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離婚した50代女性→「いずれやればいい」“年金分割”の手続きを放置した結果…3年後、直面した“想定外の事態”【お金のプロは見た】

  • 2026.6.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、3年前に離婚された50代Cさんの体験談です。

慰謝料や財産分与の話し合いに気を取られているうちに、年金分割の請求期限が過ぎてしまい、老後の年金に上乗せできたはずの分を受け取れなくなった経緯をご紹介します。

「離婚の話し合いが済めば、ひとまず安心」と考えていたが…

Cさんは50代の女性。3年前、ご主人と協議離婚をされました。

離婚にあたっては、慰謝料や財産分与の話し合いに力を注がれ、それらがまとまったことで、ひとまず区切りがついたと感じていらしたといいます。年金については、「いずれやればいい」と考えていました。

「お金の話し合いは済ませたので、年金もそのうち、と思っていました」

「年金分割には期限がある」と後から知る

しばらくして、Cさんは年金分割という仕組みに期限があることを知ります。

年金分割は、婚姻期間中の厚生年金の記録を夫婦で分け合える制度です。ところが請求には期限があり、Cさんが離婚された当時のルールでは、離婚した日の翌日から2年以内でした。気づいたときには、その期限を数か月過ぎていたのです。

「期限があるとは、思ってもみませんでした」

Cさんはそう振り返ります。

期限を過ぎると、請求そのものができなくなる

年金分割には、夫婦の合意や裁判所の手続きで割合を決める「合意分割」と、配偶者の扶養に入っていた期間を自動的に半分に分ける「3号分割」があります。いずれも、分けられる上限は2分の1までです。

この請求期限は、2026年4月1日以後に離婚された方は5年に延長されました。ただし、それより前に離婚された方は、これまでどおり2年のままです。期限を過ぎると、家庭裁判所への申し立てもできなくなります。

Cさんが受け取れるはずだった上乗せは、試算で毎月3万円規模。生涯にわたる差を考えると、小さくない金額でした。

離婚の手続きと一緒に、年金分割も進める

離婚を考えるとき、気持ちが向かいやすいのは慰謝料や財産分与かもしれません。けれど、老後の暮らしに長く関わるのは、年金分割のほうです。

離婚日によって請求期限は2年または5年と分かれますが、いずれにせよ、後回しにすると忘れてしまいがちです。離婚の話し合いを進めるときは、年金分割の手続きも進めていきましょう。

老後の年金は、一度逃すと取り戻せません。離婚のときこそ、目の前のお金と将来のお金の両方に目を向けておくことが大切です。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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