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マンション機械式駐車場の「下段」を契約した30代夫婦→3列ミニバン納車直後、新車を襲った“悲劇”

  • 2026.5.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。マンション管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。車を買い替える際、駐車場に収まるか不安に感じた経験はお持ちではないでしょうか。車を買い替える際、駐車場に収まるか不安に感じた経験はお持ちではないでしょうか。

今回はマンションの機械式駐車場において、事前の確認不足から新車に傷をつけてしまい、大きなトラブルに発展したエピソードを紹介します。

管理員への口頭確認が招いた新車の擦り傷トラブル

築15年のファミリーマンションで、ある若手の管理担当者が居住者から緊急の連絡を受けました。連絡してきたのは、地下にパレットが沈むピット式機械式駐車場の「下段」を契約している30代のご夫婦です。

第2子の誕生を機に、3列シートのミニバンへ買い替えた直後の出来事でした。納車されたばかりの新車をパレットへ入庫させた後、格納ボタンを押した直後に上部の鉄骨と屋根が擦れてしまったのです。夫が慌てて緊急停止ボタンを押したため大破は免れましたが、新車のルーフには数十センチの擦り傷と塗装の剥がれが生じてしまいました。

契約していた下段の区画は、高さ1.55mの制限がありましたが、新しいミニバンは全高1.70mあったということです。多くの機械式駐車場には車両を検知するセンサーが備わっていますが、検知位置や感度には機種ごとに差があります。

今回は15センチの超過だったため、センサーが反応しないまま格納動作が進んでしまったのです。夫婦は新車の購入にあたり、車庫証明の取得に必要な保管場所使用承諾書を管理担当者経由で受け取っていました。書類は車両情報を記載するものの、駐車場のサイズ制限と照合する性質のものではありません。

しかし夫婦は「書類が問題なく出たのだから駐車場の利用も問題ない」と認識していました。さらに顔なじみの管理員へ「ミニバンに買い替えるけど大丈夫か」と口頭で念押しした際にも「大丈夫だと思いますよ」と返答されていたため、安心して購入を決めていたのです。

深刻なトラブルへの発展と上司による対応

現場の管理員に事情を聞くと、過去に別の居住者から似たような問い合わせを受けた記憶があり、その印象のまま曖昧に答えてしまったと判明します。もちろん管理員個人の口頭での返答は、管理会社の正式な見解ではありません。

しかし、居住者の立場からすれば管理員も会社を代表する人間の1人であり、その言葉を信じてしまう状況も理解できます。担当者は何度かご夫婦の自宅を訪問して話し合いを重ねましたが、感情的なすれ違いは深まるばかり。

対応の限界を感じた担当者が、上司であるマネージャーへ相談したところ、上司は「自分が直接伺ってくるよ」と告げてご夫婦の自宅を訪問しました。翌日出社した上司は「話はついたから大丈夫」とだけ語り、事態を収拾したのです。

機械式駐車場は書面でのサイズ照会が原則

このトラブルの根本的な原因は、車両サイズの制限という重要な要素を口頭のやり取りだけで済ませてしまった点にあります。機械式駐車場には全高や全長に加えて、全幅や車重を含めた4つの制限が厳格に定められているのです。車がパレットに乗ったからといって、制限サイズ内であるとは限りません。

また、車庫証明用に発行される保管場所使用承諾書は、車両サイズの適合確認とは別の手続きです。車の買い替えを検討する段階で、車検証やカタログの情報を管理会社へ提示し、入庫が可能か書面で正式に照会する手順を踏むことが、大切な愛車を守りトラブルを防ぐ有効な自衛策となります。



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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