1. トップ
  2. エピソード
  3. 元バス運転士「初めて運転が怖いと感じた」夜22時の田舎道で“暗闇に溶け込んでいたモノ”に思わずゾッ…!

元バス運転士「初めて運転が怖いと感じた」夜22時の田舎道で“暗闇に溶け込んでいたモノ”に思わずゾッ…!

  • 2026.7.4
undefined
出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

皆さんは、夜遅くに塾の送迎バスを見たことはないでしょうか。

13年ほど前、私が塾のバスを運行していたとき、最終便は22時20分発と遅い時間の出発でした。さらに、地域の特性上、広範囲を運行する必要があったバスは、車庫へ入庫するのが24時を過ぎるのは当たり前でした。

一番遠くまで運行するバスの担当となったある日、私は真っ暗な道で冷や汗をかく出来事に出くわしました。

今回は、雪がちらつく程の寒さだったにもかかわらず、カッターシャツの背中が汗ばむほど驚いたときのお話を紹介します。

田舎の道は恐ろしいほどに真っ暗闇

山間部を運行していた当時、中には街灯もなく真っ暗闇の中を走行する場所も多々ありました。「子どもは怖くないのかな」と思いながら、降車する生徒に「気をつけて帰ってね。」「お迎えはあるの?」など、1人ひとり声をかけるようにしていました。

両サイドに広がる暗闇の中には田んぼや畑が広がります。しかし、何も見えない程の暗闇です。都会に住んでいた私にとって、灯りがない道を運行する怖さを初めて知ったのが、塾の送迎バス乗務でした。

ハイビームで運行しながらも、見通しは悪く、遠くまで照らしてもフロントガラスの向こうは暗闇が大半を占めています。生徒が1人、また1人と降車していくと、なんとなく心細く感じていたのを覚えています。

当時の私は、野生動物やおばけが怖かったのだと思います。夜のバス運行では、恐怖体験を耳にすることが多くあったからです。

しかし、やはり一番怖いのは事故を起こすことです。車のライトの特性を意識しながら、安全な速度で山間部を進んでいました。

車のライトは左側に広がる・・・だから見えるは間違いだった

バスだけでなく、車全般に言えることですが、ヘッドライトは歩行者を守るため、左前方に広がるように照らす仕組みです。そのため、右前方は左側に比べ、少し見にくくなっている特徴があります。

そのような車の仕組みから、ヘッドライトの高さや方向を意識しながら運転していた私は、迫りくる危険に気づいていなかったのです。

一般的な対面通行なら、1車線ずつのため、バスの右側は反対車線の車が走行するはずです。しかし、そのとき運行していたのは一方通行の道。

暗闇が多い右側に注意しつつ、歩行者や野生動物に注意して走行していました。

そのとき、一瞬だけ何かが視界に入ったような気がしたため、ブレーキを踏んで低速走行に切り替えました。しかし、特に何かが近づいているような雰囲気はありません。

少しでも光が当たれば、何かがいることに気づけると思っていたのです。そして、再び歩行者が歩いているかもしれないと、左側に視線を移したそのとき、ハッと気づき慌ててブレーキを踏みました。

前方約5mほど先に、歩行者が歩いていたのです。

真っ暗闇に全身黒の服・・・気づけなかったら危なかった

歩行者は全身黒の服。

よく見て人だとわかったものの、パッと見たときは野生動物や電柱柱かと思うほど、暗闇の風景に馴染んでいました。

正直なところ、「暗闇で黒い服は逆に危ない」と言いたかったほどです。しかし、そう感じたのは、ほんの一瞬です。

もしも右前方に意識を向けていなかったら・・・
もしあのとき、速度を落としていなかったら・・・

そう考えると、寒いはずの車内で背中に汗が伝うのを感じました。そのときの恐怖は、ヒヤリハットとして、今でも私の記憶に残っています。

いつまで経ってもリアルに思い出せるほど、初めて運転が怖いと感じた出来事だったのです。

幸い、速度を落としていたことで事故につながることはありませんでしたが、やはり一瞬頭をよぎった最悪の出来事は、強烈なイメージとして残ったのだと思います。

歩行者はバスに気づき、道を譲るように少し横に寄り、変わらず歩いていました。

夜道の運転は歩道だけでなく両側面に注意しておこう

そんな出来事から、夜道のバス運行で、より慎重な運転になったことは言うまでもありません。それは、自家用車でも同じことが言えます。

歩行者に注意するが故に、右側面は不注意になりがちです。そんな夜間運転の特性を意識しているだけでも、夜の事故を防げるものです。

バスの運転をしていたからこそ、知っているヒヤリハット。今は娘や息子が運転するとき、教育係になったつもりで注意を促しています。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名OK】

の記事をもっとみる