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「母の最期で生まれた後悔を、人生の教訓にしたい」母亡きあとの気持ちを前に向かせるために綴った作品【著者インタビュー】

  • 2026.4.27

【漫画】本編を読む

同居していた80代の母が亡くなり、遺品を整理することになった漫画家の堀内三佳さん。母が気に入っていたものから車椅子、仏具、仕事道具など多岐にわたるものを片付けている間に生まれたのは、母への後悔、そしてそこから得た教訓だった――。実際に母の遺品を整理した体験を綴ったエッセイ漫画『母の遺品整理で学んだ人生を軽くする方法』(竹書房)。その中で経験した物理的な困難から、もう届けられない母への想いまで。感じたこと、そしてそれを「人生を軽くする方法」と題して届けようと考えた経緯を堀内さんに伺った。

――本作のタイトルを『母の遺品整理で学んだ人生を軽くする方法』としたのはなぜですか?

堀内三佳さん(以下、堀内):この本は、企画を考えていた当初は、私自身が年齢を重ねて物理的に重いものを処理するのがしんどくなってきたという話から始まっているんです。「食器とか、いろいろなものを軽くしている」という話を担当編集さんとしていたら、母が亡くなって…。遺品整理をする中で、物理的な面だけではなくて精神的にいろいろなものを軽くすることについて考えるようになりました。体力のこととか、いろいろなことを考えていかないと母のように動けなくなるだろうなという不安も生まれて。そんな中で、「人生を豊かにかつ軽くしていくにはどうしたらいいのか」というテーマで本を描こうと思ったんです。

――遺品整理の中で感じたことを描いたら、このテーマになったんですね。

堀内:例えば、遺品整理をするなかで車椅子を見たときに、母に対する後悔とか反省が出てくるので気分は重くなるんですよ。ただよくよく考えると、それは私の人生の教訓にもなるなと。母が遺した教訓を活かそうと思えば、その気持ちも少しは軽くなるというか、上向きになるんです。

担当編集:お母さまの生前から、お母さまとの関わりについて先生はずっとやいのやいのと賑やかに言われていました、ただお母さまが亡くなられた後は「後悔されているんだな」と感じて。本作にも率直にお母さまへの文句を描いていらっしゃいますが、最終的には「もっとああすればよかった」という後悔を他の方がしないように、自分のことを描いているのかなと。

堀内:本当にね、亡くなった後は反省だったり怒りだったり、ありとあらゆる気持ちが交錯してどんよりというか、暗くなったんです。でもどんよりばっかりもしていられない、明るく考えるには、これを教訓として活かすしかないなと。他の方にも、自分の娘にも同じ思いをさせたくないという気持ちで、向き合って描きました。

取材・文=原智香

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