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安定して飛距離を出す方法は?「フォローで腕を…」プロが解説

  • 2026.5.14

一見ユニークなスイングの見た目とは裏腹に、優勝のほかトップ10フィニッシュは11回。抜群の安定感を誇る金子駆大のスイングを徹底解説する。

インパクト

安定して飛距離を出す方法は?「フォローで腕を…」プロが解説
インパクト(左)、フォロースルー1(右)【Point】インパクトで左手が掌屈している(写真左)

インパクトで注目すべきポイントはふたつ。ひとつ目は「ヘッドビハインドボール」といって、ボールの位置よりも頭が右に残っていることです。このポジションを維持すると入射角が適正化され、ボールを強く叩くことができる。ボールの真上に頭が移動してしまうと“詰まった”インパクトとなり、打ち出しが不安定になってしまいます。

ふたつ目は「手の形」。左手首がやや手の平側へ折れる「掌屈」という動きが見られます。この動きは意図的に行なっているのではなく、先行する体と腕に対してヘッドが遅れ、その負荷が手首にかかって起こる現象です。これによってロフトの変化が制御され、安定した打ち出しを得ることができます。

フォロースルー~フィニッシュ

安定して飛距離を出す方法は?「フォローで腕を…」プロが解説
フォロースルー2(左)、フィニッシュ(右)【Point】右カカトがあまり浮かない(写真左)

フォロースルー

男子プロのなかでは、とくに腕が真っすぐのまま動く時間が長いです。通常、胸の回転にブレーキがかかりはじめて腕が回旋(ローテーション)し、ヒジが畳まれるタイミング。飛ばしで有名なローリー・マキロイはどちらかといえば畳むのが早いタイプですが、金子選手のように腕が伸びたままのタイプは、フェースの向きを安定させることに長けています。これもまた、彼の卓越した柔軟性があってなせるワザです。

フィニッシュ

フィニッシュでは体を起こしており、体への負担が少ない姿勢をとっています。左ワキが大きく開いているところを見ると、自信をもって振り切っているのでしょう。ダウンスイング中、左腕でクラブを引いてくる意識が強いと左ワキは開きやすくなる。振り切る最後まで両腕を胸の前にとどめるタイプの選手もおり、石川遼選手などはその代表例。腕と体の一体感を最後までキープしながら、フィニッシュまでスイングしています。

【神ワザPoint】

アドレス時の左足(左)とインパクト後の左足(右)を見比べると、ツマ先の向きが大きく変化しています。ツマ先が開くというよりは、カカトが内側へ回るような動きをしている。これは、切り返し以降に左ツマ先方向に地面を強く蹴り込む力をかけた結果、その地面反力で一瞬体が浮くために足が回転しているのです。自分の力だけではなく、地面からもうまくパワーをもらいながらヘッドを加速させています。

アッキー永井の独り言②

21年に松山英樹選手が日本人としてはじめて「マスターズ」を制してから早4年が経ちました。その間にも「ZOZO CHAMPIONSHIP」など、日本人選手とPGAツアーの選手がしのぎを削る戦いがありましたが、松山選手以外の日本人がPGAツアーで優勝をすることはありませんでした。金子選手がベイカレントクラシックで衝撃を受けたように、まだまだ世界の壁は高い。

それでも、26年シーズンは石川遼選手をはじめ、多くの日本人選手がPGAツアーや下部ツアーのKorn Ferry Tourに挑戦します。彼らの活躍と日本男子ゴルフのさらなるレベルアップが楽しみです。

いかがでしたか? 金子選手のスイングをぜひ参考にしてください!

金子駆大
●かねこ・こうた/2002年生まれ、愛知県出身。177cm、83kg。2025年は飛躍の年となり、「関西オープンゴルフ選手権」でツアー初優勝、「三井住友VISA太平洋マスターズ」では2勝目をあげて賞金王に輝く。NTPホールディングス所属。

解説=アッキー永井
●ながい・あきふみ(永井研史)/1987年生まれ、神奈川県出身。“アッキー”の愛称で親しまれている人気コーチ。人体解剖学や物理学の視点を取り入れたわかりやすいレッスンに定評がある。

写真=田中宏幸
撮影トーナメント=ベイカレントクラシック

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