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新築を購入した30代夫婦「やめてほしい」ふと庭を見ると…予想外の光景にモヤッ【一級建築士は見た】

  • 2026.6.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「ふと庭を見ると、うちと境のフェンスに、お隣の布団が干してあったんです。自分の家のベランダで干すならわかるのですが、うちが付けたフェンスに掛けられると、見栄えも気になってしまって…」

そう話すのは、郊外の新築戸建て(4LDK・延床約33坪/土地約42坪、約5,300万円)を購入したWさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。日当たりのよい庭が気に入って選んだ住まいでしたが、隣戸との境のフェンスをめぐって、思わぬ悩みを抱えることになりました。

Wさん宅のフェンスは、自分たちが費用を出して敷地内に設置したもの。それなのに、隣の家がそこに布団や洗濯物を掛けて干すことがあり、もやもやが募ります。

「やめてほしいけれど、これからずっとお隣さんなので、強く言って角が立つのも避けたくて」とWさんは振り返ります。

自分のフェンスでも、いきなり実力行使はしない

Wさん宅のフェンスは、自費で敷地内に設置した単独所有のもの。ですから、隣がそこに布団を干すのを「やめてほしい」と伝えること自体は、おかしなことではありません。

ただし、だからといって、掛けられた布団を勝手に外したり、相手に強い口調で抗議したりするのは禁物です。相手は「境界のフェンスだから、お互い使えるもの」と、悪気なく思い込んでいることも少なくありません。いきなり実力行使に出ると、かえってご近所関係をこじらせ、長く尾を引くトラブルになりかねません。

まずは、フェンスが自分たちの所有であることを前提に、穏やかに事情を伝えるのが筋です。

Wさん夫婦はどう対応したのか

もやもやを抱えていたWさん夫婦は、まず売買時の書類でフェンスが自分たちの所有であることを確認しました。

そのうえで、日ごろのあいさつを大切にしながら、あるとき「うちで付けたフェンスなので、汚れやさびでお布団を傷めてしまったら申し訳なくて」と、責めない形で切り出してみたそうです。

相手は、境界付近にあるフェンスだったため、Wさん側の所有物だと深く考えていなかったようで、「すみません、気をつけます」と応じてくれました。

以後、お隣がフェンスに布団を掛けることはなくなり、Wさん夫婦もひと安心。「角を立てずに、所有のことだけを伝えたのがよかったのかもしれません」とWさんは振り返ります。

家を買うときは「境界まわり」まで確認して選ぶ

戸建ての購入を検討する際は、間取りや日当たりだけでなく、境界まわりがどうなっているかも確認しておくと安心です。とくに以下の点を意識してみてください。

・境界の塀やフェンスが、自分の所有か、隣との共有か(誰が費用を負担したか)
・境界線がどこにあるか(境界標の位置、塀やフェンスとの関係)
・将来の補修や建て替えの際に、費用負担でもめる余地がないか

ご近所と「気持ちよく」暮らすために

境界の塀やフェンスは、毎日目にするものだけに、ちょっとしたことが気になり始めると、暮らしの満足度に響いてきます。やっかいなのは、「誰のものか」があいまいなまま、お互いが思い込みで使ってしまうことです。

大切なのは、まず所有関係をはっきりさせること。そのうえで、自分の所有なら筋を通して穏やかに伝え、感情的な実力行使は避けること。相手も悪気なく使っていることが多いので、淡々と事実を伝えるだけで解決することも少なくありません。

「境界にあるからお互い使えるもの」「自分の敷地側だから自分のもの」と勝手に思い込む前に、「この塀は誰のものか」を一度確かめてみること。それが、境界をめぐるご近所トラブルを避ける第一歩です。


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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