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フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!

  • 2026.5.24

「クラブの進化に合わせた打ち方をすれば、フェアウェイウッド(以下・FW)は簡単になりますよ」 という今野一哉コーチが、昔のクラブから進化してきたポイントを解説しながら、今どきFWのベストスイングをレッスン。

苦手な人ほど効果絶大!

FWでのミス激減でスコアがアップする打ち方を伝授する。

「新旧」モデルで「進化」を追ったらわかった!

大型化していない今も200cc以下のまま

新旧5モデルを「アドレスカット」で並べてみると、サイズアップしているように見えますが、じつはヘッド体積はドライバーのような大型化はしていません。現在も3Wでもほぼ200cc以下なのは、そこまでの大きさが必要ないため。地面の上のボールを打つには「大きくすればやさしくなる」は絶対ではなく、振りにくさ、扱いにくさにつながってしまう。これはドライバーにもいえることで、ヘッド体積がフルサイズ(460cc)より小さいミニドライバーが打ちやすい人は、長さだけでなく体積にも恩恵を受けている場合が考えられます。

大きくなったように見えるのはヘッド形状の変化によるところで、ドライバー(写真右)ほどの大型化は今も無意味と考えられている。

投影面積は広がりうしろに長くなった

フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!
「昭和(右)と今どき(左)を比べると1センチくらいうしろに長くなっています」(今野)

体積に大きな変化がなくても、形状によって投影面積は広く「うしろに長くなった」のは進化の表れです。投影面積の広さは「構えたときに安心感が得られる」といわれていますが、それ以上にFWにおいては、素材やテクノロジーの進化よりもやさしさや打ちやすさを演出している部分で、これについては次ページで詳しく説明します。

【ネック形状】軽量化で低重心設計に

FWは「低重心化」が大きなメリットとなるので、ネック形状も大きく変わりました。ネックに重量をとられないための設計が行なわれ、ホーゼルを貫通させたキャロウェイのビッグバーサのネッ“S2H2”は、超・画期的な設計で人気クラブに。テーラーメイドのM2もネックに溝を設けて軽量化。そして近年は「重量をとられるから」ということでFWには搭載されにくかったネック部分での弾道調整機能がついたモデルも増えてきました。

昭和のFWはネックにかなりのボリュームがあるが(右上)、メタルウッドの時代からはネックが細く、短くなり重心が低く下がっていった。

今どきFWは開発努力により、ネック部分にカチャカチャをつけても重量を大きくとられず、低重心化を図れるモデルが増加。

【オンセット】出っ刃で球が拾いやすい

フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!
出っ刃はボールの下にヘッドを入れやすい形状だが「下に入れようとしてダフリやトップが出る打ち方になっている人が多い」と今野

FWは新旧を比べても基本、シャフト軸線上よりフェースが前に出たオンセットですが「刃」に注目。今どきのFWはリーディングエッジが前に出てきて、ボールを拾いやすくなっています。ただし、デメリットもあって、出っ刃は刃からヘッドを入れたくなる。FWが苦手、うまく打てない、という人はヘッドを刃から地面に入れてしまうことが元凶。今どきの形状と機能を活かして、ボールをうまく拾える打ち方をしてほしいですね。

【フェース高】薄い=重心が「低い・長い・深い」へと進化

2010年(平成中期)からFWは、フェース高が低くヘッドが薄い「シャロー形状」がスタンダードに。それによって、さまざまな“重心位置”がFWをやさしくしていきました。フェース高が低くなると「重心が下がる」ため打球が高く上がりやすくなる。さらに平べったくなることでフェース長が長くなるので「重心距離が長く」なる。「重心を深く」する工夫も施され、ヘッドがブレにくくオートマチックに動くようになりました。また、ボールのつかまりやすさに影響する「重心角も大きく」なっているのも特徴のひとつですね。

フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!
平べったい形状は重心角も「大きく」しやすいので、今どきのFWは球のつかまりもよくなっている

ロースピン化はメリットかデメリットか?

フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!
シャロー形状によって、重心の高さは「低く」、重心の距離は「長く、深く」なった

ヘッド後方が高いディープバックは重心も高くなるため、シャローバックと比較すると重心位置は「浅く」、今どきのFWのほうが「深重心」設計です。じつはこれ、アマチュアにとっては表裏一体の性能。重心が深くなるとスピン量は減って打球が強くなるので飛距離は伸ばしやすい。その一方で、スピン減によって打球の浮力が低下するため、打球か上がりきらない。理想的な弾道とならないアマチュアにとっては懸念材料になっているケースがあります。

フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!
深・低重心化したFWは“アウトサイド・イン軌道”と相性がいい!

FWの進化をたどると、ボールのミートのしやすさ、上がりやすさは確実に向上している。それでも上手に打ちこなせない人は「進化に合わせたスイングのアレンジも必要ですね」と今野。FWの苦手克服の最適解は“アウトサイド・イン軌道”の打ち方にある!

アウトサイド・インでも「球がつかまる」「真っすぐ飛ぶ」

重心が「高め・浅い」オールドFWは、ボールを高く上げて右に飛ばない打ち方が必要なので“インサイドアッパー”の軌道がベストな打ち方。しかしこれは、地面の上の球を打つには上級テクすぎる。昔だけではなく、今でもFWが難しいクラブであることに拍車をかけていますね。

令和のニューFWの特徴は「低重心」で、重心の距離が「長く・深い」。慣性モーメントが大きくボールのつかまりがいい。このボールが高く上がりやすく、つかまりもいい、という性能からも“アウトサイド・イン”軌道がマッチする。このスイング軌道で打った結果も思ったとおり!

ボールをしっかりミートしながら真っすぐ飛ばすことができました。

バックスイングの軌道よりもクラブをインへと振り下ろし、クラブを高く振り抜いていく“インサイドアッパー”で打つと、弾道は右へ飛ばず、十分な高さも出せる。

ヘッドを外から入れて左に振り抜く軌道で打つと、球筋はやや左打ち出しからのフェードに。スピンがしっかり入って、スピンと高さでグリーンに止まる打球になった。

「アウトサイド・イン」で打つと……

フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!
ボールがつかまらず、スライス球に。「右に飛ぶ!と感じて、ヘッドを急激に返す動きもしたくなる……」(今野)

「インサイドアッパー」で打つと……

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ヘッドがボールの手前に早く落ちてしまった。「慣性モーメントが大きい薬が毒になったパターンですね……」(今野)

「ボールを左に置く」「ビハインド・ザ・ボール」で思い切って振り抜く!

フェアウェイウッドの“正しい打ち方”とは?苦手な人ほど効果絶大!
ボールと頭の位置がポイントです!

「刃」から入れずに「バンス」から入れる

アウトサイド・イン軌道で振る際には、3のお約束を守ってください。ひとつめはボール位置を左寄りにセットする。ドライバーのように左カカト線上でもOKで、ボールを左に置くとヘッドの入射角がゆるやかになり、アウトサイド・インのダウンブローで打っているつもりでも「刃から」ではなく「バンスから」地面に着地する。

ふたつめは、頭を右に残す「ビハインド・ザ・ボール」のインパクトで、こちらもアウトサイド・インの度合いが緩和され、ソールを滑らせるようなヘッド軌道になるため当たりがよくなります。

3つめは、アウトサイド・イン軌道でも躊躇せず思い切って振る。FWを苦手としている人はそもそも“振り”が足りていません。FWの大ミスは「ヘッドの刃が地面に刺さる」が大半ですが、これもボールに当てにいこうとするのが原因のひとつ。アウトサイド・イン軌道から「ソール部の“バンス”から地面にタッチする」に変えれば苦手をすぐに克服できます。

〇バンスからタッチでインパクト!

アウトサイド・インがイメージよりも弱まる

ヘッドをアウトから鋭角に入れるダウンブローをイメージしても左寄りのボールをビハインド・ザ・ボールで打つと、実際のスイング軌道は極端ではなく、自然にほどよいアウトサイド・インになってくれる。

アウトサイド・イン軌道で振りながらバンス(ソール)を地面にタッチさせるようにインパクトすると、ヘッドの入射角がゆるやかになりミート率が高まる。

×刃からタッチがミスのもと!

ボールは右側にあるほどヘッドを鋭角に入れすぎてしまう。左寄りの位置のほうがボールをうまく拾って打てる。

頭を右に残したビハインド・ザ・ボールの形にならず、頭や上体が左に流れるとヘッドは「刃」から入りやすくなってしまう。

いかがでしたか。今どきフェアウェイウッドモデルの練習では、ぜひアウトサイド・インを意識してみてください!

レッスン=今野一哉
●こんの・かずや/1982年生まれ、千葉県出身。スイングやギアも古い時代から最新まで豊富な知識をもつプロコーチ。東京都江戸川区の平井駅近くの「キッズゴルフクラブ」主宰。

写真=田中宏幸
協力=新東京ゴルフ倶楽部

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