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ある日突然、知らない我が子がやってくるのは男性ばかり? 卵子提供がテーマの漫画で「産む側とされる人たちにサプライズを」【著者インタビュー】

  • 2026.5.1
(C)鳥野しの/KADOKAWA(ビームコミックス)
(C)鳥野しの/KADOKAWA(ビームコミックス)

【漫画】本編を読む

出産経験のない女性のもとに、ある日突然「あなたの子どもです」と少女が訪ねてくる。少女は、女性の“卵子提供”によって生まれた子どもだった——。『egg わたし、あなたの子どもです。』(鳥野しの/KADOKAWA)は、他人の卵子や精子を利用することで誰でも子どもをつくることができる制度“egg”がある架空の社会の物語。

本作では、ドナー(卵子提供者)とレシピエント(卵子提供によって生まれた子ども)の人生の交わりを描く。二者は求め合うことも求め合わないこともあるが、その関係は複雑だ。親になる資格とは? セクシュアリティとは? そして人間同士のつながりとは? 人と人との在り方について改めて考えさせられる本作に込めた想いを、著者の鳥野しのさんに聞いた。

——他人の卵子や精子を利用することで誰でも子どもを作ることができる…ファンタジックでありながら、現実と地続きにあるような世界観に衝撃を受けました。本作は2020年に執筆を始めたそうですが、制作に至った経緯を教えてください。

鳥野しのさん(以下、鳥野):連載の企画を考えていた時期、立て続けに「独身中高年男性のところに、ある日突然存在を知らなかった子どもが現れる」というフィクション作品に当たりまして。一方で「出産可能年齢ギリギリの女性が、子どもがほしくて婚活・妊活をがんばったけど結局成就しなかった」というエピソードもあり、「なんかこれ、めちゃくちゃ不公平では?」と思ったんですね。

どうやったら本来「産む側」とされている人たちに同じようなサプライズを起こせるかな…? と考えた結果、この漫画の構想に辿り着きました。

——卵子提供は非常に難しいテーマだと思います。描く上で注意されたことはどんな点でしょうか?

鳥野:描き始める前にひとつだけ決めたのは、「eggによって生まれた子を絶対に不幸にしない」ということでした。扱いようによっては、えげつないことがいくらでも描ける設定でしたが、そこを描くことを本筋にはするまい、と。

——卵子提供者の中には「子を持つ女性」も「シングルの女性」も存在します。お互いに理解しあうのが難しいときもあると思いますが、本作はどちらの女性も共感できるような内容ですね。とくに工夫されたことはありますか?

鳥野:そう見えていたなら本当に嬉しいです。どちらの立場の人にも敬意を欠かぬように努めたつもりですが、自分の周囲にはお互いの立場を尊重して気遣える人たちが多いので、自然とお手本にさせてもらっていたのかもしれません。

取材・文=吉田あき

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