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「そっちが悪いだろ!」住宅街の細い路地で接触…一方的に怒鳴られた女性を救った“決定的な記録”

  • 2026.5.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

住宅街の細い路地で、車同士がギリギリですれ違う…。そんな場面にヒヤッとした経験はありませんか?

地域の人は「ここで待つ」「この場所で譲る」といった暗黙のタイミングを理解していても、土地勘のないドライバーがそのまま進入してしまい、接触事故につながるケースは少なくありません。

特に狭い道での事故は、「自分は悪くない」と感じやすく、感情的なトラブルに発展しやすいのも特徴です。

「ゆっくり進んでいたのに…」住宅街の路地で起きた接触事故

ある日、住宅街の細い路地で事故に遭った40代女性のHさんが来社されました。

事故現場は、地元では「どちらかが少し待って譲る」という暗黙の了解があるような狭い道だったそうです。そのため、この道を通り慣れているHさんはかなり徐行しながら慎重に進行していました。

ところが、対向から来た車は土地勘がなかったのか、あまりスピードを落とさないまま路地へ進入。お互いが「ギリギリですれ違えるだろう」と判断した結果、車体同士が接触してしまったのです。

事故後、Hさんは興奮した様子の相手ドライバーから、

「そっちが悪いだろ!」

と、強い口調で怒鳴られたのだそうです。Hさん自身も突然怒鳴られたことで大きなショックを受け、「自分が全面的に悪いのかもしれない…」と感じてしまったと語っていました。

ドラレコ確認で見えた事実…Hさんの過失が軽くなった理由

しかし、その後ドライブレコーダー映像を確認すると、状況は少し違って見えてきました。

相手側の車は、住宅街の狭路としては比較的スピードが出ており、十分な減速をしていなかったことがわかったのです。結果として、Hさん側の過失は、本人が想像していたより小さく認定されました。

交通事故では、事故直後に強く主張した側が有利になるわけではありません。

実際には、どの程度減速していたか、安全確認をしていたか、道路状況に合った速度だったか、回避可能性があったかといった走行状況が重視されます。

なかでも、狭い道路では、感情論よりも「どれだけ慎重な運転をしていたか」が重要視されやすいのです。

住宅街の狭路では「徐行義務」が重要になることも

住宅街や見通しの悪い狭路では、道路交通法上も慎重な運転が求められます。

道路交通法では、見通しの悪い交差点や曲がり角などでは徐行義務が定められているほか、さらに道路状況に応じた安全な速度で走行しなければなりません。

特に、住宅街の狭い道では、子どもの飛び出しや自転車との接触、対向車とのすれ違いなど、さまざまな危険が想定されます。そのため、「このくらいなら通れるだろう」という感覚だけで進行すると、事故が起きた際に不利に判断されるのです。

実際の保険実務でも、狭路にもかかわらず十分に減速していなかった場合や、相手車両への配慮が不足していたと判断された場合には、過失割合に影響するケースがあります。

そのため、事故後に「こちらが優先だった」「相手が避けるべきだった」と主張するだけでは十分ではありません。狭い道の事故では、“どれだけ慎重に安全確認を行っていたか”が重要な判断材料になりやすいのです。

狭い道でのトラブルを防ぐためにできること

住宅街の狭路では、「通れるかどうか」よりも「安全に譲れるか」を優先する意識が大切です。特に次のような点は意識したいところです。

・狭路では通れるかより安全に譲れるかを優先する
・土地勘のない道では特にスピードを落として慎重に進む
・無理に進まず、待避スペースで譲り合う
・ドライブレコーダーを活用し、万が一の証拠を残せるようにしておく

狭い道では、ほんの少しの焦りや「行けるだろう」という判断が接触事故につながることがあります。

だからこそ、譲ったほうが早いくらいの気持ちで走行し、大きなトラブルを防ぐことに努めましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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