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16年前、「朝ドラ主題歌」で一世を風靡した“国民的アーティスト” 実は『偏差値67.5 難関大学』出身の素顔

  • 2026.5.12

音楽番組で活躍する人の中には、親しみやすい雰囲気の奥に、驚くほどの知性と努力を重ねてきた人がいます。今回は、“実は高学歴な芸能人”をテーマに5名をセレクトしました。本記事ではその第1弾として、水野良樹さんをご紹介します。

いきものがかりのリーダーでソングライター、株式会社MOAI代表取締役でもある水野さんの魅力とはーー?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です 
※一部、作品に関するネタバレを含みます

小学校の“生き物係”から始まった、いきものがかり結成秘話

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公開収録を行った いきものがかり 水野良樹(C)SANKEI

水野良樹さんの原点は、神奈川県で過ごした学生時代にあります。1982年に生まれた水野さんは、小学校〜高校で同級生の山下穂尊さんと一緒に、1999年2月1日「いきものがかり」を結成しました。

ユニット名は、2人が小学校1年生のときに金魚に餌をあげる「生き物係」をしていたことに由来します。転機は同年11月3日でした。

地元の厚木・海老名や小田急線沿線で路上ライブをしていた水野さんたちの前に、同級生の妹である吉岡聖恵さんが飛び入り参加します。吉岡さんが歌い、水野さんと山下さんが演奏する形になったことで、3人組としてのいきものがかりが動き出しました。いきものがかりが3人組として歩み始めた背景には、幼なじみ同士の結成と、路上ライブの現場で起きた偶然の出会いがありました。 

一橋大学社会学部卒…偏差値67.5の難関を突破した努力家だった

水野さんを語るうえで欠かせないのが、一橋大学社会学部を卒業している点です。大学2年次からはプロを目指して音楽活動を本格化させたため、授業と音楽の両方に向き合う日々を過ごしていました。

一橋大学がどれほど難関かは、数字でも見えます。一橋大学の偏差値は65.0〜72.5、社会学部は67.5です(偏差値・河合塾調べ)。これは受験生の中でもかなり高い学力が求められる水準です。

水野さんは明治大学在学中に仮面浪人をしていた1年間を「一橋大学ウェブマガジン」のインタビューにて次のように語っています。

明治大学の1年間は、親に衣食住の面倒は見てもらったものの、自分なりにアルバイトをして授業料の一部を稼ぎ、ランチ代はいくらまでなら使えるかを計算してその範囲内で済ませるようにするなど、いわば生活力のようなものが少しでも身についたのは良かったと思います。けれども、毎日朝から晩までずっと外にいたので、思ったように勉強はできませんでした。親にプレゼンテーションして大見得を切ったものの、思ったようにはできない等身大の自分に気づいたこともいい経験でした出典:「自分のつくった曲がずっと人に寄り添い続けていくことが、希望につながる」(一橋大学ウェブマガジン掲載)

勉強を続け合格をつかみ、その後も音楽を諦めなかった姿に、水野さんの粘り強さが表れています。 

大ヒット曲『ありがとう』で朝ドラ視聴者の心をつかんだ国民的アーティスト

水野さんの功績は、いきものがかりの代表曲を数多く生み出してきたことです。代表的な曲には『SAKURA』『ありがとう』『YELL』『じょいふる』『風が吹いている』などがあります。

いきものがかりは2006年のメジャーデビュー以降、日本レコード大賞優秀作品賞を7回受賞、日本ゴールドディスク大賞を2回受賞しNHK紅白歌合戦にも8年連続で出演しました。水野さんのすごさは、難しい言葉ではなく、生活の中で思い浮かべやすい言葉を選ぶところにあります。

『ありがとう』は、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の主題歌として広く知られました。水野さんが書いた歌を、朝のテレビの前で家族が聴き、通勤や通学前に口ずさむ人も増えました。高学歴という知性を、難解な表現ではなく、誰にでも届く歌に変えた点が水野さんの大きな魅力です。 

20周年フェスで2万人が熱狂…会社代表としても挑戦を続ける

現在の水野さんは、いきものがかりの活動だけでなく、会社代表や共創プロジェクトの主宰者としても活動しています。株式会社MOAIが2020年3月2日に設立され、代表取締役は水野良樹さんです。

2019年から共創プロジェクト「HIROBA」を主宰し、清志まれ名義で小説も発表しています。直近では、2026年3月14日・15日に、デビュー20周年を記念した主催フェス「超いきものがかりフェス デビュー20周年だよ!! 〜ありがとうって伝えたくて〜」を千葉県船橋市のLaLa arena TOKYO-BAYで開催しました。

現在は全国ツアー「いきものがかりの みなさん、こんにつあー!! 2026-2027 超全国あんぎゃー!!〜47都道府県ぐるっと日本一周しまSHOW!!〜」を行なっており、SNSでは「楽しみ」「心まちにしてます」といった声が寄せられています。

ここで、水野さんの軌跡をたどる“今触れるべき代表作”を時系列でご紹介します。

1.『SAKURA』(2006年)

いきものがかりのメジャーデビューを飾る1stシングルで、2006年3月15日に発売されました。NTT「DENPO115」CMソングで、作詞・作曲は水野良樹さんです。春の別れを、桜や電車の風景に重ねた楽曲で、デビュー当時の水野さんの感性を知る入口になります。 

2.『ありがとう』(2010年) 

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の主題歌として、多くの視聴者に届いた1曲です。2010年3月29日に放送が始まった同作の主題歌として起用されました。水野さんは、夫婦や家族が日々を重ねる物語に寄り添う言葉を選び、朝の生活に自然となじむ歌を作りました。 

3.『風が吹いている』(2012年) 

この曲はNHKロンドンオリンピック・パラリンピック2012放送テーマソングです。作詞・作曲は水野良樹さんで、楽曲は7分44秒に及ぶ大作です。選手が競技場で力を出し切る場面と、テレビの前で応援する人の気持ちをつなぐようなスケールの大きさがあります。 

一橋大学で学び、路上ライブから国民的な楽曲を生み出し、43歳の今も会社代表やプロジェクト主宰者として挑戦を続ける水野さん。知性をひけらかすのではなく、誰かの毎日にそっと届く言葉に変えられるところが、水野さんの最大の魅力です。これからも、どんな歌と言葉で私たちの背中を押してくれるのか楽しみです。


※記事は執筆時点の情報です