険料が未納状態であることを知る。

病院に搬送され一命を取りとめた北斗は、うつ状態の母親に仕送りを続けていたために奨学金返済や国民健康保険料の支払いができなかったと打ち明ける。コロナ禍での就活となり、就職できなかった北斗は、人生の“失敗”を恐れて周囲の人々への相談もできなかったと涙を見せる。話を聞いていたあかりは「失敗じゃないよ」と彼の手を握り「失敗じゃない。穴に落ちちゃっただけ」と語りかける。失敗を恐れるあまりSOSが出せなかった北斗に「いいの! 助けてもらって!」と真剣に訴えるあかりの姿から、サポートを必要とする人に支援の手が届かないもどかしい現実が伝わってくる。

そんな第4話で注目しておきたいのは、鷹臣の後妻で車いすを利用して生活するインフルエンサーでもある桃花の言葉。桃花は配信の中で、車いすで入れない場所があったことを「おかしくない?」と報告すると、配信を見ていたユーザーからは批判的なコメントが届く。コメントの多さに驚いた桃香は「え、待って…」と反応すると「なんでみんな、自分は一生歩ける前提?」と笑顔でカメラに問いかける。人は誰もが、思いがけない事故やトラブル、病気、ケガで傷を負う可能性がある。“健常であることが当たり前”という思い込みにあっけらかんと揺さぶりをかける桃花の言葉に、ハッとさせられる。

6月1日放送の第7話から、物語はいよいよ後半戦へ突入。あかりの過去や鷹臣と桃花の関係、さらに告発文の送り主の正体など、残された謎は盛りだくさん。その一方で都知事選の投開票日に、都民が誰に投票するのかも気になるところ。物語はあかりが当選するという“夢”を見せてくれるのか? それとも流星が当選する“現実”を突きつけるのか? 最終回のラストシーンまで見逃せない!(文:すずきひろし)

ドラマ『銀河の一票』は、カンテレ・フジテレビ系にて毎週月曜22時放送。

元記事で読む
の記事をもっとみる