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子どもの動画視聴やゲームが長時間に……脳科学者が考えるメディアとの適切な付き合い方とは?

  • 2026.5.20

今や日常生活と切り離せないネット動画やゲーム。でも子どもが楽しんでいるからといって、放っておいても大丈夫なのでしょうか?この記事では東北大学で脳科学・発達心理学を研究する瀧靖之教授が「子どもが夢中になれる力」を科学的に解説する書籍『夢中になれる子の脳』(サンクチュアリ出版)の一部を抜粋してお届け。今回は子どもが「夢中」になってしまうメディアとの付き合い方を考えていきます。

動画は子どもにとって「いい夢中」「悪い夢中」?今だからこそ考えたい、メディアとの付き合い方

今や小さい子どもであっても自在にタブレットを操り、好きな動画を見ている……そんなことも珍しくない時代。でも、子どもが動画やゲームに「夢中」になっているからと言って、親はそのまま放っておいてもよいのでしょうか?

瀧教諭は『悪い夢中にならないように、「付き合い方」を学んでもらいましょう』と提案しています。

書籍によると『悪い夢中とは、生活に悪影響を与えるものにはまってしまっている』状態。

例えば、睡眠不足になったり、お金が必要以上にかかったり、日常生活を送るのに支障が出たり……。好きというよりも依存に近い状態になっているのが「悪い夢中」と言えます。

一方で「いい夢中」は『「楽しいからやる!」と、自発的に動いている状態のこと』を指します。

瀧教授は『メディアから子どもを切り離すことはできないと考えたほうがいいでしょう。私たち大人がスマホを手放せないように、それは、 「そこに当然あるもの」として考える方が自然です。』とした上で『それを無理やり禁止したり、必要以上に遠ざけようとしたりしてしまうと、大きな反発が生まれてしまいます。』と続けます。

では、親が子どもに動画やゲームの禁止を強制することで、子どもは反発し、親もストレスをためてしまう……そんな事態に陥らないためにはどうしたらよいのでしょうか?

書籍で大前提として挙げられているのが『家庭環境で一番大事なのは、楽しい空間です。』ということ。子どもへのスキンシップや会話を通して、子どもの豊かな心、家族への愛情を育む……それが「悪い夢中」を防ぐことにもつながっていきます。

そして、動画やゲームに関しては『基本的には「さわっていい時間(スクリーンタイム)」を決めること。また、「宿題を終わらせてから」などのルールを決めること』が大切です。

ルールの決め方にもポイントがあります。瀧教授は子どもの「強制されている」という感覚を減らすためにも『一方的に言うことを聞かせるのではなく、どんな形であれ、最後は子ども自身に決めてもらうこと』を提案しています。

また、メディアを遠ざけることが難しい現代だからこその「使い方」も。

例えば、YouTubeの動画をただ観て終わりにするのではなく、紹介されていることと同じことを実験してみたり、体験してみたりすることで、実生活につなげることができます。

一方、ゲームがどうしても好きな子なら、ゲームに関わる仕事はどんなものがあるか、親子で一緒に調べてみるのもおすすめです。

『「ゲーム自体をつくる側になる」、そのためにはどんな勉強が必要で、どんなキャリアの道筋があって......と、そこまで考えられれば新しい世界が見えてきます。』と瀧教授。

メディアをどう使うかは『知恵と工夫次第。親自身が疑問や好奇心を持つことで、上手にメディアと付き合っていけるかもしれません。』と記しています。

2026年4月7日発売『夢中になれる子の脳』

『夢中になれる子の脳』
東北大学で脳科学・発達心理学を研究する脳科学者・瀧靖之教授が「子どもが夢中になれる力」を科学的に解説する一冊。子育て中の親の不安にQ&A形式で答えながら、子どもが自分らしく自信をもって人生を歩めるよう、必要となる親のかかわり方を紹介しています。

著者:瀧靖之
1970年生まれ。東北大学加齢学研究所臨床加齢医学研究分野教授。東北大学スマートエイジング学際重点研究センター長。医師。医学博士。
脳の発達や加齢、認知機能の変化を、MRIを用いた大規模脳画像解析によって研究。また、最新の脳研究と自身の子育ての経験を踏まえ、科学的な子育てを提唱している。

出版社:サンクチュアリ出版
2026年04月07日発売
四六判/ソフトカバー/本文224ページ
定価:1,500円(税込1,650円)


(構成・記事:ママテナ編集部書籍チーム)

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